龍と観察者

画像1 北アルプスをなぞる空にはふたつの雲が顔を出す。ひとつは龍の隠れ蓑、アルプス前景や反対の方角にあたる東の山々に長く雲がたなびく。この中には龍がいて大洋のシロナガスクジラのように出会うことは困難だろう。存在を主張しているにかかわらずだ。もうひとつ、妙にまんまるく平べったい、空との稜線が曖昧にはっきりと(矛盾している表現だが、実際そうなのだ)雲の塊りが2、3個浮かぶことがある。宇宙からの何か、まるで神話から来た観察者のよう。

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