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初カウンセリング

50年ちかく生きてきて初めて専門家によるカウンセリングを受けてきた。
人の顔色をみて読んで辛くなったり、落ち込んだり鬱になったりすることに嫌気がさしたのだ。もういい加減嫌だ!と。
薬では治らない、私にとってはぼんやりさせて誤魔化すだけのものなのだ。

カウンセリングの先生は私の話をゆっくり黙って聞き出してくれた。まさしく心の隣に座って丁寧に寄り添って心の氷をゆっくり溶かしていった。

私は子供の時から幾度となく『あいつは馬鹿だ。あいつにできるわけがない』と父がいっていたと母から聞かされていた。私は傷つきそして怒りをパワーにして挑戦して幾度となく乗り越えてきた。

えばって人を見下している父のことは大嫌いなタイプの人間だった。だった。そう、父は癌で死んだ。正直やっと楽になれるのかもしれない。冷たいようだがそれが正直な気持ちだった。
しかし、一向に楽にはならない、自由になれるはずが全くそうでもなかった。

あれ、おかしい…。私はよく考えた。私はシングルで社会人になった息子がいるが彼に母と同じことをするだろうかと疑問を持つようになった。
そんなことを言えば彼が傷つくのは容易に想像できるから言わないと思う。
なぜ母は私に言ったのか?もしかして母が私の心を苦しめている?そんな疑問を抱きつつカウンセリングに来たのだ。

それを先生はこう言った。お母さんは私を姉妹または同志くらいの同等な存在に感じていて父から言われた言葉を抱えきれなくて私に言ったのだと。本来は夫婦で済む会話ができていない。お母さんが子供なんだと。なるほど、そんなこと考えたこともなかった。
とにかく母は私に依存しているが変な親風は吹かしていていつまで経っても子供扱いをしていてさらにネガティブな言葉を無意識に私に伝えているらしい。結構なお母さんだと断言してくれた。そう考えると全てのことに納得がいく。
お金を出してもらうことは傷ついたそのお詫びみたいなもので遠慮なく貰えばいいらしい。自分をよしよしするのは自分。外に求めても難しい。
私は私自身で厳しくネガティブな押し付けをしている。自分の中に味方がいればいいんだ、親が守ってくれなかった、愛情を求めている。あなたのその涙が心の傷の証だと。
そんなことを気付かされた1日であった。

しかし結構いいところまできているとも教えてくれた。私のなりたい自分には70%くらいまできている。あと少しで楽に生きられるようになれると。
大きな病気がターニングポイントになって起業したことがとてもすごいことだと。友達がおなじことしたらすごいって思うでしょ?なんで自分にはそう思わないの?私は頭を殴られた気分だった。

確かにそうだ。そうかすごいのか、わたしもっともっとがんばらないといけない、もっともっと結果をだせと自分を責めていたのも自分。

うん、そうだよな、頑張ったよな。今だってすんごいがんばってるよな。
すごいことだよ。

カウンセリングの帰り道
私の中の私をおもてなししようと美味しいハンバーグを食べに行った。
周りを見渡すと女性一人の人は沢山いた。
みんないつもありがとうともう一人の自分にご馳走しているのかもしれない。


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