商店街にあった看板を見て|私の合気道との出会い
今回は私が合気道を初めたきっかけを書いてみたいと思います。
時はK-1ブーム
私が合気道をはじめたのは2009年5月です。その頃は大晦日にK-1やプライドなどの総合格闘技の試合が放映される、いわゆる「総合格闘技ブーム」でした。
そのブームに影響を受けたのもありますが、以前から武道や格闘技をやってみたいと思っていたのもあり、柔術を習おうと教室を探していました。
住んでいた場所から自転車で行ける距離に柔術の教室があって、そこに通おうと思っていたんです。
商店街にあった看板
その頃住んでいたのは下北沢と笹塚の真ん中あたりで、働いていたのは渋谷でした。どちらかと言うと笹塚駅が近く、普段の買い物は笹塚に行っていました。駅前の紀伊國屋書店にはよく行っていました。
柔術教室は代々木上原にあり、見学に行こうとしていたのですが、タイミングが合わず(やや腰が引けていたのもあると思います)、何ヶ月か経った頃だったと思います。
何気なく笹塚の商店街を歩いていたときに目についたのが「合気道」の看板でした。場所は今の守清館があるところで、自宅から笹塚駅に抜ける道沿いでした。
記憶が確かではないのですが、年期の入った看板に「合気道…生徒募集」的な内容が書かれていたと思います。派手な宣伝文句はなく、簡素な感じの看板でした。
畳に寝転がって見た天井
合気道がどんなものかもわからないまま、「武道ならいいかも」くらいの気持ちで見学を申し込みました。
初めて参加した稽古は笹塚駅の高架下にある施設でした。区の施設で、普段はフローリングの部屋に畳を敷いて道場にしてありました(今でもそうですね)。
あのとき準備体操でゴロンと転がって見た天井がとても高かった印象があります。普段の生活では見られない光景で、少し懐かしい感じもしました。
初稽古で二人取り
初回で見学とはいえ、稽古に参加して体験したわけですが、その時にやったのが「二人取り」でした。一人の相手を二人で取りに行く技で、わけもわからず相手の腕にしがみついたのを覚えています。
言われていることはうまく飲み込めず、ただ周りをみて見よう見まねでやっていました。普段はやらないことばかりでパニック状態だったのも覚えています。
この初回の見学を経て「なんとなく続けてもいいのでは」というよりも、断る理由もなかったので入会することにしました。その時に「合気道って素晴らしい」とか「これこそ私が求めていたもの!」みたいな確信めいたものは何もありませんでした。
ただ、何かよくわからないけれど面白そうな予感はしたのだと思います。
紆余曲折あって10年以上
商店街にあった看板を見て、「なんとなく」ではじめた合気道。紆余曲折ありながらも始めてから10年以上経ち、今に至ります。
私の合気道歴はまっすぐではなく、月に1回しか行かないサボり期間があったり、途中で1年ほど休会状態になったりと、まったく真面目な稽古人とは言えません。それでも細々と時には途切れながらも稽古を続けています。
いまだに毎回「わからないことだらけ」なのが正直なところで、だから続いているのかもしれません。またその話は別の機会に。