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むかしばなし ひらがな

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ひらがな と カタカナ の むかしばなし です。 小学校入学準備や小学1年生、日本語学習者、家庭学習や音読練習にご利用ください。 知っておきたい昔話を集めました。
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記事一覧

『カエルのおうじさま』 ひらがな むかしばなし

むかしむかし、 あるところに、 かわいい おひめさまが いました。 おひめさまは おしろの ちかくの いずみの ほとりで ボールなげを するのが だいすきです。 ところが あるとき、 なげた きんいろのボールが いずみの なかに ころがって、 そのまま しずんでしまいました。 「ああ、 どうしよう・・・」 しずんでいく きんいろの ボールを みて、 おひめさまは しくしくと なきだしました。 すると、 「ないたりして、 どうしたのですか? かわいい おひめさま」 なんと、 い

『カチカチやま』 ひらがな むかしばなし

むかしむかし、 おじいさんの いえの うらやまに、 タヌキが すんでいました。 タヌキは とてもわるいタヌキで、 おじいさんが はたけで はたらいていますと、 「やーい、 ヨボヨボじじい ヨボヨボじじい」 と、 わるぐちを いい、 よるに なると、 おじいさんの はたけから イモを ぬすんでいきます。 おじいさんは、 タヌキの いたずらに がまんできなくなり、 はたけに ワナを しかけて タヌキを つかまえました。 そして、 タヌキを いえの てんじょうに つるすと、 そのま

『あかずきん ちゃん』 ひらがな むかしばなし

むかしむかし あるところに あかいずきんが かわいい おんなのこが いました。 そのおんなのこは あかずきんちゃんと よばれていました。 あるひ あかずきんちゃんは おばあさんの いえに おかあさんの つくった ビスケット を もっていくことに しました。 あかずきんちゃんが もりの なかを あるいていくと おおかみが はなしかけて きました。 「おや あかいずきんの かわいい おじょうさん どこへ いくのかい?」 「おばあさんの いえよ。 もりの むこうなの」

『ヘンゼルとグレーテル』 ひらがな むかしばなし

むかしむかし おおきなもりの ちかくに きこりの かぞくが すんでいました。 とっても まずしくて あした たべる パンも ありません。 そこで いじわるな おかあさんは おとうさんに こっそり たのみました。 「こどもたちが いると あたしたちの たべものが なくなってしまう。 あんた こどもたちを もりへ すててきておくれ」 「しかし そんな かわいそうなこと・・・」 「じゃあ みんなで うえじにするかい? あたしは いやだよ。 ・・・さあ はやく こどもたちを

『うさぎとかめ』 ひらがな むかしばなし

かめの あしが おそいのを うさぎが ばかにして わらいました。 すると かめが いいました。 「あなたより わたしの ほうが あしが はやいですよ」 それを きいた うさぎは 「そんなことはない。 では きょうそうを しよう。 そうすれば わかる」と いい 「いいですよ。 それでは だれに しんぱんを してもらいます?」 と かめは いいました。 「きつねが りこうだから きつねに たのもう」 と うさぎは いいました。 そこで きつねが きょうそうを はじめる あいずを 

『はなさか じいさん』 ひらがな むかしばなし

むかしむかし あるところに おじいさんと おばあさんが すんで いました。 ふたりは こどもが いなかったので しろ と いう いぬを とても かわいがって いました。 あるひ しろが はたけで ほえました。 「ここほれ わんわん ここほれ わんわん」 「おや? ここを ほれと いって いるのか。 よしよし ほってやろう」 おじいさんが ほって みると  「や やっ これは すごい!」 なんと じめんの なかから おおばんこばんが ざくざくと でて きました。 このはなしを 

『ももたろう』 ひらがな むかしばなし

むかしむかし、 あるところに、 おじいさんと おばあさんが すんで いました。 おじいさんは やまへ しばかりに、 おばあさんは かわへ せんたくに いきました。 おばあさんが かわで せんたくを していると、 ドンブラコ、 ドンブラコと、 おおきな ももが ながれて きました。 「おや、 これは よいおみやげが できたわ」 おばあさんは おおきなももを ひろいあげて、 いえに もちかえりました。 そして、 おじいさんと おばあさんが ももを たべようと ももを きってみると

