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【NZ高校留学記】留学当初の絶望的だった僕の英語力

ここまでいくつかNZ留学体験記シリーズを書いてきて、おおよそ僕がいかに無計画で博打的な留学をし始めたかをなんとなく理解していただけたかと思います。
まだという方は、下記から選んでご自由にお読みください。

ということで、今回は海外留学するにあたって一番といっていいほど関心が高い語学力について書きたいと思います。

僕の英語力は同世代の留学生の中でも圧倒的に低かったと思います。
(そもそも比較すること自体ナンセンスなんですが)

ここからは、僕の英語力の低さが分かるエピソードを一つシェアします。

高校留学の受け入れが盛んなニュージーランドには世界中から様々な国の留学生が勉強しにやってきます。
そのため、留学生を受け入れている現地校には、ネイティブと同じレベルの授業を受けることが困難な留学生向けにESOLEnglish for Speakers of Other Languages)と呼ばれる、いわば留学生用の英語クラスが存在します。
英語がネイティブな地元の学生はみな学問としてのEnglish(日本でいう「国語」)の授業を受けるのに対して、ESOLはより英語の基礎的な部分を勉強する語学としてのEnglishという位置づけになるかと思います。
そして、ドイツ人やアメリカ人などネイティブの英語のクラスについていける英語力がある留学生を除き、基本的には留学生はみなこのESOLを受けるのです。もちろん英語が上達してネイティブの授業についていけるようになれば途中から普通のEnglishを選択することもできます。
ちなみに、留学当初の僕から見たドイツ人の英語力はまさに神がかっていて、「非ネイティブスピーカーじゃないのにここまで流暢に話せるってハンパない!」と思っていました。ドイツ人同士なのにドイツ語ではなく英語で会話する姿を見て、悔しさというよりもはや憧れすら感じていた記憶があります。
そんな雲の上の存在はとりあえず置いておいて、ESOLを取っている留学生の中でも英語力の差は確実にありました。
でも、ESOLをさらに英語力別にクラス分けするほど僕が通っていた学校は大きくなかったので、英語力がバラバラな留学生が同じクラスにひとまとめにいる状態だったんです。
英語能力は、基本的には留学期間に(もちろん例外もありますが)比例するので、留学開始直後は同じクラスにいる英語の上手い人を見て結構メンタルがやられます。

ただ!(前置きが長くなってしまって申し訳ないのですが…)

僕はこのESOLのクラスにも入れないほど英語が喋れなかったんです!

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「え、誰でもが入れるはずのクラスに入れないってそんなことあるの?」と思った方、分かります、そうですよね。でも、それが現実なんです。
留学開始早々、僕の英語は基礎中の基礎すらできていないのでESOLの授業にもついていけないという判断を下され、僕には特別処置が施されました。

個室への隔離

別室隔離

とまではいきませんが、本来なら他の留学生と一緒にESOLのクラスにいる間、別室で個別に英語の基礎の基礎を教えてもらっていました。
そこには自分と同じような留学生がふたり。中国とベトナム出身の彼らは僕と同様、英語が壊滅的に喋れない状況でした。
今思い返すとすごくイタいのですが、彼らのあまりの英語力の低さを見て、「自分の英語はあそこまで酷くない」と強がっていた記憶があります。
同じクラスに入れられているという時点で、酷いと思っていた彼らの英語力と自分の英語力はほぼ同等だったわけなので、今思い返すと恥ずかしい話です。
特別クラスの内容といえば、日常会話や部屋にあるものを指して名前を言い当てるというなまさに基礎中の基礎。
語学学校に通い始めたばかりであれば、そういうことを学ぶの当たり前のことですが、現地の普通の公立高校ではESOLであってもそんなこといちいち教えてはくれません。

救いだったこと

救いだったことは、当時の僕は自分の英語力を客観視していなかった(できていなかった)ところでしょうか。
もし、あの時「自分は英語ができないんだ」ということを自覚し、その事実をもう少し客観的に認識していたら、僕の高校留学は早々に終わりを迎える結果になっていたかもしれません。(← 諦めて帰国)
考えてみてください。
貴方は今までやったことのなかったあることに挑戦し始めたとします。おそらくどこかのタイミングで壁にぶち当たるときがくるとおもいます。
その壁を前にしたとき、貴方はどうしますか?
その壁を越えようとする人、引き返す(諦める)べきか迷う人、横に逸れてもっと低い壁を探す人、などあらゆる方法がありますよね。
というようなコトが考えられていたなら、客観的に自分を見れている証拠です。
でも、当時の僕はそんな鷹の目は持っていませんでした。
目の前にある高さも分からぬ巨大な壁と対峙し、僕がここで生き残る術はとにかくこの壁を乗り越えていくしかないと思っていたわけです。
実際、客観的にみて当時の僕の英語力はそういう処置が必要なレベルだったわけで、僕としては下手なプライドなどなく目の前のことをこなすだけで精一杯だったのです。

でも、結果的にそれが良かったのです。
近道を探したりや立ち止まったりする余裕がなかったのがまさに救いでしたね。

「千里の道も一歩から」ということわざがありますが、まさにそんな感じでした。

留学を考えていて、自分の英語力に不安を持っている人に経験者としてアドバイスをするとしたら…

バカになれ!

ですかね…

ちなみに

そんな特別授業も半年ほど(うろ覚えですみません)で終わり、無事に他の留学生と同じ教室でESOLを受けるようになりました。

というと、この時点で英語がかなり上達したように思われそうですが、決してそんなことはありません。
その後もESOLでも他の科目でも日常生活でも英語力にはずっとずっと苦しみ続けていました。

そうなんです、僕は英語に対して俗に言う”コンプレックス”を抱えているのです。

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