見出し画像

パートナー・ビザの話をしよう(前編)

オーストラリアのパートナー・ビザ(配偶者ビザ)が下りました。

これでひとまず安心です。というのも、今回発給されたビザは暫定のもので、2年後に再審査があります。

申請まで本当に大変でした。決して甘く考えていたわけではありませんが、これで離婚する人もいるのではと思ってしまうほどでした。夫とは何度もケンカをして、ビザ取得の目的を忘れてしまいそうにもなりました。(ケンカの内容はいつも通りしょうもないことですが)

新しい地で新しい生活が始まったことへのストレスも相まって、夫婦共々疲れていたのも原因だと思います。(この頃、日本の懐メロを聴いて自分を元気付けていたことはまた改めて書きたいと思います)

日々、ビザが下りなかったらどうしようと不安もありました。なぜなら、ネット上には「ビザの審査は年々厳しくなっている」「却下されることが増えている」と恐ろしい話があふれていましたから。

無事パートナー・ビザを取得した今、あれだけ大変な思いをしたからには文字にしなければ、とせっせこ指先を動かしているのです。

ただ私はビザの専門家ではありませんので、「オーストラリアのパートナー・ビザってこうやって取るのか、へぇ〜」ぐらいの気持ちで読んでください。これから申請する方の参考にもなれば、それはそれはうれしいですが、ひとつの経験談として、さら〜と読んでいただくのが良いと思います。

かかった時間は?

まず、ビザを申請して許可が下りるまでどのぐらいかかったのか。

私がオーストラリアに着いたのは2023年7月2日。観光ビザで入国したので、その期限の3ヶ月以内にパートナー・ビザの申請を終えなければ、一度オーストラリアを出なければなりませんでした。なので、申請期限は10月2日です。

実際に申請したのは9月中旬。準備に2ヶ月超を費やしました。準備にそんなに時間がかかるの?と思われる方、この先を読んでくださいね。

申請から発給までに長いと1年以上かかると聞いていたので、長期戦を覚悟していました。が、ビザが下りたのは今年1月下旬。申請から4ヶ月ちょっとでした。

発給までの期間は人によって様々みたいです。申請時期や国籍による、なんて話も耳にしたことがあります。

パートナー・ビザとは

オーストラリアのビザは、ざっと見ても100種類以上あります。興味のある方は、こちらをご覧ください。

では、パートナー・ビザとは何か。

私が申請したパートナー・ビザは、配偶者や事実婚のパートナーがオーストラリア国籍、オーストラリア永住権、オーストラリアに住む対象のニュージーランド国籍を持つ人がオーストラリアに住むためのものです。

このパートナー・ビザには2種類あり、申請する場所によって変わります。申請者がオーストラリア国内にいる場合、Subclass 820、国外の方はSubclass309を申請することになります。

パートナービザS820やS309が下りても、これは暫定のもの。2年後に再び審査があり、それをパスして初めて永住権付きのパートナー・ビザS810やS100が発給されるのです。

申請スタート

ビザの申請はすべてオンラインで行います。

まず、申請フォームへの記入からスタート。これが最初の壁です。およそ30ページのフォームに私や夫のこと、お互いの家族のことから、初めて会った日・場所、交際を始めた日、過去10年間の居住歴や海外渡航歴などを入力していきます。

昔のメールを見返したり、パスポートを確認したりして記憶を遡ります。一日ではとても終わらないので、一時保存しながら進めていきます。

名前何回聞くねん、パスポート番号何回書かすねん、とパソコンにぶつぶつ小言を言いながらも、おかげで夫の長〜いミドルネームのスペルと自分のパスポート番号を覚えました。ありがとうございます。

提出書類

フォームへの記入を終えると、次は書類の提出です。集めるもの、書くことがまだまだたっくさんあります。実際に提出したものを以下に並べてみます。

◎提出したもの
・戸籍謄本(英訳)
・婚姻証明書(英訳)
この2つは日本を離れる際に役所で入手して持ってきました。日本語の書類はすべてオーストラリア公認翻訳者(NAATI)による英訳が必要。

・夫の出生証明書
・パスポートのコピー(2人分)
・無犯罪証明書(2人分、日本とオーストラリア)
過去10年間で計1年以上滞在した国のものが必要です。日本の場合は、警察本部かオーストラリアの日本大使館に出向いて申請します。一方、オーストラリアの無犯罪証明書はオンラインで申請できるのでとても便利。

・Form 80(経歴の確認)
申請フォームと同じ内容に加え、学歴や職歴を記入します。計約20ページ。

・Form 888(証人の宣誓書)
2人の関係を証明できるオーストラリア国籍または永住者に書いてもらうもの。最低2人の証人が必要。夫の母と姉、親友の3人にお願いしました。

・交際の歴史を書いた作文と表
申請フォームに記入欄があるのですが、制限字数を超えてしまい、別途Wordファイルにまとめました。いつ、どこで出会い、そこからどう交際を発展させたのか、現在までのこと、これからどうしたいのか、など事細かに書きました。さらに、分かりやすいように、日付順にExcelで一覧表にもしました。

以上が提出したもの、の一部です。

続きは後編へ

提出物はまだまだあります。が、長くなるので、前編はここまでとします。続きは後編を読んでください。

大変だったと、何の比較もなしに書いてしまったのですが、オーストラリアの他の種類のビザや他国のビザは、もっと審査が厳しかったり、必要な語学力が定められていたりと、ずっとずっと苦労も多いのだろうと思います。私もまだ完了したわけではないので、みなさん一緒に頑張りましょう!

追伸 冒頭の写真はオーストラリアに到着した日、不安と緊張を抱えながら撮った一枚。シドニーの空港からキャンベラに向かう途中、夫が案内してくれたLake Georgeです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?