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社名変更・サービス名変更・リブランディング担当者がやること【備忘録】

こんにちは!旧PRIME取締役の角田藍美(すみたあいみ)です。
この度、2022年6月6日株式会社PRIMEは株式会社YOUPACEへリブランディン
グをしました!(社名変更の経緯などはプレスリリースや阿部のnoteをご覧ください)

なぜ書くか

タイトルの通り、社名変更・サービス名変更・ドメイン変更も同時に行う、影響範囲の大きめのプロジェクトであり、そのPMを半年近く取り組んでいました。
すごく大変だったので、今後同じような仕事をする人の参考になればと思い、私が実際にPMとして動いていたリブランディングのPMとしての半年分の実際の動き・タスクを詰め込んだnoteを公開します!少しでも誰かの参考になれば幸いです!

※本noteで書いていないこと
・そもそもなぜ社名変更するのかの経緯
・ネーミングやロゴなど、クリエイティブ面で検討したこと等

全体のスケジュール

約半年でした。通常よりも若干タイトかもしれません。

・12~2月:コンセプト整理・社名決定/ガントチャート作成
・3月:ロゴ決定/チーム別タスク整理
・4月:サイト構成・デザイン決定/Google、Slack等の影響範囲調査
・5月:撮影、サイト制作/アイコン・バナー等素材準備、広報準備
・6月:リリース/広報・情報発信

気をつけたこと

実際のタスクを羅列していく前に、全体を通して気をつけたポイントを3点書きます。

①意思決定にユーザーや社員の意見を取り入れる

実際のアンケート一部

長年使っていた旧社名に愛着を持って頂いてる方もいるため、経営やPMなど一部のメンバーだけで決めてしまうと、「置いてけぼり感」が出る可能性があります。これだと新ブランドが浸透しなくなってしまうだけでなく、相手との関係値が崩れるリスクも。これは避けたい。

そこで下記を取り組みました。

<ユーザーや社員を巻き込むためにやったこと>
・全ての意思決定の場面で、ユーザー・社員のアンケートを取る(Googleフォーム 評価点数+その理由テキスト)

・長年継続いただいてる方にユーザーインタビューで意見を伺う(zoom)

弊社はユーザーインタビュー文化が根づいていますが、結果やってよかったです!
直感で自分達が良いと思っていた案が、ユーザーには不人気だったことが多々あり、「ヒアリングしないでリリースしていたらミスってたな・・・」と、今思えば怖すぎます。

また「自分も一緒にブランドを作った」と感じてもらい、新ブランド自体に愛着を持ってもらうことにも効果があり、リリース時の情報拡散にも繋がりました。
今後社名やサービス名を変える人はおすすめです。

②旧社名でも見つけてもらえるようにする

サイトTOPロゴ例

社名変更後も、一定期間は旧社名で検索するユーザーがいることが想定されるため、旧社名で検索してもユーザーに辿り着いてもらえ、辿り着いた後も正しいサイトであると認識してもらう必要がありました。
そのため、サイトTOP、ロゴ、各種SNSの目立つ位置などに旧社名を併記したり、お知らせ欄で記載するなどを意識しました。

③様々な人の視点から見て、情報発信やタイミングに矛盾がないか考え抜く

社名変更は会社として大きい動きですし、弊社の事務所ビジネス形態としてユーザーが「所属」している場所であるため、名前がいきなり変わると不信感に繋がります。
そこでプロジェクト全体を通して、ユーザーの視点、社員の視点、取引先の視点、あらゆる人が見た際に、発信の順番に矛盾がないかどうかを考えました。
ここは全体の流れを見ているPM以外の人は気付きにくい部分なので、丁寧すぎるくらいやりましょう。

リリース前にやったこと

これを読む人が1人で担当している人が多いと想定して、部署別にまとめずに実際私がPMとして動いたタスクを時系列に書いていきます。以下文字多いです。

※前述の通りでデザイン制作関連は外部にお願いしていたので、ここでは書きません。
※私が誤認してたり、2022年6月当時なので情報が古い場合があります。あくまでも参考情報としてご覧ください

