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明るい未来

フォロワーさんがミンギュに歌って欲しい曲として教えてくれた。「明るい未来の話し 例えば僕らが死んでしまっても」の言葉の並べ方が信じられなさ過ぎて、しばらく泣きながら聞いていた。

一方、私が選んだ歌って欲しい曲はエレファントカシマシの「今宵の月のように」だった。ただただ、大切な曲だったから歌って欲しかった。


今宵の月のようにを聞いて泣きながらここに来た話(超要約)をした会社に内定をもらった。作文の課題でミンギュへの気持ちを書いたところに内定をもらった。座右の銘は 어른아이 です!直訳は大人子供、意訳はそのままの私/あなたを愛するです!って言ったところに内定をもらった。

なんとなく、なんとなくずっと、内定がもらえる気がしていた。だから、名古屋公演の前日の夜、これがミンギュに会う最後の機会になるかもしれないと思って、一人泣きながら夜道を歩いた。


ずっと夢があった。生まれて一番最初になりたかったものがティンカーベルで、そこからピーターパンになりたくなって、シナモンとか仮面ライダーとか弁護士とか編集者とか革命家とか億万長者とか嵐の後輩の吹雪とか、ずっといろんなものになりたかった。ずっと夢があった。ずっと未来が大切だった。未来だけを夢見て生きてきた。

だからずっと怖かった。自分を偽ってみたりして、逃げ回ってみたりして、ずいぶんと決断に時間がかかった。後悔はない。必要な時間だった。

だから、私はやりたいことができるようになったら、その他の全てを失うかもしれないと思った。友達と疎遠になるかもしれないと思った。趣味に費やす時間を失うと思った。それくらい夢中になると思った。ミンギュに会えなくなると思った。


ちょっと迷った。だいぶ迷った。だいぶだいぶ。


SEVENTEENが大賞歌手になった。泣いた。かっこよかった。SEVENTEENが夢を叶えて、誰かの夢になった。事務所も性別も年齢も問わずみんながSEVENTEENみたいになりたいって言っていた。SEVENTEENみたいになりたいって思った。

答えは出た。

ウォヌが夢を諦めないでくださいってホシくんに耳打ちする形で言ったらしい。ホシくんがSEVENTEENが大賞歌手になったことは諦めなければ叶うことの証明になったと話してくれた。

逃げ道がなくなった。


SEVENTEENが大好きだから、もし、SEVENTEENに会えなくなるかもしれなくても私が選ぶ道は決まった。夢、また口にするんだ。

夢とか希望とか言うのが怖くなっていた。そんな言葉を口にできるほど自分に説得力がなかった。今宵の月のようにが聞けなくなっていた。あまりにも眩しくて自分にはふさわしくなかった。

そんな曲を聴いて、電車で真正面を向きながら、あふれる(熱い)涙を大衆に披露しながら、聞けるようになったことを実感して、向き合った。


名古屋公演に話を戻す。ミンギュに会うのが最後かもしれないと思っていた。そんな勝手な仮説で信じられないくらい泣いてしまうかもと思った。

楽しかった。楽しかったしか言えないくらい楽しくて、清々しい気持ちでいっぱいだった。「今日が楽しかったから毎日が楽しい。」そう言った。今だけじゃなくて、過去も未来も楽しくなった。


また来たいなって素直に思ったし、変な話これで終わりになっても後悔ないなって思った。ただ、これからもずっと好きでいる気がした。世界一好きだったアイドルにでも最後の担当って感じはしないんだよなって思ったのも、この子たちがアイドル辞めるなら私もオタク辞めようって思ったグループにでもやっぱり最後は違う気がするんだよなって思ったのも、SEVENTEENがいたからだった。わたしのラストアイドル。最高で最後の。


私はSEVENTEENを未来に連れていく。


文字通り会えなくなっても私の未来にはSEVENTEENがいる。SEVENTEENの歴史的記録の達成の、小さい小さい一部分には私がいる。

今があるから、いまを生きるから、私の未来に君がいる。そう考えると今までの全部も愛おしい。


誰かが言っていた。私たちがアイドルの話を文字に残すことで、たとえアイドルがアイドルじゃなくなっても、そのアイドルは永遠に生き続けるらしい。だったら私は今を書き残して、今が今じゃなくなっても永遠にするよ。未来に連れていく。


明るい未来の話し
例えば僕らが死んでしまっても
あっちで仲良くやろう
いつまでも側にいてくれよ

明るい未来/never young beach

ちょっとだけ、意味がわかった気がする。

流れ行く日々を過ごして変わり行く街に驚かされても、はじまりのように、君に好きだと言えたらいいよね。君が眠れば夜は静かで、抱きしめられないから愛しているよって言えればいいんだ。


どうなるかわかんないけどとりあえずやってみるよ。やっと言えた。やってみるんだよ、私もさ。







私は、SEVENTEENを未来に連れていく。