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【合唱】「相対音感」の私の中に眠っていた「絶対音感」

合唱人のあいかなです。今回は、私がこれまでに感じた「絶対音感」について書きたいと思います。

これを読んでくださっているあなたはどんな音感をお持ちでしょうか?
音感がある方は程度の差はあれ、ざっくり分けると下の2つに当てはまるかと思います。

①聴こえてくる音をそのままドレミで歌える「絶対音感」
②基準の音を聞けば、ドレミで歌える「相対音感」

(厳密な意味合いには目をつむってください)

私の音感は②の「相対音感」です。

合唱を始めた高校の部活での音とりは移動ドでしていて、絶対音感なるものを合唱を始めてからも全く意識してきませんでしたが、初めて意識したのは、大学合唱団で「絶対音感がある」という方に会った時。
その方は、生活音もドレミで聴こえてくるという厳格な絶対音感の持ち主でした。
ただ、そこで気づいたのは「絶対音感がある」=「正確なピッチで歌える」ではないということ。
音をキャッチする能力と正確な音を出すのは別の能力で、さらに、純正にハモる時に絶対音感は邪魔なのではと思った次第です。

その後、相対音感の私でも「絶対音感身についた!」と錯覚する出来事がありました。
それは、大学合唱団でよくある音とり合宿中のことです。
数日に渡って、演奏会のため3、4ステージの組曲の全ての音とりをする合宿。
最終日には音程に敏感になって、初見でもすぐに音がわかる。
すなわち「絶対音感」がある感覚に陥るのです。
それは残念ながら合宿が終わると消えてしまいますが。


私が次に大きく「絶対音感」なるものを意識したのは、子どもが音感を身につけ始め、和音の聞き取りができるようになった頃。
「G dur〜♪」
と和音がちょうど聞こえてきた時。
私「これ何の和音かわかる?」
子「ファラド!」
と元気よく答えました。

私「おしいなぁ〜(G durを弾くと)」
私(あれっ、全音ずれてる。ファラドじゃん)
私「あ、正解! すごいね!」
私(えー、私が全音ずれてる??)

それ以降も時々、楽器で音を出さずに、自分の声だけで発声してから音を確認すると、毎回きっちり全音ズレていました。


どうやら私は相対音感だけでなく、「c=b♭の絶対音感(に近いもの)」も持ち合わせていたのです。
基準音を聞けばc=cに修正されるものの、「c=b♭の絶対音感」という、合唱をするには厄介な音感が私の中に存在していたのでした。
合唱を始めて25年ほどになりますが、全く気づいていませんでした(汗)

原因はおそらく小学校の4年生から3年間、マーチングバンドでずっと吹き続けたb♭管です。
当時全体練習の最初に「ド〜レ〜ミ〜ファ〜ソ〜ラ〜シ〜ド」というものを吹いて合わせていましたが、実際は「B♭CDEFGAB♭」だったわけです。ピアノをそこそこ習っていたはずですが、全く違和感なく「B♭CDEFGAB♭」を「ドレミファソラシド」と思いながら吹いていました。そのため、「B♭」を私の中で「C」とする音階が出来上がってしまったようです。
その後、中学校のブラスバンドで違う楽器(c管)を吹くことになり、初めは何の音が出てるか分からず、楽譜を見ながら吹くと気持ちが悪くなる「音酔い」(この言葉があるかどうかは不明ですが、まさに乗り物酔いした感覚)なるものを経験。
そこで初めて自分が今まで吹いていたものは、調が違ったんだ、と気づきました。

大人になってから、いつでも頭の中でb♭の音が鳴らせるという感覚には気づいていましたが、それが全ての音階に影響しているとはつゆ知らず。

今思えば、こんなことがありました。

・合唱の講習会で初見の楽譜を見て歌わなければならなかった時、そんなに複雑ではなかったはずなのに、途中で音が全然分からなくなって彷徨ったこと。(おかげで講師の先生がサポートとして一緒に歌ってくれ、先生の美声と共に歌うという、幸せ体験はできた)

・楽器の音を全く聞くことなく、楽譜を見て自分のイメージする音で一通り歌ってから楽譜を見ながら音源を聞きつつ歌うと「音酔い」状態になること。

c⇒b♭になってたからだと思うと俄然納得がいきました。

そして、意識しだすと、合唱団での練習の最中にもc=cから何か自分の中で突然スイッチが入ってc=b♭になり、「音酔い」状態になることが何度もあるようになってしまいました。

厄介な音感が目覚めてしまったようです。。

私と同じように厄介な音感を持ちつつ合唱をしている方、もしくは克服された方。いらっしゃいましたら、ぜひお友達になってください(笑)。


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