  • ガントチャート作成

    • Notionのデータベースで。最初の方はガントで、途中デイリーで管理するタイミングからはカンバンに切り替えて使用

  • 社内の関係者巻き込み

    • 私が作ったToDoリストだけだと、開発・マーケ・CS・コーポレート等の各チームの詳細のタスクが洗い出せないので、各チームに洗い出してもらい、Notionに追記してもらいました

  • 社名・ロゴ・デザインのアンケートやヒアリング

    • 前述の通りで。集計結果はウィンセッションで社員にも発表し、みんなで「お〜」と盛り上がりました

  • 社名商標取得

    • ネーミング最終候補2つぐらいのとき。第一候補が落ちたときのために、第二候補と2つとも出願

    • 早期審査で2ヶ月で取得できました。普通だと取得に1年程度掛かりますが、リリース前に間に合わせたかったので、追加料金払いました

    • cotoboxというサービスが安く、普通の1/4くらい?でできた。おすすめ。

  • ドメイン取得

    • これもネーミング最終候補2つのときにすぐ取りました。運悪く他の企業に取られたくないのと、商標の早期審査でドメインがあった方がよいとのことで。

  • サイト構成のチェック

    • SEO的に問題ない構成になっているかの視点も忘れずに確認

    • title,discriptionなどもこのタイミングで準備

  • 写真撮影の準備

    • デザインが上がってきたくらいのタイミングで。今回は社員だけでなく、ユーザー8名に協力いただきました

    • ユーザーへ伝えたい情報(集合時間・持ち物等)は、スプレッドシートに集約してコミュニケーションコストをお互い下げられるように工夫。当日の香盤表が日々微修正が発生し続けるため、LINEやメール等でやり取りをするとお互い結局「どれが最新の情報」かがわかりにくくなったり、連絡漏れ・確認漏れが発生してしまいやすいため。

  • HPテキスト要素の準備

    • これは各社違うと思いますが、弊社は主に下記を準備しました

      • インタビュー

      • 所属ライバーのプロフィールページ

  • 社員からのFB

    • 全てのページに、全チームのFBをしてもらい、誤り以外にも、NG表現等がないか確認しました(Figma使ってました)

  • Google Workspace関連の方針整理 ※大変

    • 旧メアドをすぐ無くすのはリスクがありすぎるため、しばらくは旧メアド・新メアドを併用することに

    • 一人ひとりのアカウントに2つのドメインを紐付け、どちらをメインとして使うかを指定で事足りる(設定で簡単に追加できます)

    • ドライブなどはそのまま使えました

    • 注意点

      • メインで使うメールアドレスを変更すると、反映に最大72時間反映に掛かるため、メールを多く使う会社であれば土日を挟んで作業することをおすすめ

      • Googleログイン使用してる人は、メイン切り替える前に、メールログインに直すのが無難。影響範囲が読めないので

  • Slack、Notion等各種ツールの影響範囲調査と方針整理 ※大変

    • 社名が変わるので、SlackとかNotionのURLも変えるのかどうかの整理(影響範囲の洗い出しに、Slack本家や、連携アプリのCSたらい回しにされて担当者がすごく大変そうだった・・・)

    • その結果、弊社は下記方針にしました。

      • Slack→URL変えない(外部の連携ツールがほぼ再設定必要で、業務に支障が出まくるため)

      • Notion→URL変える(社内利用メインであれば変えちゃって良いかと。社外向けに公開ページ大量に使っている人は、URLが変わってしまうので、貼り替えるのが大変であれば変えない方が良いかも。)

  • バナー・素材など作成

    • SNSなどのバナー、背景等

  • ロゴ商標取得

    • この次点で5月頃。社名の商標が取れたので、無事ロゴの商標も申請。同じくcotoboxで。こっちは急ぎ出ないので早期審査は出さない

  • 広報の準備

    • プレスリリース原稿準備

    • PR Timesの社名変更

      • PR Timesはサービスの性質上、事前にメールか電話で問い合わせれば、指定した時間に社名を変えてもらえました。ありがたい!(謄本は後日提出でOK)

