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アンモナイトのように眠る猫の隣で

打つ手がない。
1日の終わりに風呂場で自分の足を見てみて思った。内ももから足首にかけて、ここ最近では1番なくらい紫斑が出た。
IgA血管炎になって、ぼちぼち3ヶ月が経とうとしている。関節痛やむくみは無くなったが、日々出続ける紫斑は良くなっているとは言い難い。

今日は朝に病院で検査をして、午後から会社でミーティングに出た。予定としては、そのくらい。
たいして動いてないのになー。
改めて1日を振り返っても、反省点はさほどない。

ここ最近は割と紫斑が落ち着いていたので、徐々に会社に出る頻度や時間を増やしつつあった。
今日は久しぶりに朝から夕方までフルに近い形で活動したら、コレだ。
ここ最近の「安静」が1日でパーになったかと思うと、なんとも力が抜ける。

紫斑自体には痛みも痒みもないのだが、内出血をしているだけあって肌に布が擦れるとピリピリというか、チリチリというか、独特な感覚がある。

あー、これ今出てるなー。

足を見なくても、なんとなく感覚で分かるようになった。

そんな状況とは裏腹に、飲んでいる薬の量は半分になった。副作用なのか、肝機能を示す値が高くなってきたらしい。症状が回復してきて減らすのではなく、他にも影響が出てきたから減らすという、なんとも消極的な減薬。

安静にして、薬も飲んで、食べ物にも気をつけて。ある程度できることはやっているはずなのだが、なかなか良くならない。
厄介だなぁ、この病気は。

家に帰ると飼い猫の「まるお」が、体調を崩してぐったりしていた。

「おーい、大丈夫か?」

みけんを撫でながら話しかけるが、今日は反応が薄い。くるりと丸まって、まるでアンモナイトのように眠る猫を隣に、ひとりソファで寝転んで大きく息を吐いた。

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