わたしとテニミュ―青学9代目の卒業を前に―

テニミュDream Live2018、横浜公演がとうとう始まろうとしている。

今から心臓がバクバクしているわたしはすっかりテニミュに魅入られた一人だ。泣かずに帰って来られる自信がないどころか、今から涙目になりかけている始末である。

なにせ、この公演で卒業する青学9代目は、わたしが初めて最初から最後まで見届けることになる代だから。



今でこそテニミュに夢中になっているけれど、わたしのテニミュ歴はとても短い。現地で見始めたのはわずか2年前、3rd関東氷帝戦からなのだ。前から観劇自体はよくしていて、テニミュの存在も知っていたにもかかわらず、だ。

なぜかって?答えは簡単、避けていたからだ。観たら絶対にハマるから危険、そう思っていた。「テニミュと宝塚には絶対に手を出さない」とほざいていた数年前のわたしをしばいてやりたい。まあ実際観たらまんまとハマったわけですけどね!

(ちなみにこの間宝塚デビューもしました。ポーの一族最高だった…)

だけど、2.5次元舞台を観ているひとなら大体心当たりはあると思うが、まあどんな舞台を観たって、座組の中に一人や二人テニミュ経験者がいる。舞台を観て、興味を持ったキャストのwikiに行くと7割くらいはテニミュの文字にぶち当たることになる。いっしょうけんめい逃げつつ、じわじわと包囲網が狭まっていっている実感はしていた。

そんなわたしがとうとう観念するきっかけは、推しができたことだ。

よくある話だと思う。推しは1stのテニミュキャストだった。そして戦国鍋ペダステ舞バサと履修してきたわたしにとっては、その周りの代の共演者たちも馴染み深い名前ばかりだったのだ。

「調べたら、推しだけじゃなくてあの人もこの人もこの公演に出てるんだー!」そんな気持ちで思い切って手に取った中古のDVDが、わたしの初めてのテニミュ。Dream Live 7thだった。

当時のツイート。この2ツイの間が10ヶ月あいているのが、いかにわたしが抗っていたかを表していると思う。ハッハッハ無駄な抵抗だったな!

はじめて触れたテニミュ——ドリライ。圧倒された。歌って踊るキャスト陣の魅力。耳に残るキャッチーな楽曲。感情を揺さぶってくる演出とセトリ。すとん、とハマった。

昔の作品から観たので、最初は「今めざましい活躍をしているあの人の、まだ初々しいころを楽しむ」という楽しみ方をしていた。彼らはここから始まって、様々な困難を乗り越え努力を重ねて今の実力をつけたんだなぁ、という成長の過程を観られるのは感慨深かった。

それから1st seasonをさかのぼりまくった。推しが出ている代を中心に、最初のころの作品まで。(初期作品はツタヤレンタルでもあるんですね。ありがたかったです)今では8年前にテニミュを観ていなかったことが人生最大の後悔だと思っている。


通勤途中にテニミュ曲を口ずさむようになったころ、2016年夏。満を持して発表されたのが3rd seasonの関東氷帝である。

メタ的な考察もいくらでもできる。だけど、単純に、15年前から受け継がれてきた熱を若い新しいキャストたちが引き受けて、そして彼らにしかできない輝きを今この板の上で放っている。そのまぶしさがたまらなかった。だってみんなすごく良い顔しているんだもの。

はじめて観たばかりの8代目の卒業ソングに泣いてしまって、これはやばいぞと思い、そして。そして。次にやってきたのが青学9代目だ。

まだまだ初々しさ可愛らしさばかりが先に立っていた六角戦。

1stから触れたものとしてセトリに泣いたドリライ2017。(生きているうちにFGKSのコールができるとは思わなかった…)

立海の完成度の高さに驚いた関東立海戦。

キャストの成長を感じた比嘉戦。

デビューしたてのキャストたちをリアルタイムで追うのははじめてだった。全通したわけでも、地方遠征をしたわけでもないのだけど、それでも追っていればキャストの成長はわかる。どれだけ努力してきたのかも。箱推しでいるつもりが、いつのまにかイチオシのキャストができ、名前を覚えていくようになっていた。


2年。わたしたち観客にとっては長いようで短い2年。本人たちにとってはたぶん、とても濃い2年。

その集大成がはじまる。

はじめて最初から最後まで見届けることになる彼らを、どんな顔をして見送ることになるのか、まだわからない。どんな感情がわいてくるのか楽しみでもある。

でも、これからようやく始まる長い長い役者人生に幸あれと、輝けもっとと、願いながら見ることだけは確かだと、そう思っている。

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