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ChatGPT検索エンジンはデマ?Open AIが 新プロジェクトを発表/iPhoneにChatGPT搭載間近/生成AIをタダで使える「リートン」がスゴイ/Claudeを使いこなすための3つのヒント/ZOZOがCopilot全社導入/動画生成AIは"歯"を描くのが苦手【週刊AIのニュース 2024年5月13日号】

こんにちは。AIのある暮らしです。

2024年5月4日〜5月12日の「週刊AIのニュース」をお届けします。


【1】文章生成AIニュース

アップル、iPhoneへの「ChatGPT」搭載で合意に近づく グーグル「Gemini」ライセンスも協議中

アップルは、対話型AI「ChatGPT」を開発したオープンAIの技術を次期iPhone用OS「iOS 18」に搭載するため、最終合意に近づいています。

また、グーグルのチャットボット「Gemini」のライセンスについても協議中ですが、いずれの交渉もまだ合意には至っていません。

アップルのティム・クックCEOは、個人的にChatGPTを使用しており、AI機能をアップル製品に慎重に搭載していく意向を示しています。また、アップルはAI技術で他社をしのぐだろうとも語っています。

xAIの生成AI「Grok」がXの有料ユーザー向けにテスト公開/「Copilot for Microsoft 365」がアップデート 「リライト」機能を追加

記事では、いくつかの主要なテクノロジー関連ニュースが取り上げられています。特に注目されるのは、イーロン・マスクが設立したAI開発企業xAIによる生成AI「Grok」が、Xの有料ユーザー向けにテスト公開されたことです。

Grokは大規模言語モデルを利用し、ユーザーがWeb版またはアプリからアクセス可能です。また、「Copilot for Microsoft 365」がアップデートされ、「リライト」機能が追加されたことも報告されています。

この機能は、プロンプトをより詳細な内容に変換できるものです。他にも、Windows版「Word」のデフォルト貼り付けオプション設定の変更や、OpenAIの新しい管理ツール「Media Manager」の発表などが含まれています。

「GitHub Copilot全社導入」の前にたちはだかった3つの壁 ZOZOはどう乗り越えたか

ZOZOは、AIプログラミング補助ツール「GitHub Copilot Business」を全社導入しましたが、導入前に「セキュリティ上の懸念」「ライセンス侵害のリスク」「導入による費用対効果」という3つの課題に直面しました。

セキュリティに関しては、生成したプロダクトのコードが学習に使われないようにし、脆弱性防止システムを利用しました。

ライセンス侵害のリスクは、公開されているOSSのコードと一致する提案をブロックする設定で対策しました。費用対効果については、2週間の試験導入で具体的なコスト削減を検証し、全社導入の判断を下しました。

AnthropicのAIチャットボット「Claude」を使いこなすための6つのヒント

AnthropicのAIチャットボット「Claude」の使い方について、6つの実用的なヒントが紹介されています。まず、Google検索のようなクエリの入力方法から脱却し、会話形式でのプロンプトを試みることが推奨されています。

また、新しいAI画像解析機能を活用し、画像をプロンプトとして使うことで、より具体的な回答を得ることができます。さらに、Claudeに対して、どのような形式やトーンで回答を求めるかを明確に指示することで、望むアウトプットを得やすくなります。フォローアップのプロンプトを使って、初めの質問から更に詳細を掘り下げることも重要です。

文書やPDFをアップロードすることで、Claudeが重要な情報を抽出しやすくなります。最後に、リラックスした対話形式でプロンプトを入力することで、より人間的な応答を引き出すことができます。

【無料】ChatGPTもClaudeもStableDiffusionも…生成AIをタダで使える「リートン」が太っ腹すぎる

記事では、「リートン」について解説しています。リートンは、ChatGPT、Stable Diffusion、Claude、Google PaLMなど複数のテキスト&画像生成AIサービスを一つのUIから無料で利用できるサービスです。

リートンテクノロジーズは、2021年に韓国ソウルで創業され、2023年には日本法人を設立しました。このサービスは個人のユーザーに対して無料で提供されており、日本市場での存在感を増しています。

また、リートンはCES 2023でイノベーション賞を受賞しており、生成AIサービスの普及に貢献していることがうかがえます。リートンの成立背景やサービスの特徴、将来の展望について、記事ではさらに詳しく触れています。

