【麻雀牌 ミズノ丸一製『昭和』を手に入れた!!】
今回入手したのは、タイトルの通り麻雀牌である。もうええやろと多くの読者が頭を抱えるのもわかる。私も頭を抱えている。今回入手したのは、タイトルの通り麻雀牌である。名前も『昭和』でなんとも昭和チックなアイテムだ。
御託はいいからさっさと紹介していこう。今回の牌データは以下のような通りとなっている。
基礎データ
背面の色:黄・緑
材質:ユリア樹脂
サイズ://縦24.5×横17.5×厚さ15.0mm
重さ:約15g
ケース
材質:木型革張り
色:ブラウン
点箱:赤ラシャ
概要と外観
隙があるので少し自分語りをするが、今回で私の所有する麻雀牌は8セット目である。早い話、ただの麻雀牌であればわざわざ手に入れることもないのである。
では、この麻雀牌の最大の特徴、というか手に入れたいと思わせたポイントとは何か。ざっくりいうと2点で、それが以下の通りとなっている。
・丸に一つ引きの紋入り赤牌
・箱付きで、その他の付属品が(おそらく)完品であるということ
では本題に入る前に、写真をご覧いただこう。
どうだろうか。私としては非常に満足のいく牌である。特にケースがお気に入りだ。
シックで丈夫な木型に革張り、私が所有している麻雀牌ケースの中で最も美しいと感じる。前回購入した玄海のジャガード柄も高級感という点では満足いくものであったが、内張はエナメル質でどこか安っぽい雰囲気もあった。(そもそも玄海は普及牌という点で、当時としては高級路線の商品ではないので当然といえば当然であるが)その点においては、昭和は玄海と比べて定価に3,000円程度の差があるので、オーナメントが豪華なのも納得である。
美しさの評価基準はさまざまなものがあるが、私個人の感覚ではやはりゴテゴテしたものよりはシンプルで洗練されたものに美しさを感じる。
特徴①
閑話休題、いよいよ本題に入ろう。
まず、1つ目の「丸に一つ引きの紋入り赤牌」について。こちらは端的に言えば、いわゆる丸一のデザインが入った赤牌ということになる。赤牌は通常の牌(主に数牌の5が多い)の文字部分を赤く塗装したものであるが、赤牌には通常の牌と赤牌の違いを認識できない(しづらい)色弱の方へ配慮した特定のデザインが彫られている場合があり、Mリーグで採用されている赤牌などもMリーグのロゴが入っている。
この赤牌への追加彫刻が元来色弱の方への配慮から始まったものかはわからないが、このミズノ丸一製『昭和』にもそれが確認でき、そのデザインが丸に横一文字を引いた丸一紋なのである。
(おそらくこれがパッケージに書かれていた登録商標『丸一牌』なのだろうが、期限が切れているからか特許庁のデータベースでも情報は確認できなかった。)
ではなぜ、赤牌の追加彫刻のデザインは数ある中で、この牌を選んだのか。その理由は簡単で「『咲-Saki-』に出てたから!!」である。漫画も白黒であり、通常牌と赤牌の見分けを容易にするためか、赤牌の表現に特徴を持たせる場合があるが、『咲-Saki-』においてはこの丸一牌がデザインとして採用されていた。
丸一牌が採用されているシーン↓(長野決勝の最後のツモシーン)
https://blog.goo.ne.jp/katsu666/e/4d383cab53661d9085c6ba1802941be2
ということでささやかながらファンとしてこの牌に魅力を感じずにはいられなかった、ということである。
特徴②
次に、箱を含むほぼ完品であるという点である。箱、というのも麻雀牌が入っているケースそのものではなくて、販売時にケースを包んでいたいわゆるパッケージのことである。
多くの場合、これが残っていることはほぼない。なぜなら不要だからである。一般的に麻雀で遊ぶときは、麻雀牌を補完するだけならそのケースで十分であるし、わざわざ紙製でボロボロになるパッケージを持って置く意味もない。
私は麻雀牌製造メーカーであり、今は廃業したミズノ丸一について非常に興味を持っていたのだがいかんせん情報が少なく、少しでも会社情報の記載されている広告などが残っている個体を求めていた。その時見つけたのがこれであり、本体の内容物のみならず箱付き、買わずにはいられなかった。内容物も点棒やサイコロはもちろん、ルールブック、記録表、チップまで揃っている超美品であった。開封の際はあまりの美しさに溜息が漏れてしまうほどであった。
しかし、現実はそう甘いものではなく、牌の美しさには非常に満足しているものの、本命のミズノ丸一については特に大きな情報は得られなかった。残念である。
終わりに
結果としては求める情報を得ることはできなかったが、それを差し引いても十分に満足と言える買い物であった。
今回はデザインやそれ以外の要素について話したので、打ち心地や使用感といったレビューはほぼしていないが、そちらもかなりハイクオリティな仕上がりになっていると感じた。重さ、大きさ、デザイン、どれをとっても申し分ない出来で、非常に所有欲の満たされる製品であり、その簡潔でありながら精巧な仕上がりは、スタンダードな麻雀牌の最高クラスの出来であるといっても過言ではないと思う。
もう絶版した商品であるので、ぜひ手にとってほしいとは言わないが、見かけた際は興味を持って観察してもらえると嬉しい。
実は本当にほしい麻雀牌があと1セット存在する。それが手に入るのはいつになるだろうか、オークションサイトの気分次第であるのは言うまでもない。
それでは、また次回。
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