マガジンのカバー画像

地質学と宝石学マガジン

18
『地質学と宝石学マガジン』は、鉱物資源学の魅力と重要性を探求する専門誌です。日本であまり知られていない『鉱物資源学』を、地球化学、鉱物学、資源学、地質学などの関連分野とともに紐解… もっと読む
運営しているクリエイター

記事一覧

固定された記事

地質学と宝石学マガジン創刊のお知らせ

 このマガジンは『鉱物資源の秘密:地質学と宝石学の世界』シリーズの記事をまとめたものです…

鉱物資源の秘密:地質学と宝石学の世界(18)ダイヤモンド IV

 前回の記事では、塗装、メッキ、蒸着技術の歴史と薄膜の重要性に加えて、ダイヤモンド薄膜に…

鉱物資源の秘密:地質学と宝石学の世界(17)ダイヤモンド III

薄膜技術とダイヤモンドの膜が切り開く未来 薄膜技術は、私たちの生活に静かな革命をもたらし…

鉱物資源の秘密:地質学と宝石学の世界(15)ダイヤモンド I

 ダイヤモンドは4月の誕生石として知られています。高価な宝石であるため『4月生まれで#誕生…

鉱物資源の秘密:地質学と宝石学の世界(14)アクアマリン III

 宝石商や宝石コレクターであれば、ブラジル産の#サンタマリア・アクアマリンや#パライバ・ト…

鉱物資源の秘密:地質学と宝石学の世界(13)アクアマリン II

 前回の#アクアマリンに関する記事では、#アフリカ(#モザンビーク)現地で私が行った原石の…

鉱物資源の秘密:地質学と宝石学の世界(12)アクアマリン I

 この記事では地質学者ではなく、宝石商としての視点から、3月の誕生石であるアクアマリンについて説明します。  日本でバックライトテーブルを使った原石選別作業を一日中経験した人は少ないでしょう。初めて宝石の原石を扱う方には、テーブル一面に広げた原石が美しくて楽しく感じられるかも知れませんが、これを職業として行うのはかなりの苦痛です。  原石の選別作業はバックライトテーブル上に原石を広げ、裸眼で色、形、大きさ、クラックの入り方に基づいてグレード分けすることから始めます。私は

鉱物資源の秘密:地質学と宝石学の世界(11)アメジスト II

 表紙イラストは、おおかみさんにしか意味が分からないと思いますが、ワイン用の葡萄品種とし…

鉱物資源の秘密:地質学と宝石学の世界(1)

※ 表紙のイラストは、この文章を読み込んでDALL-E3が生成したイメージ画像で、私の写真ではあ…

鉱物資源の秘密:地質学と宝石学の世界(2)

 このシリーズの構成について以下のように検討してみました。これは私の専門分野であり、特別…

鉱物資源の秘密:地質学と宝石学の世界(3)

日本の資源外交:理想と現実のギャップ  日本政府は国際的な#資源外交においてさまざまな努…

鉱物資源の秘密:地質学と宝石学の世界(4)

 この読み物は、カール・セーガンのスタイルを真似した語り口調で執筆しました。カルト宗教の…

鉱物資源の秘密:地質学と宝石学の世界(5)

 今回は『#癒し系ツンデレ』調で、鉱物資源の魅力を語ろうかと思いましたが、前回に引き続き…

鉱物資源の秘密:地質学と宝石学の世界(6)

太陽を纏う大地:地表の元素とその結晶 地球の地表には、酸素が最も多く存在し、次いでシリカと呼ばれる二酸化ケイ素があります。酸素は地球の大気中にも約20%含まれ、岩石や土壌では他の元素と結合して様々な酸化物を形成します。  例えば、水はH2Oとして知られ、これは酸素原子に水素原子が二個付いたものです。地球表面の約70%を占める海水の主成分もこの水です。また、鉄鉱石は酸化鉄であり、他にも多くの酸素と結合した主要物質が存在します。 #二酸化ケイ素(#SiO2)は#シリカと呼ばれ