    • SNSの告知方針準備(ハッシュタグ仕込んだり等)

  • 名刺

    • 最悪、旧社名の名刺も使えるので人によっては急ぎでないかも

  • グッズ発注

    • ステッカー、Tシャツなど、必要があれば。当然ながら納期長い方が安い。

  • 株主総会

    • 今回は社名変更も関わるので、予め管理部の社員や司法書士の方のリソースを確保しておき実施。(メアド切り替えのタイミングなどの関係で、リリースタイミングがギリギリまで二転三転したので、柔軟に日程調整してもらえて助かりました)

  • 関係者へのアナウンス準備

    • 送付対象精査、リスト化

    • 取引先・ユーザーへの告知文作成

  • リリース当日の時間割すり合わせ

    • 全チーム巻き込んで。詳細後述

リリース当日の時間割

決めてないとグダグダするので、決めた方が良いです。
Notionのカンバンで管理。情報発信当日は分刻みで組みました。

ちなみにプレOPENを挟んでいるのは、情報発信直後の一番アクセスが来るタイミングで万が一不具合が出た場合、悪いユーザー体験が損なわれるのを防ぐためです。(結果何も不具合は起きませんでしたが)

<リリース当日時間割>
参考程度にざっくり載せておきます。

  • 6/4(土)~6/5(日)

    • プレOPEN(301リダイレクト、サーチコンソールの通知)

    • メアドやツール・システム系の切り替え

  • 6/6(月)

    • ユーザーに見える部分を少しずつ切り替え準備

    • Googleマップ等、反映に1日以上掛かりそうなものはこのタイミングで変更

  • 6/7(火)

    • 10:00〜12:00 万全の準備を整える

      • 本OPEN

      • SNS等のアカウント・バナー等変更(Twitter,Instagram,Facebook,Wantedly等採用媒体も)

      • その他ユーザーに見える部分を全部変更

    • 12:00 一気に情報発信

      • プレスリリース

      • Twitter、SNSで情報発信

      • ユーザー・取引先への連絡

リリース後のタスク

リリースしたら終わり・・・ではない。
主にコーポレート系が多いですが、残タスクたち。

  • 株主総会の後処理

    • 登記など、最後までしっかりとやり遂げる

  • 銀行などの名義変更

    • 謄本が用意でき次第

  • 取引先等に必要書類提出

    • これも謄本など

  • 運用ルールの決定

    • HPの今後の運用について、決まっていない場合は決めてしまいましょう

  • 各種アカウントのログイン情報を変更

    • 個々人にやってもらいましょう

  • その他修正対応等あれば

https://youpace.co.jp/

余談

SNS系が当日まで変えられず、特にFacebookが厄介でした。

  • Twitterのアカウント

    • これは完全に私のミスですが、当初取得しようと狙っていたアカウント名が「文字数オーバー」で取れない痛恨のミス。
      リリース直前でコーポレートサイトのSNSリンク先のURLなども差し替えることになり、大変でした。(ここの担当の方にご迷惑をおかけしました)
      事前に、アカウント文字数確認を忘れずにしましょう!

  • Facebookページ

    • 3日以内に反映されるとのことだったので、リリース当日に変更をかけましたが、3週間近く経過した今日現在まだ変わらない。問い合わせ先も見当たらず打開策が不明。またページ名も、全部は大文字禁止という謎ルール。(昔は違ったのに・・・)→6/27に変更承認されました

※6/27追記 本日やっと承認!6/7申請したので20日掛かりました

終わりに

以上です!これを書いてる最中もまだ残タスクが若干ある中ですが、
幸い大きな問題もなくメイン業務は完了しました。

事前の準備を、社内関係者に協力してもらい巻き込んで徹底できたのが大きかったです。

備忘録程度ですが、今後もし似たプロジェクトを取り組むPMの人がいましたら、参考になれば嬉しいです。

もしご不明な点等あればお気軽にご連絡ください!(@aimidaaasumi

余談の余談 リリース当日の打ち上げもおすすめですよ🍕

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