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「人とのつながり」の持つ力『マイ・ディア・ミスター』

★★★★★星5つ

Netflixのおすすめで見始めましたが、すごくよかった。タイトルからして、どんなドラマだ、と思ったけど(おじさんと若い女の子の話ってどんなん?)、めっちゃいいドラマでした。小さい時からいろんなつらいことを経験して誰にも助けてもらえず生きてきたIUちゃんが、少しずつ人に心を開いていくところが感動的でした。

建設会社で働くドンフン(イ・ソンギュン)に、ある日、差出人不明の5000万ウォンの商品券が届く。直前に母から、無職の長男のために、家を売って食堂をやらせたいと相談されたドンフンは、それを受け取ってしまう。

翌日、ドンフンは匿名の告発を受けた監査部から調査を受けることに。しかし、商品券は彼の机からこつ然と消えていた。商品券はビルのゴミ置き場から見つかる。ドンフンは「5000万の商品券を捨てた男」として社内で英雄扱いされることに。商品券を捨てたのは契約社員のイ・ジアン(IU/アイユー)だと知ったドンフンは、自分が捨てたことにしてほしいと彼女に頼む。すると、ジアンから交換条件として1ヶ月間食事をおごってほしいと言われてしまう。

実は、ジアンは、ドンフンの妻ユニ(イ・ジア)と不倫関係にある社長ト・ジュニョン(キム・ヨンミン)からお金をもらうため、ドンフンを陥れようとしていた。そうとは知らないドンフンは、ジアンに関わるうちに彼女が多額の借金を抱えていることや、孤独な人生を歩んできたことを知り、少しずつジアンを助けるようになる。そんなドンフンの優しさに触れるたびに、ジアンの心は少しずつ揺らぎはじめ…。

ASIA DRAMATIC TV

ジアンを放っておけないドンフン。でも、ジアンはこれまで人に助けてもらったり優しくされたことがないからどうしていいか分からない。

公的な援助を受けられるから申請したほうがいいとドンフンに教えてもらった時に、ジアンが「え、申請していいの」と驚くシーンが印象的でした。

周りから見て、すごく大変で、然るべきところに相談すればいいのにと思うような時でも、本人はそれに気づいていなかったり、相談につながらない、ということってよくあると思うんですよね。

一人で頑張っているジアンちゃんと対照的に、ドンフンは昔からその土地に家族でずっと住んでいて、幼馴染と用もなく集まっては飲んでいる。

自分の家族にも問題を抱えているし、兄弟もダメダメだったりする。でも、話を聞いて、おせっかいを焼いてくれる仲間がいます。

仲間の誰かが困っている、と聞くと、全員で走って助けに行く。おじさんたちが大勢で走っていく姿(後ろの方の人はなんで走っているかもわかってない)は、おもしろくもあり、感動的でもありました。

これこそソーシャルキャピタルの力。ジアンちゃんにも、そんなふうに困ったときに走って駆けつけてくれる人たちとのつながりができて本当によかった。

すごくいいドラマでした。おすすめです。


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