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インドでリリースしたプロダクトを日本向けに日本のサービスを使ってプロダクトレベルのデモサイト作ってみました(CTO日記)


はじめに

エアバイの池本です。コロナ禍で日本向けに自分自身何かできないかと強く感じている中、日本で受注する前に弊社の国内製品イメージを空き時間に作ってみました。

エアバイの会社紹介(日本語)

エアバイって何?という人向けに下記の記事を書いています。

今回のプロダクトデモについて

弊社のインドプロダクトに感化されて完全に一人で一から作ったのですが、委託されて作ったわけではないので開発期間は超短いですw

http://payment-demo.airbuyinc.com/

インドプロジェクトで得られた知見が凝縮されているのと、日本で使えなかったものに対して日本向きにできることを盛り込んだりしてます。コロナ禍で無かったら国内イベントに参加したところだったと思います。コロナ禍で無かったらこのようなプロダクトデモを作ることはなかったかもしれませんが・・。

本音だとコロナ禍なだけにたくさんの引き合いがあればと期待してますが、私の活動を日本語で発表する場が全く無いので、noteで配信してみました。

日本語でありますが、このような内容を発表することを本社側と合意の上なので、正式発表だと思っていただければ幸いです。

デモは以下のページに実際の使い方などの詳細をまとめてみました。技術的な内容は一切触れていないので、あまり凄さは伝わらないかもしれません。

技術的にはLine payとPayPayを店舗レジ以外でも使えるようになる仕組みを構築し、グローバルで提供可能な製品レベルのデモだと思っています。この仕組を管理するためにデータベースを使っても良いのですが、常時アクセスするのは決済系だけだったので、サイボウズのキントーンで全体のコンテンツを管理しているのがとても革新的です。

自分の得意なところでしか労力を割いていませんが、不足分を追加することは弊社は容易なのと、かなりお得だと思います。

Line payは商用利用許可を個人事業主として取得しました。PayPayは同じように申請手続き中です。両方が最近統合されるとニュースがありましたが、交渉先が統一されたと思えば我々への影響は少なさそうです。仮にエアバイが日本法人化しても個人事業として経験したノウハウは活かせそうです。

このプロダクトデモの適用イメージは、空港のF&BでインドでのGoogle payとのコラボレーションになります。実際は以下のようなGoogle payが発行するSpotコードをスマホでスキャンするようです。

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残念ながら日本のスマホユーザは未対応なのですが、Spotコードをスキャンして得られるリンクは以下になります。このリンクを日本からクリックするとGoogle payをインストール後に弊社のスポット内のページが現れるそうです。ただしインドのGoogle payアプリを入れる必要があるので、現在のところ私自身試せていません。。

Airbuy Inc. Spot on Google Pay

上のURLにアクセスすると以下のスクリーンショットのようにGoogle Pay上でエアバイスポットが提供されることが確認できます。

スクリーンショット 2021-03-08 15.31.39

弊社のサイトがインドの事例ベースに記載されており、まとまっているのでこちらも御覧ください。

弊社公式ページ

日本ではインドでのGoogle payが使えなくても日本人によく使われていたり馴染みのあるLineペイやPayPayを使うことで個人情報を取得しないセキュアな決済機能を店舗側で実装する事なく決済可能な仕組みが提供できそうです。

それ以外で、私自身が日本で好きなように取り組んでいることを以下の記事にまとめてみました。割と面白い経験を独自にしてると思ったので共有することにしました。

デモの概要

デモはコンタクトレス、ロケーションフリー、キャッシュレスに基づいてユーザの購買体験、事業者のコンテンツマネージメントやモバイルオーダーを実現します。

デモで実装した決済サービスはLine payとPaypayです。クレジットカードや他の決済も組み込めそうですが、忖度なし&事前相談無しで自由にデモサイトに組み込めたのがこの2つのサービスでした。

デモで実装したコンテンツマネジメントはサイボーズのキントーンです。この使い方事例はあまりないのですが、近くにいたキントーンの営業さんには自由に使って良いと許可をもらっています。

以前キントーンの開発者向けのハンズオンに参加したことがあり、その時に作成した開発者向けアカウントがここで活用されています。

デモサイトで描画しているコンテンツ情報はすべてキントーン上に格納されているので、デモサイトを増やしても接続元が一つなのがポイントです。

今回デモサイトをHerokuというサービスでデプロイしました。ここだけ日本のサービスではなく、アメリカリージョンを使っています。AWS、Azure、GCP、オラクルなどどのクラウド上にでも容易に日本リージョンでデプロイできます。

