【藍染】印染

染物屋の話から、続いて印染について。
これはそんなに長くはないかな…?

印染の読み方は『しるしぞめ』あるいは『いんせん』
文字通り布地に印を染め抜くもの全般で、先の記事の手法による品物全般と言っていい・・・かな?
印染でないのは、主に無地染や糸染などになると思う。歴史的に家紋などを染め抜いたものを印染と呼ばれているのだけど、そういう関係上、境目が微妙なものについてこれは印染?と言われるとちょっと判断難しいかもしれない。
概ね、祭半纏や神社幕、旗などは印染と言っていいと思う。

そういうものなので印染業界は、日本全国にあって、全国青年印染研究会というのである程度つながってたりする。

扱っているものはほぼ同じ(技法/染料などの違いで競合しないところもある)なのでライバル企業ではあるけど、需要と生産力のバランスからそれほど強い対立はしていない。直接販売しているところから卸業者つてのところまで様々。お祭りその他の関係上、単にその製品価格だけの取引ではないところもあると思うので、もし別のところで注文してみたいと言うときは相見積とるだけではなく、よく調べてみたほうがいいこともあると思う。関係の歴史が長いところは特に気をつけてみてほしい。(例えば、地元や注文関係者のお祭りやイベントに寄付などを出して循環しているところもある。)

一方で、後継者がいなくなったとか、昔ほど注文がなくなってしまったとか、原材料や環境が厳しくなったなどでやめてしまうところも少なくなく、特に震災から天候不順、今回の感染症でのイベント中止で今後も色々あるかもしれない。全国青年印染研究会(略称:全染研)つながりでの紹介もあるのでどこに頼めばいいかわからなくなったときは調べてみるといいかもしれない。もともと中間業者づてで購入していた場合は、そのあたりのチョイスを中間業者が担ってくれるわけだけど、最近は直接やりたいという人も少なくないので。

今年は、こんな状況なので、印染業界の印染の仕事がほぼなくなっている状態です。前にも書いたとおり、技法が合えば印染以外のものでも扱えます。
更に言うと、普段はお祭りなど一年、場合によっては数年おきのイベント故に絶対に間に合わせないとならない行事に追われて、余計なもの、複雑で時間のかかるものに手を出せない(安易に受けられない)でいた工場も対応してくれる可能性があります。
個人でこんなモノ作ってもらえないのかな?とか、こういうのほしいなとかあったら問い合わせてみる数少ないチャンスかも知れません。技法によって一定の制限はありますが、割と何でも対応はできると思います。

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