拝啓 オタク差別へ 諸君、私はアニメが好きだ。

諸君、私はアニメが好きだ。諸君、私はアニメが好きだ。諸君、私はアニメが大好きだ!!マンガが好きだ!特撮が好きだ!ラノベが好きだ!実写化がっ……るろ剣は好きだ!

中学の頃、たまたま夜遅くにテレビをつけたら放送していた深夜アニメを見て以来、僕はオタクとしての第一歩を踏み出していた。それからネットや番組表で面白そうなアニメのタイトルを調べて毎週録画するようになった。それまで夕方に見ていたワンピースやドラゴンボールとはまったくの別物で、しかしそれ故に、何とも言えぬ新鮮さと魅力で溢れていた深夜アニメに、今も長いこと心を奪われ続けている。

皆さんは好きなものがあるだろうか?スポーツやドラマやバラエティなど、人それぞれにそれぞれの趣味がある。もし、クラスの友達と話をするとき、自分の趣味の話をするだろうか?私はしない。

勿論、仲のいい友達や、話の分かる友達とならする。しかしクラスの中での会話では天変地異が起ころうともしない。なぜか?恥ずかしいからだ。この記事を読んで、同じ経験をしたことがあると言う人は挙手してほしい。今手を挙げなかった人たちを私は心から尊敬する。

最近クラスで聞いたアニメの話といえばせいぜい鬼滅の刃ぐらいだ。しかし私がしたいのはそういう天下の少年漫画の話ではない。リゼロやこのすばなど、ゴリゴリのオタクアニメの話だ。

さて、前置きが長くなったが、なぜオタクという存在は未だに「恥ずかしい」と差別されているのか?その前に私のオタクとしての意見を述べる。オタクは恥ずかしい生き物だ。

よく考えてみてほしい。可愛い女の子が泣いたり笑ったり照れたり、スカートがめくれたりなどのセクシーなシーンを見て喜んでいる輩が現実に目の前にいたらあなたはどう思うだろうか。

しかし納得がいかないのはここからだ。なぜアイドルオタクや女優の熱狂的ファンは許されている中、アニメオタクだけ社会的差別を受けているのか。クラスの陽キャの方々は、AVの話を平気で教室内でするが、彼らの口からアニメの話を聞いたことがない。勿論、彼らの多くは興味がないのはわかるが、あれだけの人数が居ながら一人もアニメ好きが居ないというのはおかしな話だとは思わないだろうか。

これは私の考えだが、今の学生の間では、「アニメの話をする奴は恥ずかしい奴だ」という空気が流れている。この空気に逆らって、クラスでアニメの話をしてみよう。教室内に永久凍土が出来上がり、翌日から学校に行けなくなる。(実際にクラスであった話)

なぜこのような空気が流れているのか?世間へのオタクへのイメージが原因だと私は考える。例を挙げるなら、オタクは犯罪者予備軍、コミュ障+不潔=オタク、などである。どれを見ても決していい印象はない。このようなイメージが世間に定着した理由は何であろうか?要因は2つあると私は考える。

          

1.偏見を煽る報道  2.数が多い

1.に関してはニュースよく見ていた人ならご存じではないか。性犯罪者や幼児誘拐犯などの逮捕報道に当たって、「当人たちはよくアニメや漫画などを好んでいた」などという偏見を煽る情報を全国に流していた。この報道により、世間からは、オタク=犯罪者というイメージが、類似した報道が流れる度に根強くなっていった。オタクたちの肩身が狭くなり始めたのはここからではないかと私は考える。

2.はどうしても反感を買ってしまう意見になってしまうことを先にお詫びする。この数が多いの「数」は、先ほど挙げた方程式、コミュ障+不潔=オタクに当てはまる人の数のことだ。アニメというのは非常に優しいコンテンツだ。現実で苦しい思いをしている私たちにエンタメと癒しを提供し、多くの人たちを救い続けている。しかしそれ故に、中には、目の前の本と仲良くおしゃべりしている人や、毎日風呂に入ってるかを疑わざるをえない人などがいる。これらの人たちを差別や侮辱する気はない。ただ世間からの目には常識を逸脱して見えるのだ。近くの古本屋やアニメショップに行ったときのことを思い出してほしい。行く度に彼らはいたはずだ。

1.2.を総じて私は言いたい。そういう人だけではない。たしかに先ほど述べた人たちがオタクであることは事実だ。しかし、クラスのリーダー的存在で、運動部のキャプテンを務めており、学園祭では自らを中心として周りを盛り上げ、意図的に笑いを起こせる、そんなオタクもいるのだ。今の例は少し極端だったが、オタクにも運動できる人はいる、オタクにも面白い人はいる、オタクにも周りから慕われる人もいるのだ。

最近ではオタク差別も緩和されつつある傾向にあるようだ。学校内でも「アイツはオタクだから」といった理由でいじめが起きたという件もあまり耳にしない。これは予想に過ぎないが、最近の俳優やアイドルの紹介をする番組で、一部の俳優やアイドルがオタクである一面を持つことをオープンにしたことで、世間への印象が良くなったからだと私は考える。ときどきクイズ番組を見てみると、声優の方が出演していたりもする。オタクは世間に受け入れられ始めている。

しかし、まだまだオタク差別は根強い。もしかしたら今後なくなることはないのかもしれない。ただ、自分の好きなことに嘘をついてまで周りの目を気にする必要はない。周りはあなたに何もしてくれないが、好きなものはあなたを幸せにしてくれる。諸君、私はアニメが好きだ!偏見を受けても衰退せず、私を幸せにしてくれるアニメが大好きだ!

もしこのメッセージが同じ悩みを抱えている人に届いたのなら嬉しい。ここまで私一人の一意見に付き合ってくれてありがとうございました。