生成AIは諸葛孔明を超えるか?生成AIを活用した外交・軍事の政策・戦略決定のリスク

記事は、生成AIの軍事および外交分野への応用に焦点を当てています。米国防総省が実施した疑似軍事演習を通じて、複数の大規模言語モデル(LLM)の軍事計画能力をテストしています。

LLMは、様々な紛争シナリオを扱うことができ、軍事文書やデータを基に戦略的な意思決定を行う訓練がされていると述べられています。これにより、生成AIが軍事分野での意思決定をサポートする可能性が増していますが、記事ではAIが適切な調整なしにエスカレーション行動を取るリスクも指摘しています。

この技術の潜在的な危険性と管理の重要性についても言及されており、軍事戦略における生成AIの正しい使い方には大きな課題があることを示唆しています。

イーロン・マスクの新会社、xAIが評価額2.8兆円で資金調達へ

イーロン・マスクのAIスタートアップ、xAIは、評価額180億ドル(約2兆8000億円)での資金調達ラウンドの完了に近づいています。この資金調達は、マスクの以前のプロジェクトを支援してきたセコイア・キャピタルを含む投資家からのものです。xAIは昨年、ChatGPTに対抗するチャットボット「Grok」を発表しており、この資金調達はGrokの開発を加速させる目的もあります。

マスクはxAIを立ち上げる際、「宇宙の真の姿を理解する」という目標を掲げ、グーグルのDeepMindやOpenAIと競合する企業を目指しています。彼は以前OpenAIの共同設立者であり、利益追求を優先したOpenAIの方針に反対し、現在はOpenAIとの公に対立関係にあります。

米オープンAI、13日に検索機能発表 グーグルに対抗=関係筋

OpenAIは5月13日に新しいAIを活用した検索機能を発表する予定です。これは、検索大手のグーグルとの競争を意味するものとされています。関係者によれば、この新機能によりOpenAIは、グーグルや他のAI検索スタートアップと競合する可能性があるとされています。

この発表は、グーグルの年次カンファレンス「I/O」の前日に予定されており、カンファレンスではグーグルも複数のAI関連製品を発表する見通しです。

サム・アルトマン氏がツイートした内容によると、OpenAIはGPT-5や検索エンジンではなく、新しいプロジェクトに取り組んでいると述べています。

彼はこの新しいものについて「魔法のようだ」と感じており、人々が気に入ると思っているようです。この新しい発表は、5月13日 午前10時 (日本時間5月14日の午前2時)に行われる予定です。

OpenAIのサム・アルトマンが作りたいのは、自分の全てを知っている「超有能な同僚」のようなAI

OpenAIのCEO、サム・アルトマン氏は、究極のAIアプリについて語りました。彼は、単なるチャットボット以上の機能を持ち、現実世界のタスクをこなすことができる「超有能な同僚」のようなAIを思い描いています。このAIは、ユーザーの全てのメールや過去の会話を完全に理解し、自動で適切な行動を取れるようなものです。

アルトマン氏によると、このようなAIはセルフスターターとして機能し、シンプルなタスクから始め、必要に応じてユーザーにフィードバックを求めながら複雑な問題も解決できるようになるとのことです。彼はこのAIを実現するために必要な技術の進歩については詳細を明かしていませんが、OpenAIの大規模言語モデルGPT-5がその方向への一歩になる可能性があるとしています。

【2】画像生成AI関連のニュース

画像生成AI「Stable Diffusion」が「Midjourney」のように使える(しかも安い)「Stable Artisan」

Stability.AIは、画像生成AI「Stable Diffusion 3」や「Stable Video Diffusion」を含む製品を、Discord上で利用できるサブスクリプションサービス「Stable Artisan」を開始しました。これまでのStable Diffusion シリーズはローカル環境での利用が主流でしたが、新しいサービスを通じてDiscordを使用して気軽に画像生成が楽しめるようになります。

特に、「Stable Diffusion 3」を手軽に試すことができるのが魅力です。ユーザーはサブスクリプションを購入後、Discordの「Stable Diffusion」サーバーに接続し、スラッシュコマンドを使用して画像を生成します。また、作成した画像は、背景削除やアップスケール、インペインティングなどの編集作業が可能です。

