まぼろしの邪馬台国~その虚像と実像
百家争鳴の邪馬台国論
邪馬台国をめぐる学問的議論は、日本古代史の中でも最大かつ多彩な論争の一つであり、学者のみならず古代史に興味を持つ一般の人々も参加する特異な論争となっています。その中心にあるのは、邪馬台国の所在地に関する問題です。さらに、国名、距離、国家の性格、女王卑弥呼の人物像などについても論争が繰り広げられています。簡単に現在までの主な論考を見ていきましょう。
邪馬台国論争の流れ
古くから「日本書紀(神功皇后摂政39年条)」などが魏志倭人伝を引用し「倭の女王