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マツコ・デラックス著『デラックスじゃない』1分間書評

今回1分間で紹介するのは『デラックスじゃない』。(双葉社/2014年/マツコ・デラックス著)


番組内でネガティブなボヤキをすることもしばしばあるマツコだが、本書ではそれが全開。

ここでは、特に面白いと思ったところを取り上げる。

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⚫「オネエでデブ」だから毒を吐いても許される

本人のキャラもあって番組内ではコメンテーター的な役回りから、多方面へ毒を吐いていくマツコ。

しかし、それが許されるのは自身がオネエでデブだからだという。

'普通'の人が毒を吐いたら当然反感を喰らう。
しかし、マツコが吐けば、「まあ、デブでかわいそうな体だし、オネエだからいいか」となるそう。

視聴者はマツコに対して差別や侮蔑の感情が潜在的にあるため、「許せる」のだ。

「まあ、アイツかわいそうなやつだしいいっか」となるらしい。

また、オネエであることも男の女の中間の存在であって、両方に意見したとしても「反対勢力からの攻撃」とは思わないのかもしれない。

マツコと同じことを女性が男性に、男性が女性に言った場合、比較にならないほどの反感を買うと思う。

つまり、
「何を言うかではなく、'誰が'何を言うか」なのだ。


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この他にも
「モー娘は日本を背負った曲を歌うが、AKBは童貞に合わせた曲を歌う」という箇所や
「バスタブに挟まれて運び出されたくない」など、毒あるユーモアあるトークが満載。


マツコ好きはもちろん、人のネガティブ思考を覗くことが好きな人はぜひ読んでみるべき1冊です。