その他アピールするとすれば、デジタルトランスフォーメーションを強く意識していて、プロダクトデモをベースに短時間で提供可能だったり、拡張性に優れています。はじめから意識していたというわけではないですが、個人事業としても十分使えそうなデモサイトになっています。

さらに購買履歴などのデータを収集して分析したりマーケティングキャンペーンを決済事に実地する事ができるため、高速に詳細なA/Bテストを繰り返し実施する事も可能です。

また、デモをご覧になられると理解しやすいと思いますが、注文や決済でクレジットカードや住所氏名などの個人情報を一切必要としません。

またユーザ側の決済は既存のスマホアプリを利用するので、新しくスマホアプリをインストールしたり、スマホアプリを開発する必要が無いのが特徴です。

デモで使っている決済系はLINEペイとPayPayのQRコード決済なのですが、支払い時に店舗のPOSにある印刷されたQRコード をスキャンしたり、ユーザ側がQRコード を店舗側に見せる必要が無くなります。

この二つのQRコード は同じ様な仕組みだったので、国内外の他のサービスも容易に組み込めそうです。

デモの可能性

今回のデモには技術的なイノベーションが5点含まれていると思っています。

・複数のQRコード決済を一つのサイトにまとめた

日本人が使うQRコード決済はスマホにインストールしているアプリに依存します。新たにスマホアプリをインストールするコストやハードルは高いです。同様に外国人も同じだと考えています。ユーザの何種類か候補がある決済アプリを使えるようにするオンラインサービスはこれまでありませんでした。日本人向けに限定すると世界中の店舗でQRコード決済する事ができるようになるかもしれません。

・QRコード決済可能なPOSレジ以外に拡張した

テーブル会計などのグループ会計や個人会計など、個人のスマホに紐づけて決済可能です。発行するQRコード自身に有効期限を付与する事が可能なので、仮に割引専用のQRコードを発行しても流用される事はありません。ショッピングモールや自治体など店舗のメニューを一括で管理するとメリットがある団体はものすごい恩恵がありそうです。

・QRコードだけで、サイト誘導と決済を実現

ユーザーの使用可能な決済アプリ上でスキャンするとメニューが見えて、それを決済アプリ上で注文することが可能です。インドでは同じようなことができるようになってきました。インドではGoogle payユーザ限定という状況であるため日本人にはインドで使いづらいサービスなのかもしれません。

・低コストでサイト運営可能

大規模向けのECサイトと比べるとアクセス数が店舗側は少ないと想定します。またECサイト上で会員登録する必要があるため、一般店舗が個人情報を取り扱うのはリスクとコストが高いです。

・イベントなど短期間でも導入可能

インバウンド向けのイベントで問題になるのが決済系の導入でした。基本的にはクレジットカード決済で対応しようとしてましたが、クレジットカードをスキャンするためのデバイスを増やす、オンラインで登録してもらえるようなセキュリティ対策をしっかり施したサイトにアクセスしてもらう。

デモ作成のこぼれ話

当初はハリボテのデモのつもりだったのですが、私が言うのもなんですが、割と真面目なプロダクトデモに仕上がりました。

社内でもこっそりインド人チームに依頼したんじゃないかと疑われるくらい。

割と私のデータサイエンティストとCTOとしての経験が活きてそうなのと、私みたいなメンバーを開発チームで開発させたら単価は高そうですが、最短でリリースできそうなので、トータルではお得かもしれません。

ちなみにデモはUI/UXは一切触れていないのですが、ご要望あれば弊社で対応できます。

今後の展望

明日からでもサービス提供可能な状況なのと、さらに国内に会社設立する前に個人事業主としてサービス開始できるようになってしまったので自由な形でセルフイノベーションとして発信する事にしました。

最近LinepayとPayPayの商用ライセンスを個人事業主として取得しました。ついに正式にビジネスで使うことができるようになりました。かなり新しい使い方での申請だったので、詳細にやりたいことを説明したり、パワポで資料を作ったものをスクリーンショットして一枚一枚アップロードするくらい苦労したのですがようやく報われました。

会社でのB2B、B2B2C、個人事業主としてB2Cの可能性を模索できそうなのですが、直接プレゼンするより、誰でもデモ使ってもらって様々なフィードバックもらえたら嬉しいです。
デモはかなり費用を抑えつつ、プロダクト仕様に仕上がっているので、インドプロジェクトと同じもしくはそれ以上のものが日本国内でもリリースされるかも。

デモサイト



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