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ティールアンドオレンジ

夏の明け方が好き。
特に、曇りなの?晴れてはないか。くらいの天気。

シーツが明け方の空の色に染まっている。
少し日焼けた肌のあなたが、隣で寝ている。

GRⅡというカメラは
いつのまにか私たちの関係の変化を捉える魔法の道具となった。

私たちの思い出は4GBでは足りなくなってしまったみたいだった。

実はこのGRⅡを貸してくれた彼は、私が生まれて初めて、男性で「撮りたい」と思った人。

大切な人。


仲の悪かったわたしたちも、だんだん馴染んでいったんだね。

仲良くなった証なのかわからないが、
お揃いでピアスを開けた。
バチンという音と、耳のジンジンした痛みすら、なんかもう幸せなのではないかと思った。

こんな青春が22歳にしてできると思っていなかったから、戸惑う。戸惑いながら、嬉しく溶けていく。

どんどん溶けていけばいいと、時間に委ねろと強く感じる。


シーツのティール。
あなたの肌のオレンジ。

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