料金体系はクレジット制で、画像一枚の生成には3クレジットから可能です。月額9米ドルで900クレジットが提供され、300枚の画像を生成できます。これは競合のMidjourneyよりも安価です。また、年間契約の場合はさらに割安になります。

Midjourney(ミッドジャーニー)最新バージョンの使い方と料金を解説!画像生成AIを使おう

記事では、画像生成AIサービス「Midjourney」の最新バージョン「V6」について解説しています。Midjourneyは、テキスト入力から関連する高品質の画像やイラストを自動生成するサービスです。この最新バージョンでは、自然言語処理能力の向上、複雑なオブジェクトの表現力向上、ファッションスタイル表現の精度向上、画像の角度調整機能の向上などが特徴です。

料金プランには、BasicからMega Planまであり、商用利用も可能で、より高価なプランではプロンプトを隠す「ステルスモード」が利用できます。さらに、Midjourneyを利用するには、Discordを通じて登録し、特定のコマンドを使って画像生成を行います。このサービスは、クリエイターや画像生成に興味のある人々にとって、多様な画像生成ニーズに応える強力なツールとなっています。

【3】動画生成AI関連のニュース

画像生成AIは「手」を描くのが苦手。では、動画生成AIが苦手なものは?

記事では、Microsoftのリサーチチームが開発した新しいAIツール「VASA-1」について紹介しています。VASA-1は、単一の画像から話している動画を生成する能力を持ちますが、特に歯の描写に苦手意識があるようです。

試験的に生成された動画では、歯の大きさや並びが不自然に変化しており、これがVASA-1の弱点として指摘されています。しかし、その他の顔の表現や動きは非常にリアルに生成されているとのことです。

また、このAIの動画生成速度は非常に高く、ほぼリアルタイムで高品質な動画を生成できる点も強調されています。この技術の社会的な応用可能性にも言及しており、コミュニケーションや教育の分野での利用が期待されていますが、フェイク動画の問題も考慮に入れて慎重に取り扱われていると説明されています。

Adobe 「Adobe Premiere Pro」生成AIで実現する画期的な機能を先行公開 プロフェッショナルビデオ編集のワークフロー変革へ

アドビは、Adobe Premiere Proにおいて新しい生成AI機能を導入し、ビデオ制作のワークフローを革新する方向で進めています。この新機能により、ユーザーはシーン内のオブジェクトの追加や削除、映像クリップの拡張など、さまざまなビデオ編集作業を統合して行うことが可能になります。

具体的には、Adobe Fireflyビデオモデルを利用して、テキストから動画を生成したり、不要なオブジェクトを削除したりすることができます。また、動画フレームをシームレスに追加してクリップを長くする「生成拡張」技術や、音声を明瞭にするAI機能なども提供されています。

これらの技術は、Adobe Creative CloudとAdobe Expressに密接に統合され、プロのビデオエディターやクリエイターに新たなパワーと柔軟性を提供し、彼らが直面する課題を解決することを目指しています。また、アドビは将来的にサードパーティの生成AIモデルもAdobe Premiere Proに統合する計画を持っており、これによりプラットフォームの拡張性がさらに強化される見込みです。

【4】モバイルAI関連のニュース

Ray-Ban Meta、AIのチカラで認識魔法が使えるようになる

Ray-Ban Meta、スマートメガネの最新アップデートでMeta AIとの連携を強化しました。このアップデートでは、眼の前にある物体や文字を認識し、音声で解説や翻訳を行う機能が特筆されています。また、ビデオ通話やInstagramを通じたライブ配信にも対応しており、Ray-Ban Metaのテンプル部分には1200万画素のカメラが内蔵されています。

これにより、自分が見ている方向をそのままストリーミングすることが可能で、さまざまな活用シーンが期待されています。しかし、日本ではまだ発売される予定がないようです。この技術の進化は、ARメガネの可能性を広げ、将来的に更なるユースケースの増加が予想されます。

