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学問の意味や意義
私は学校へ通っていた時、勉強があまり好きではありませんでした。
特別苦手だったわけではありませんが、途中から目的を見失ったというか、
そもそも目的がなく、ただみんながやっているからという理由だけで、
学校へ行っていた気がするんですよね。皆様は如何でしょう?
友達と会って遊ぶことは楽しかったですし、
授業も特別嫌だったわけではありませんが、もし勉強する意味や意義が
少しでも認識できていたら、きっともっと違う状況だったのかなって思います。
まぁ、言い訳ですね(苦笑)
でも、社会人になった時に学問が好きかどうか、いや、せめて学問することが
嫌いじゃないかどうかについては、大きな差を生み出すような気がしています。
というのも、私は今、社会人教育に携わるお仕事をさせて頂いているのですが、
学問することが嫌いな人の割合は、結構高いなと感じているのです。
仕事は生活のためだから頑張るけど、この上勉強までしろって言われたら、
本当に嫌だなと感じる人が多いように思うんですよね。
ところが現実には、皆さまご存知の通り、人生は一生勉強ですよね。
これを怠ると生産性が悪くなったり、歳を重ねるごとに問題解決の難易度が
上がっていくのを実感されるのではないでしょうか?
特に現場の仕事から管理職になる時、管理職から経営者になる時のギャップは、
学問なしで乗り越えることが難しいと思います。・・・いや、無理です!
断言してしまいましたが、実際に見えている世界観が、豊かな知識や経験に
よって全く別物になってしまっているので、この差は大きいんですよね。
そのためにも、学問の意味や意義をできる限り丁寧に、
できるだけ早い段階で伝えることが重要だと思うようになりました。
【世界観の違い】
![](https://assets.st-note.com/img/1679721965573-kD3gMJiq9K.jpg?width=800)
この絵はとても有名な絵なので、皆様はきっと2種類の絵に見えてますよね。
「壺が描かれている絵」と「二人の顔が描かれている絵」です。
これは2種類に見える話ですが、見る視点の違いによって、
事実は異なって見えてしまうということを示しています。
いや実際の社会は、もっともっと複雑で多様な見え方をしているようですよね。
私は歳を重ねるほど、この世の見え方は驚くほど違うんだなという事実に、
正直愕然としています。
本当に自分のことしか見えていない人もいれば、自分と家族のことだけしか
見えていない人もいるし、関わる人のことや世界のつながりまで、
しっかり見えている人もいらっしゃいますよね。
時間軸で言っても、本当に今瞬間のことしか考えられない人もいれば、
遠い将来のことまで考えている人もいらっしゃいますし、
この視点が掛け算で組み合わされて行きますから、本当に千差万別の景色が、
この世界には存在しているのだろうと思っています。
問題は、私たちは社会性のある動物として存在し、
多くのことを助け合い、支え合って乗り越えていっているという事実があるので、
あらゆる組織では、この世界観のズレを調整しながら問題解決を進めていく
能力や技術が必要とされることにあるように思います。
それ故に、選手には選手の調整能力が必要であり、キャプテンにはキャプテンの、
コーチにはコーチの、監督には監督の調整能力を学び続けることが
求められるのだろうと考えるのです。
ところが学問を嫌っている人は、選手の時やキャプテンまでは何となかっても、
コーチから先へは進めなくなってしまうんですよね。
なぜなら、必要な引き出しの量が、多様性と複雑性が高まる中で、
圧倒的に増えてしまうからだと思っています。
【多様な引き出しを用意する】
![](https://assets.st-note.com/img/1679722978294-so5gbKKUUX.jpg?width=800)
「幼稚な人ほど色々なことを分けたがる」と安岡正篤先生が仰っていましたが、
仕事の現場でも、「仕事とプライベートは分けたい」というように、
とにかく自分に都合よく分けたがる発言を耳にします。
自信過剰なのに行動が伴っていない人もいれば、真面目にやっているのに
自信がなくて不安な人もいらっしゃいますし、
本当に多様な世界観が広がっているんですよね。
だから、それをマネジメントしながら人材育成を行うリーダーが、
どうして良いかわからない状態で困り果てた挙句、
諦めて腰が引けてしまっていたり、自分の正義感を押し付けてギクシャクしたり、
本当に上手く回らない状態になっていると感じています。
ただ結論としては、リーダー側で何とかするしかないんですよね。
だって、より未熟な人に何とかしろというのは無理ですよね。
常に監督の方が選手の個性を理解して、上手に活かすことが基本だと思います。
そのためには、より豊かな引き出しとなる言葉や思考力を持つ必要があり、
学問することが最短の道だと私は確信しています。
今回WBCの指揮を取られた栗山監督なんて、そのお手本のような方では
ないでしょうか?名将野村監督もそうであったように思いますが、
沢山の本を読んで、自らの引き出しを豊かにされているように思います。
従って、一生勉強なんですね。本を読むことを嫌ってはいけない気がします。
だって1番の近道であり、一番コストが低いんですから。
にもかかわらず、勉強嫌いの大人を沢山育ててしまっている現代教育の
あり方は、私は早急に見直すべきだと考えています。
それはまず何よりも、学問の意味や意義を明らかにすることに
あるのではないでしょうか?
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