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次の一手

病気の時は、夜が長い。
昼にずっと寝ていたりするから、生活リズムがズレるのだ。

夜10時頃布団に入っても、夜中2時〜3時まで眠れないことがよくある。
そんな時は、ひたすら自分にとって楽しみになるようなことを考える。

今回は買いもしない腕時計をネットで検索して、自分の好みを分析してみた。
腕時計って、今更ながら数万のものから数百万するものまであることを知って大層驚いた。
ちなみに恥ずかしながら、生まれてこのかた腕時計を買ったことも着けたこともない。
それを検索しながら「これ好きだな」とか「これは好みじゃないな」とか。「この金額なら自分でギリギリ買えるかな」まで思い至り、販売店や購入方法まで考えてみたり。

そんなこんなで1ヶ月経った。
まだ体調は優れず、平日も休日も一歩も外に出られていない。

もう、腕時計の検索にも満足してしまった。
スマホアプリのゲームや、アプリの漫画にも手を出した。息子からNintendo Switchというゲーム機を借りて、ひたすらゲームに没頭するということもやってみた。
時間は無駄にあるから、ついつい暗いことまで考えがちだ。ゲームでただひたすらに敵を蹴散らしていく時間は、良い感じでストレス発散にもなった。

でも、もういいかなと思った。

ふと、自分の本棚にあった本を手に取ってみた。森博嗣さんの「小説家という職業」という本だった。

いつ買ったっけ、この本。

そんなことを思いながら、ペラペラとめくって読んでみる。
そこでなんとなくピンときた。
今置かれてる状況って、考えようによっては創作するにはうってつけの時間なのかも。

どうせしばらくこの状況は続くのだ。
外出したりすると、帰る頃には手足にワッと紫斑が出てくる。大して動けないこの状況下、できることといったら本当に想像力を働かせることくらい。

せっかくなら、今の状況で出来ることを最大限にやってみようかな。

およそ1ヶ月の長考の末、たどり着いた次の一手。さて、どうなるものか。少し楽しみができた気がした。

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