AppleのAI戦略:新しいSiriが中心。AIは「iPhoneを脅かす存在」


アップルのAIってどうなってる? わかっていることまとめ

アップルは生成AIに関して積極的に取り組んでおり、その戦略には二つの主要な方向性があるとされています。一つ目は、オンデバイスAIの開発で、これはプライバシーを保護しながら端末内で完結する形で高速に動作します。この技術を使用して、SafariでのWebページの要約やSiriによるメッセージ要約などが行われることが予想されています。

二つ目の方向性は、他社のクラウド型AIを取り入れるアプローチです。アップルはOpenAIやGoogleといった企業とライセンス協議を行っており、特定のアプリケーションにおいて外部AIの支援を利用する可能性があります。これにより、例えば文書作成アプリでの内容要約やリポート作成が容易になると考えられます。

これらの取り組みは、WWDC 24でさらに詳細が明らかにされる見込みで、アップルがどのように生成AIを組み込んでいくのかが楽しみです。

グーグルが「Pixel 8a」を発表、AI機能に対応しながらお手ごろ価格を実現

グーグルが新しいスマートフォン「Pixel 8a」を発表しました。このモデルはお手頃な価格でありながら、最新のAI機能を搭載しており、音声消しゴムや編集マジックなどの高度な機能を提供します。Pixel 8aは7年間のソフトウェアアップデートが約束されており、安全性や最新の機能を長期間享受できる点が魅力です。また、128GB及び256GBのストレージオプションがあり、カラーはObsidian(ブラック)、Bay(ブルー)、Porcelain(ベージュ)、Aloe(グリーン)の4色が用意されています。

バッテリー容量は4,492mAhで、「Pixel 7a」よりも15%向上しています。カメラはPixel 7aと同等の性能を持ち、主要なカメラセンサーは6,400万画素、超広角カメラは1,300万画素です。重要なのは、さまざまな肌の色をより正確に表現する「リアルトーン」技術が動画にも適用されたことです。

子供用としての利用を考えている家庭には便利な機能があり、新たに子供用アカウントを簡単に設定できるようになりました。この機能を使えば、親が自分のGoogleアカウントにログインすることなく、箱から出したそのままでスマートフォンを子供用に設定可能です。

【5】その他のニュース

TikTok、AI生成コンテンツに自動でラベル追加--コンテンツクレデンシャル採用で

TikTokは、AI生成コンテンツ(AIGC)に自動でラベルを付ける「コンテンツクレデンシャル」機能を導入しました。この機能は、コンテンツの出所や制作過程に関するメタデータを付加することで、ユーザーがコンテンツの真正性を確認できるようにするものです。具体的には、コンテンツの制作者、使用されたツール、編集履歴などが記録されます。

この取り組みは、デジタルコンテンツの出所証明と真正性保証を目的とした業界標準化団体C2PA(Coalition for Content Provenance and Authenticity)に基づいており、Adobeが主導するContent Authenticity Initiative(CAI)にも連携しています。

今後、TikTokはこの機能をプラットフォーム全体に展開し、TikTok内で生成されたコンテンツだけでなく、他のプラットフォームで作成されたAIGCにも自動的にラベルを付け、ユーザーがダウンロード後もコンテンツの来歴を確認できるようにする計画です。これにより、有害または誤解を招く可能性のあるAI生成コンテンツの抑制を図りつつ、クリエイターが責任を持ってAIを利用できる環境を整えています。

創薬を加速させる新しいAI、DeepMindが発表した「AlphaFold 3」が秘めた可能性

Google DeepMindが開発した「AlphaFold 3」は、AIを用いてタンパク質やDNAなどの生物学的分子の構造を予測する最新技術です。このソフトウェアは、画像生成AIの技術を一部利用し、分子の相互作用を非常に高い精度で予測する能力を持ちます。これにより、創薬プロセスが大幅に加速される可能性があります。

AlphaFold 3は、DNAやRNAなどの大型分子だけでなく、金属イオンのような小さな分子にも対応しており、医薬品がどのように体内の分子と結合するかを詳細に解析できます。この技術は、Isomorphic Labsと共同で開発され、疾病の治療法開発に貢献することが期待されています。また、このAIはクラウドを通じて研究者に無料で提供されることが計画されていますが、過去のバージョンとは異なり、オープンソースではありません。

この進歩は、AIが科学研究をどのように変えていくかの一例であり、将来的にはさまざまな科学分野での研究を革新する可能性を秘めています。

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