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ダイアログインザダークに行って【伴走】

結構前です、私が行かせてもらったのは。
まだ外苑前駅が最寄りだった頃ですので。

今が同じ感じなのか分かりませんが、私はこんな体験をしました。
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※ダイアログ・イン・ザ・ダークは、視覚障害者の案内により、完全に光を遮断した”純度100%の暗闇”の中で、視覚以外の様々な感覚やコミュニケーションを楽しむソーシャル・エンターテイメントです。
これまで世界50カ国以上で開催され、900万人を超える人々が体験。 日本でも各地でオリジナルイベントが開催されています。
(ダイアログインザダークHPより)
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6人くらいでグループになり、真っ暗闇に入っていきます。
私は一人で参加しましたが、二人組で参加されてる方もいらっしゃいました。
男女均等くらいだったかな。

最初、明るいところで軽く自己紹介しました。
名前は覚えられなかったけど、その方の格好や顔の表情、雰囲気などから、優しそうな人だな、とか、元気そうな方だな、とか感じてました。

私たちは白杖(はくじょう・視覚障がい者が持ってらっしゃる白い杖)をお借りして、視覚障がいの方のアテンドで、中に入っていきます。
とにかく真っ暗。
何も見えない。
ただ、グループになった方の声が頼り。

そこで、ここがどんな空間なのか、体験していきます。
小川があったり、橋があったり、、、
でも少し離れると方向感覚失い、声は聞こえているのにみんながどこにいるのかわからなくなって、不安になる。

あれー、みんなどこー?

そうやって声をかけると、

ここにいますよー、とか、私は橋の辺ー、とか言われて、合流したりして、先へ進みます。

他にも靴を脱いで家の中に入って行ったり、バーでドリンク飲んだり、様々な体験をみんなでして、終わっていきます。

靴を脱げは、自分の靴がどこにあるのか分からなくなり、ドリンクを頼めば、お金が払えず。
だけど、視覚障がいの方はなんともスムーズにおこなっていきます。
そして私たちをサポートしてくれます。

暗闇に入った時、性格が如実に出るなと思いました。
プチパニックのようになる方、静かにしている方、キャーキャー楽しんでいたのかな?そんな方。
不安になっている方を優しくサポートしてくださった方。
などなど。

不思議だったのは、明るいところで見た印象が、暗闇では違っていたこと。

光の中では、明るくて優しそうと思った方が、暗闇で誰が誰だか分からなくなった時、結構きつい口調なんだな、とか。
最初は愛想ないな、怖いなと感じていた方が、実は暗闇で優しかったとか。
あまり喋らない方なのかなと思った方が、実は柔らかい言葉で話してくれたとか。

どれだけ目からの情報に頼って人を判断していたんだろう、私は今まで。
と、気が付かされた時でした。

言葉もそうでした。
今まで、あれ、これ、そっち、あっちと適当に言い、それでいて相手が分かってくれるのが当たり前と思っていて。
相手に伝えようという思いも少なく、相手に伝わっているかという配慮もなく、分かってくれて当たり前、という感覚で、知らない間に会話していたのだ、と気が付かされました。

なんて視野が狭く、傲慢な考えでコミュニケーションとっていたのか、と、思った瞬間でした。

目が見えてる人が当たり前で、見れば分かるでしょ、みたいな世界で。
見えてるものが全てかのような。

目から入る情報は得ていたけど、そこから正しく感じ、心で見る目がなくなっていました。
私は今まで何を見てきたのかな、と感じました。

そんな衝撃をうけ、気が付かせてくれたこの機会に感動したのを覚えています。

視覚障がいの方は、常に私たちをサポートしてくれたし、暗闇の世界を説明してくれました。


本当に真っ暗の闇で、ひたすら真っ暗が続くのですが。

私はその当時、一人でいることなんて全然平気。友達や恋人といなくても平気。食事や遊びも一人で楽しめるから、暗闇も余裕でしょ。と思っていました。

でも実際は。
暗いのは怖くないんですけど、暗いと急にひとりぼっちみたく感じたのです。
それが怖かった。
みんなの声が聞こえてても、なんか取り残されているみたいな瞬間があったり。
ひとりぼっちになってしまったような感じになってしまってそれが怖かったんです。
暗闇は平気。でも孤独がこんなに怖いなんて。

あんなに一人平気と言っていたのに。
全然違っていました。

全盲の方は、この暗闇をどう過ごされているのかな。思いがめぐりました。

いろんな想いが溢れる中、とても素敵な視覚障がいの方にアテンドされ、考え方や感じ方がとても気持ちの良い方で。

めっっちゃ友達になりたいーーー!
と、思ったのでした。

そこから、私は伴走に出会います。





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