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ゆる卒乳のススメ

ご質問「9ヶ月の子どもを育てています。離乳食が3回になりました。卒乳はどのように進めたら良いのでしょうか?」

 離乳食を食べてくれないのも心配になりますが、赤ちゃんが食事をたくさん食べてくれるようになると、「いつまで母乳を続けたら良いのだろうか?」「ミルクを飲み過ぎていないだろうか?」と不安になる方もいます。では、卒乳の時期と方法を、どのように考えたら良いでしょうか?解説します。

1.「食事は母乳・ミルクの栄養を補うもの」という考え方


 従来の「離乳食」は、母乳・ミルクを少しずつ減らして、食事に移行していくイメージがあります。ご質問者さんも、「離乳食が3回になったので」母乳を減らしていき、卒乳に向けて準備が必要、とお考えなのかなと感じました。
 しかし最近では、赤ちゃんのごはんは、「母乳・ミルクだけでは不足してくるエネルギーや栄養素を補完するもの」という捉え方になってきています。栄養摂取のベースはあくまでも母乳・ミルクで、食事はそれを補うもの、という位置づけです。
 ですから、食事の量や回数が増えても、赤ちゃんが母乳・ミルクを欲しがった場合は、それまで通りに赤ちゃんが欲しがるままに、母乳・ミルクをあげてOKです。量や回数を、本人以外が意図的に減らす必要はありません。

2.卒乳のタイミング


 卒乳の時期には、個人差が大きいため、明確な決まりはありません。1歳前に食べる量が増えて、さっぱりと母乳を飲まなくなる子もいれば、3歳過ぎまでおっぱい大好きな子もいます。お母さん側に、卒乳を進めたい理由が特にないのであれば、本人が満足して自然と欲しがらなくなるまで、ゆっくりと待っていて大丈夫です。
 卒乳のサインとしては、以下のことがあげられます。

・月齢が1歳6ヶ月ころ(2~3歳の子が欲しがっても、自然なことです)
・母乳・ミルク以外で水分補給ができる
・食事を1日3回+間食2回しっかり食べられる
・1人で歩けるようになる(活動量が上がる)

3.母乳・ミルクの減らし方


 赤ちゃんが、母乳・ミルク以外で水分と栄養をしっかり補給できるようになったら、卒乳を考えていきます。
 母乳・ミルクの減らし方は以下の手順です。

①授乳の回数を、段階的に減らす。
②食事の量を増やす(間食を追加する)
③哺乳瓶の場合は、コップ飲みに移行する。

4.赤ちゃんの様子をみながら、ゆるく離れていくと楽


 食事と授乳の関係を説明してきました。母乳・ミルクは赤ちゃんにとって、大切な栄養と水分の補給ではありますが、それ以上に、心のよりどころ、ママとの温かい時間、安心材料でもあります。
 ママの職場復帰や服薬治療などの事情で、急に断乳しなければならない事もあります。そうでなければ、赤ちゃんの様子をみながら、ゆっくりと授乳の回数や量を減らしていくと、ママにも赤ちゃんにも負担が少ないと感じています。
 赤ちゃんの時にしか味わえない、「授乳」というひとときを、ぜひ満喫してくださいね。


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