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拡張アナリティクスツール"dataDiver"


こんにちは!
Airitechでデータ分析をしている中嶋です。

本記事では、高度な専門性を必要とせずにデータ分析を可能にすることで大注目の拡張アナリティクスツール”dataDiver”をご紹介したいと思います。


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拡張アナリティクス

Gartnerは拡張アナリティクス(Augmented Analytics)を以下のように説明しています。

Augmented analytics is the use of enabling technologies such as machine learning and AI to assist with data preparation, insight generation and insight explanation to augment how people explore and analyze data in analytics and BI platforms. It also augments the expert and citizen data scientists by automating many aspects of data science, machine learning, and AI model development, management and deployment.

要約すると、

拡張アナリティクスは、機械学習やAIなどの技術を使用してデータの前処理や洞察の取得などを支援し、分析およびBIプラットフォームでのデータの探索・分析方法の幅を拡げる。 また、データサイエンス、機械学習、AIモデルの開発など多くのことを自動化することで、専門家や市民データサイエンティストを強化する。

となります。

この拡張アナリティクスにより期待されるのが、データサイエンティストのような高度な専門知識・スキルを持っていない人でも、AI(機械学習など)を利用して分析を行えるようになるということです。

企業において、現場の人間が自身で分析を行い、そこから得られた知見を活用できるようになれば非常に有用なことだと思いませんか?

そんな中で拡張アナリティクスツールとして大注目なのが”dataDiver”です。


dataDiver

“dataDiver”株式会社データビークルが提供する拡張アナリティクスツールであり、主に

・予測    例)売り上げや購入確率など数量/確率の予測
・要因分析  例)優良顧客・離反顧客の性質や特徴の分析
・リスト抽出 例)予測に基づく条件に合った顧客のリストアップ

の3つを得意としています。

また、製品紹介のページで、

高度なデータサイエンティストのスキルを全ての人に。
経営課題を入力するだけで、統計学的に大事なところだけを「日本語で」お伝えします。

とあるように、

専門的な知識がない人でも自然言語で統計学的な知見が得られるということを強みとしています。

私自身、統計学の知識がほぼゼロの状態で使い始めたのですが、アンケート分析や顧客分析(RFM分析、離反顧客分析など)を行い、様々な知見を得ることに成功しています。


dataDiverで分析

それでは、”dataDiver”を利用して実際に分析を行ってみたいと思います。

今回使用するデータは「婦人服ECサイトの商品レビュー」です。
Kaggle内のパブリックドメインデータ(Womens Clothing E-Commerce Reviews.csv)を一部改変して使用しております

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各カラムを簡単に紹介すると、下記のようになります。

・No・・・通し番号(ID)
・年齢・・・評価した顧客の年齢
・評価・・・1~5の五段階評価で数字が大きいほど高評価となる
・リコメンド・・・ECサイト内でオススメされた商品である場合”1”、そうでない場合は”0”
・過去に高評価をした回数・・・過去の商品レビューで高評価をした回数
・商品の部門・・・購入した(レビューする)商品の部門

また、顧客からの要望は「低評価を減らすためのアクションにつながる情報をこのデータから見つけてほしい」と仮定しましょう。

早速ですが、分析をはじめていきたいと思います!


1. CSVファイルをアップロード

はじめに分析対象となるCSVファイルを”dataDiver”上にアップロードします。

2. アップロードしたデータの確認

ファイルのアップロードが完了すると、データを確認することができます。

ここで注目なのが、データが自動的に可視化されるところです。
それでは今回の分析において重要な“評価”について見てみましょう。

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ご覧の通り、高評価(4, 5)が全体の75%以上を占めている一方で、全体の約10%は低評価(1, 2)を占めていることが見て取れます。

この「約10%の低評価をした顧客の特徴」が有益な情報となりますね!

3. 解析目的の設定

それでは、重要な分析の目的を設定しましょう。

今回は「低評価(1, 2)を減らしたい」、つまり「低評価(1, 2)が多いことが課題」となるので設定は以下のようになります。

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後は実行するだけで分析結果が得られます(とてもスピーディーです!)。

4. 解析結果

3で設定した解析目的で分析を実行した結果が以下通りです。

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まず、ぱっと見で思うのが、結果が自然言語で表示されているためわかりやすいということです。

例えば、一番上の「リコメンドの値が0のとき評価が1, 2に該当する傾向が高くなります」ですが、この文を見て容易に「ECサイト上でオススメされていない商品を購入した人は低評価をする傾向にあるのかな」と推測することができます。

次に気になる”クリアさ”ですが、これは出力された結果が不確かどうかを判断する際に役立ちます。

例えば、”とてもクリア”であれば(断定はできないが)この結果は不確かではないと判断でき、”とても曖昧”であれば偶然出た可能性もあるけどそうでもないかもしれない結果としてみなすことができます。

※統計学的に結果の有意性を確認したいという場合は、以下のように”エキスパートモード”に切り替えることで詳しく見ることも可能です。

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また、詳細のアイコンをクリックすると以下のように分析結果が可視化されます。

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可視化されたデータからも、年齢が高くなるほど商品レビューが低評価になりやすいのかなということがわかります。

ちなみに、今回の分析では使用しませんが、”値のシミュレーション”を使用することで数量の予測(売り上げや在庫数など)を簡単に行うこともできます(今回のケースでは評価が1, 2に該当する確率を試算できます)。

5. レポート作成

分析結果はExcelやPowerPointのファイルとして出力できます。

文だけではなくグラフも出力されるので、分析結果を活かした資料を作成する際に非常に便利です。

6. 分析結果からアクションにつなげる

今回仮定した顧客の要望は「低評価を減少させるための情報を得る」ことでしたので、得られた結果からアクションにつながる提案をしてみましょう。

・「リコメンドの値が0のとき評価が1, 2に該当する傾向が高くなります」
 → リコメンドした商品を買っていただけるようにECサイトのリコメンドを強化してはどうか

・「年齢の値 1増える毎に評価が1, 2に該当する傾向が高くなります」
 → 顧客の年齢が高いほど低評価になってしまう理由を特定するためレビューに加えて、アンケートを実施するのはどうか(サイズ感、画像と実物のギャップ、サイトのUIなど)

上記の提案はあくまで私が考えた一例であり、分析結果からどのようにアクションにつなげるかは様々だと思います。


おわりに

今回、分析のデモンストレーションで使用したデータの項目は決して多くはありませんが、そこから得られたことや分析してみてはじめたわかったことは様々でした。

また、データのアップロードから分析終了までに要した時間は10分もかかっていません。

このように”dataDiver”を用いることで、スピーディーかつシンプルに有益な情報を得ることができます。

拡張アナリティクスツールと聞くと難しそうに聞こえますが、”dataDiver”であれば使い方を覚えることで誰でも利用可能です。

「企業内にデータがあるけど、どう分析したらよいかわからない」という方はぜひ当社までお問合わせください!

他にも、「データの前処理の仕方がわからない、整形に手間がかかってしまう...」というお悩みをお持ちの方には”dataFerry”という便利なデータ加工ツールもありますので、併せてご利用をご検討ください!

最後までご覧いただきありがとうございました!


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