『わらしべちょうじゃ』 ひらがな むかしばなし

むかしむかし、 あるわかものが、 おてらで かんのんさまに おねがいを しました。 「どうか、 おかねもちに なれますように」 すると、 かんのんさまが いいました。 「ここを でて、 はじめに つかんだものが、 おまえを かねもちに してくれるだろう」 よろこんだ わかものは、 おてらを でたとたん、 いしに つまずいて、 スッテンと ころびました。 そして そのひょうしに、 いっぽんの わらしべを つかみました。 「かんのんさまが おっしゃった、 はじめにつかんだものって

『つるのおんがえし』 ひらがな むかしばなし

むかしむかし、 まずしいけれど、 こころの やさしい おじいさんと、 おばあさんが すんでいました。 ある ふゆのひ、 おじいさんは まちへ たきぎを うりに でかけました。 すると、 とちゅうの たんぼの なかで、 1わの ツルが、 ワナに かかって もがいていました。 おじいさんは、 かわいそうに おもって、 ツルを にがして やりました。 ツルは おじいさんの あたまの うえを 3ベんまわって、 「カウ、カウ、カウ」と、 うれしそうに ないて、 とんでいきました。 その

『したきりすずめ』 ひらがな むかしばなし

むかしむかし、 あるところに、 おじいさんと おばあさんが いました。 こころの やさしい おじいさんは、 1わの スズメを かっていました。 あるひ スズメが、 おばあさんがつくった ノリを、 ツンツンと、つついて たベてしまいました。 「この いたずらスズメ!」 おばあさんは おこって、 スズメを つかまえると、 ハサミで スズメの したを きってしまいました。 チュッ、 チュッ、 チュッ! スズメは なきながら、 やぶの なかへ にげていきました。 まもなく、 おじいさ

『さんびきの こぶた』 ひらがな むかしばなし

むかしむかし、 あるところに、 3びきの こブタが いました。 みんなの なまえは、 いちばんの おにいさんが 「おおブタちゃん」、 2ばんめの おにいさんが 「ちゅうブタちゃん」、 3ばんめの おとうとが 「ちいブタちゃん」です。 さて、 3びきの こブタは、 それぞれ じぶんのおうちを つくることになりました。 だいブタちゃんは、 ワラのおうちを つくることにしました。 ワラを なわでしばって、 ギュッ、 ギュッ、 ギュッ、 はい、 すぐにできあがりました。 ちゅうブタち

『さるカニがっせん』 ひらがな むかしばなし

むかしむかし、 カキのたねを ひろった サルが、 おいしそうな おにぎりを もった カニに、 バッタリと であいました。 サルは カニの おにぎりが ほしくなり、 カニに ずるいことを いいました。 「この カキのたねを まけば、 まいとし おいしいみが なるよ。 どうだい、 おにぎりと こうかんして あげようか?」 「うん、 ありがとう」 カニは おおよろこびで いえに かえり、 さっそく たねを まきました。 そして、 せっせと みずを やりながら、 うたいました。 ♬

『きんの たまごを うむ ニワトリ』 ひらがな むかしばなし

あるところに、 1わの ニワトリを かっている まずしいおとこが いました。 あるひのこと、 このニワトリが きんの たまごを 1つ うみました。 おとこは おおよこびです。 「これは すごい! たかく うれるぞ!」 ニワトリは つぎのひも きんの たまごを うみました。 また つぎのひも、 また つぎのひも、 まいにち 1つずつの きんの たまごを うみました。 おかげで まずしかった おとこは あたらしい いえに すみ、 おいしいものを たべ、 きれいなふくを きることが

『きんのオノ、 ぎんのオノ』 ひらがな むかしばなし

むかし あるおとこが、 かわの そばで きを きっていました。 ところが てが すべって、 もっていた オノを かわに おとして しまいました。 おとこは こまってしまい、 シクシクと ないていました。 オノが ないと、 しごとが できないからです。 すると、 かわの なかから ヘルメスと いう かみさまが でてきて、 ピカピカに ひかる きんのオノを みせました。 「おまえが おとしたのは、 この きんのオノか?」 「ちがいます。 わたしが おとしたのは そんなに りっぱな