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『ココリコミラクルタイプ』と指輪の行方

先日書いてみた即席のショートストーリー、創作ながらなぜか自分でも胸が痛み、その切なさの源をたどりながら、昔とても好きだったテレビ番組を思い出しました。

 

ココリコの田中直樹さんと遠藤章造さん、松下由樹さん、坂井真紀さん、八嶋智人さん、小西真奈美さんなど、他のバラエティでは見られない俳優さん達がレギュラー出演していた『ココリコミラクルタイプ』という番組で、笑いあり涙ありのストーリーコントや実体験を元にしたミニドラマが好きでした。

その中でも特に強く印象に残っているのが『指輪の行方』というタイトルのドラマで、男の一度の過ちによって別れることになってしまった恋人の切ないやりとりを、庄司智春さんと小西真奈美さんが演じられました。

 

彼女が「忘れ物」と言って洋室へと向かった時、彼がステレオのリモコンを手に取り、リビングから流れ始めた『ある曲』が、その後の二人の沈黙、そして最後の別れのシーンまで約5分間、ドラマの経過とともにフルコーラスで流れたことが印象的でした。

 

「ワイシャツ、アイロン掛けておいたから」「ありがとう」

彼女の後ろ姿を見送った後、荷物の無くなった洋室に行きクローゼットのワイシャツを手に取った彼は、シャツに付いていた彼女の手紙を見つけるのです。『好きでも別れることってあるんだね。身体に気を付けて。』

そして彼がそっとワイシャツをたぐり寄せると、シャツの胸ポケットから彼女が付けていた指輪が転がり落ちて…

ラストシーン、後悔に打ちひしがれる彼の影と「Stop Crying Your Heart Out」のアウトロが重なって、見ている私も切なくて悲しくてやり切れない気持ちになったことを思い出します。

 

『ココリコミラクルタイプ』は、もちろんバラエティ番組なのでお笑いの要素もたくさんありましたが、私は個人的に切ない系の物語が好きで、番組を通してたくさんの人生ドラマを疑似体験させてもらいました。

 

地デジ難民になって以降、家にテレビの無い生活をしている現在は、皆さんが書かれるnote記事が私にとってのお気に入り番組です。色々な事を知ったり、深く考えたり、時に笑わせてもらったり。私もまた、皆さんから頂いたものを自分なりの形でお返し出来るよう書いていきたいと思います。これからもよろしくお願い致します。





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