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療育にまつわる「からだ」へのまなざしvol.47

今回のバオバヴカフェでは、支援の必要な子供達にとっての、「安心、安全」な場所についての話題が出ました。そういう場とは、「あたたかい」「そのままの自分でいられる」「受け入れられる」、、といった言葉が出ました。逆にそうでない場とは、、
からだの様子でみると、前者では、のびのび、後者はドキドキ、カチカチ、といったところでしょうか。
義務教育機関である、小、中学校は、そんな子ども達にとって、圧倒的に後者であることが多い、、というのは、実感としてあります。又、放課後デイでも、案外、この「安心、安全」な場であることがうまくいっていない所は、多いのではと危惧しつつ。
他者との関わりにおいて、改めて、からだからのアプローチ、私の場合は特にダンスやボディワークの可能性を感じる今日この頃です。その辺り、「のびのびばplus」で、掘り下げはじめています。次回は9/7、豊中市にて。そして、そんな「からだへのまなざし」を言葉で掘り下げる「バオバヴカフェ」は、8/21、オンラインにて、14時より。
詳細は、「からだのアトリエ バオバヴ」のfacebookやX(旧、Twitter)を、ご覧くださいませ。

(以下、文責:花沙)
今回も引き続き、伊藤二三郎「ポリヴェーガル理論で実践する子ども支援」(遠見書房,2022)の内容をシェアしました。脳の自律神経系が作用し、人間は3つの心身状況 ①激しい闘争モード、②恐慌状態の逃避モード、③穏やかなモード、を有しています。本書では、これを①赤、②青、③緑、と色で表現しています。


第3章は 「一人ひとりの子どもたちをどうとらえ、どう支援するのか ―ポリヴェーガルの視点から見た『神経発達症」」というタイトルです。内容について、少し触れていきます。

 神経発達症の子どもたちは、学校で不適切な行動・逸脱した行動がある、集団活動になじめない、教師の指示が通りにくい・・と大人の視点から判断される場合が多いです。それらを大人の視点から頭ごなしに叱責する(赤モード)と、子どもは怯え(青モード)に追い込まれてしまいます。

「その子が何をどんなふうに感じて、どんな思いをして行動しているのか」(p52)という子どもの視点に立った上で具体的な支援を行うことが、その子と大人が社会的に繋がること、つまり「安心・安全」を感じる・緑モードになるには必要なことなのだと、思いました。

 そのような視点で神経発達症の子ども達を眼差すと、「文字を読むのが苦手」「見通しが持てなくて困っている」「自分の思いを表現できずに苦しんでいる」(p52)、などという具体的な困りの要因が見えてきます。さらに目の前の子ども達のカラダに表れる、自律神経系の状態(赤、青、緑)を読み解き、個々の困りの要因を照らし合わせながら、緑モードに戻るための支援が考案されることが大切なのだなと、思いました。

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