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えちちなBL漫画を描くために

二次創作の同人誌を作る理由は書き手さんによってそれぞれだと思います。
私の場合は9割がた「この2人好き同士なのでは……? ふーん、えっちじゃん……。描くか……。よっこらセッ……」という感じ。
従って出す同人誌はほとんどR-18です。


そんな私の同人誌を読んで下さっているありがたい方々からマシュマロでご質問いただいたので、R-18作品を描くときに考えていることをまとめます。

今回も「上手く描く方法」ではありません。1つの同人女の例として読んでいただければ幸いです。



えちちな流れはどう組み立ててるの?

R-18作品は、大体やることは決まっている。その中でどう違いを出していくか……が悩みどころです。
一応違いを出しているつもりですが、性癖なので同じものを何度も描いていると思う。でも性癖なので仕方がないのです。

私の場合はこんな感じで組み立てます。

1.一番盛り上がるところを考える(シチュエーション)
2.描きたいフェチを考える(こだわり)
3.テーマを合わせてストーリーにする


1.一番盛り上がるところを考える(シチュエーション)

行為を描く中で一番盛り上がる・一番描きたいシーンを1つ考えます。
「このシーンを描きたいがためにこの同人誌を作るのだ!」くらいのシーンなので、大ゴマや1P使うくらいのシーンです。

まあ、多くの場合はフィニッシュですが、その時の体位や感情をゴールと考えて全体の流れを組み立てます。

「このシーンを一番目立たせたいので、このあたりで感情を盛り上げ始めよう」とか、「他のシーンは控えめにしよう」とか、漫画にメリハリも出てくるはず。


2.描きたいフェチを考える(こだわり)

正直これが一番楽しいし、描く人によって違いが出るところだと思います。「うちの味つけです」ってやつ。

一般的な性行為はざっくりいうと前戯→挿入→フィニッシュ。流れを追うだけだと味が薄くなっちゃうので、フェチにも1つテーマを決めます。


「受けちゃんは●●が可愛いから、今回は●●を重点的に攻めたいな……!」などキャラクター由来でもいいし、「私が好きだから描きました」でもいいと思う。
色々入れると雑味が多くて「これは何味のラーメンなの?」と感じてしまうので、1つくらいにしておくと分かりやすくて美味しそうです。
フィニッシュはとんこつ!フェチはバリ硬!みたいな。


軽くて読みやすいものが好きな人もいると思うので一概には言えません。
私は「この作家さんはここが好きなんだな、描きたかったんだな」と思える作品が好きなので、自分もそういう風に作っています。


3.テーマを合わせてストーリーにする

最近創作のネタ・テーマを考えていたのですが、どうにもうまく乗らずに困っていました。
二次創作だと無限にネタが湧き出る(誇張)のになぜ。


改めて考えると、二次創作の場合はテーマに加えて上記の1・2である「描きたいシチュエーション・こだわり」も並行して考えていました。

例えば、「ケンカしていた2人が仲直りする」というストーリーの場合。

テーマ:攻めのコンプレックスの肯定
フィニッシュ:対面のもの(仲直りだから最後は距離が縮まるような感じ。テーマと関連している)
フェチ:いっぱい抱き合ってほしいなあ

ストーリー:攻めのコンプレックスにより受けのことが信じられなくなりケンカをしてしまう。なんやかんやあってケンカしていた2人が仲直り


このように相関関係があるので、テーマだけを考えようとしてもうまくハマらないんだなと気づきました。
1・2にテーマを加えて考えたのがストーリーなのかな、と考えています。

それはそれとして、ただいちゃいちゃしている推しカプ同人誌、尊い(拝)。大好きです。


ぶっちゃけ描いてるときは照れる?

描いているときは照れません。
むしろ「やってやるぜ!」という推しカプに挑む気持ちでいるので、めっちゃ真面目に「どうやればエロくなるのか?」と考えて描いています。

脱稿したら攻めにも受けにも「よくやった、お互いに良い試合だった!」と賛辞を贈りたいくらい。


でも冷静になった状態で本を読むのが照れます……。下手だな……とか、えっちやな……とか、いろんな感情が渦巻くので……。

本を作りたいのか作りたくないのかわからない、複雑な感情を抱えながら同人活動をしています。


2でフェチの話をしましたが、R-18作品はすごく作家さんの好みやこだわりが出るのが面白いし、好きです。
自分はまだまだこのフェチを表現できる力が足りないので頑張って推しカプと対決していきたいです(????)


おわり。


余談:「よっこらセッ」で思い出すこと

余談ですが先日Twitterで「よっこらセッ」を英語に翻訳すると「Sexcuse me.」だというツイートを見ました。

海外ドラマを見ていると「こう訳すか……!」と感心するものがよくありますよね。
私が最初に感じたのは、高校生の時に見ていた『フレンズ』でした。


『フレンズ』のあらすじを簡単に説明すると、ニューヨーク・マンハッタンに住む6人の男女の友情・恋愛を中心にしたコメディ。
小粋なトークと軽快な人間関係、ちょっとした下ネタが大好きでした。

マシュー・ペリー演じるチャンドラーと、コートニー・コックス演じるモニカ夫婦のベッドの中での出来事。

モニカ「いつもと違うの試してみない?」
チャンドラー「……(少し考えて)あ、なーるほど!!」

…………

先日マシュー・ペリーさんが亡くなられたそうです。『フレンズ』は友達がいなかった私の青春。
海外ドラマを見るきっかけになった作品だし、今でも私の「原点」の1つだなと思います。

ご冥福をお祈りいたします。


I'll Be There For You


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