シャチの群れで起こるブームから、人間のマイブームに思いを馳せる。
先日、こんな記事を見かけました。全文読むの面倒だと思うんで下記に要約します。
また、記事内には過去にも同様にシャチによるブームが記載されています。
人が怪我したり亡くなったりしていないのが救いです。しかしこれを見ると、どうもシャチにも人間同様にブーム的な行動が巻き起こることがあるようです。つまりそれって、「ブーム的なムーブ」ってコト!?今のボケはあんまり要りませんでした。
また、シャチに限らず、似た種のイルカの中でも、ブーム的ムーブが起きることがあるようです。
なにそれかわいい
まーこうして見てみると随時随所で、動物たちの中でそういうブーム的ムーブが起こるということが良く分かりますが、そのムーブの面白味というものは、人間にはなかなか理解しがたいものです。死んだサケを頭に被って何が面白いのでしょう。
それはそれとして、おれもまたこの頃は毎日狂ったようにうどんばっかり食べているのですが、人によっちゃ毎日うどんなんて食っていられない、なぜそんなにも毎日うどんばかり食べているのか、もしかして生まれてから一度もうどん食べたことがなかった?とか思われてもまあしょうがないかもな、と思いながら、ここ最近は、はじめてうどんを食べた時と変わらない吸引力でちゅるちゅるとうどんを啜っているダイソンこと僕ことおれです。
それでうどん食いながらシャチの記事見てたらシャチが食いたくなってきてしまって。違った。シャチの生態が気になってきて。一旦うどん食べる手を止めてシャチについて調べたんですね。そしたら「シャチは意外とグルメ」みたいな言説を見かけました。とにかくシャチは雑食で、魚はもちろんペンギンとかアザラシとかアシカとかも食べるみたいです。
まーこのへんは元々なんとなく知ってたところではあるので、そういえばそんな生き物だったねって感じなんですけど、広い海において星の数ほどいる魚の中でもどうも選り好みして魚を食べているらしいぞという研究がありました。
というのも、研究の中でシャチがどうも「キングサーモン」というめっちゃおいしいサーモンばかりを選んで捕食していたらしいんですね。魚なんて無限に海にいるし、サーモンが好きでもキングサーモンってそのシャチの生息域にいるサーモン全体の15%しかないらしく、そればかりを選んで捕まえるのもなかなか大変なのにも関わらず、シャチはキングサーモンばかりを選んで食べていた、つまり「シャチは意外とグルメだった。そして亀は意外と早く泳ぐ」という結論に至っていました。
その研究を見た時、「わかる」と思いました。なぜならおれもまた、星の数ほど色々な食材を売っているスーパーマーケットにおいて、3パック108円のうどんばかりを選り好みして買っているからです。また、シャチは「冥界よりの魔物」という二つ名がついているようで、正確には学名の和訳なんですけど、その獰猛な性格からかそのまま二つ名として呼ばれることもあるようです。
何度もおれの話をして恐縮ですが、おれもまた田舎にいたころに「村一番の正直者」という二つ名で通ってましたんで、以上の点から実質おれはシャチだったんだなって、そう思いました。みんなおれに近づかない方がいいです。獰猛ですから。吠えますから。「シャチーーーー!!」って吠えますから。目に入ったもの全部食べ物だと思って一旦襲うけど、結局うどんおいしー!ってうどん食べますからね。まあ嘘なんですけど。なにが村一番の正直者だよ。
えー話戻ってシャチのマイブームのことなんですけど、シャチが何が楽しくて人の乗ってる船を襲うのか、また死んだ魚を頭にかぶって泳ぐのかおよそ人間には理解できないものでありますが、人間同士のマイブームもまた、なかなか理解が難しいものがあります。
先日ラジオでみうらじゅんが出演していて、コロナ禍で外に出られなかった時にいままでのマイブームをすべて盛り込んだ「マイブーム曼荼羅」を作っていたと熱っぽく語っていたんですが、たとえば「カニパン」。これはカニのパンフレットのこと。あとは「崖」ブームというのもあったと言っていました。まー今やみうらじゅんが面白いって言えば、それに追随する人は一定数いるかと思うのでそのまま例に引っ張ってくるの難しいんですが、例えば田舎のお母さんとかが世界各地に伝わる人魚伝説をスクラップして集めてたらなにしてんのってなるじゃないですか。それに入れ込めば入れ込むほど常人には理解できない域に達するわけですよね。
たとえば、おれ最近朝起きて外に出て歯磨きするのがブームなんです。これは元々この間帰省した際、朝歯磨きをしてるときに庭に猫が来ているよ!と両親が知らせてくれたので急いで見に行ったときに、庭に猫がいるという喜びよりも朝の空気浴びて歯磨きをする気持ちよさが勝って、「朝に外で歯を磨くのは超気持ちがいい」ということがインプットされた結果、東京に戻ってからも朝、用もないのに外に出て歯を磨くというブームが沸き起こったわけです。大丈夫ですか?ここまでおkですか?この時点でちょっと理解ができないってなっちゃった人も一旦、遠い世界ではそういうものがあるのね、エジプトにはピラミッドというものがあるのね、の顔で一旦了解していただきたいんですけれども。
それでそのブームもどんどん加速していって、「外で歯磨きをする際、朝早ければ早いほど朝の澄んだ空気が感じられて気持ちいい」と気が付いたおれは歯磨きをするためだけに早起きをするようになるわけです。平日はさすがに一分一秒でも長く寝たいんであんまやらないですけど、土日、それまで昼頃モタモタと起床する生活をしていたおれは、朝5時とか6時とかに起きるようになりました。平日、会社で雑談してるときに土日何時に起きるのみたいな毒にも薬にもならない会話あるじゃないですか。そのときちゃんと正直に答えるんですけど、そんなに早起きして何すんのって聞かれたときに返すアンサーが外に出て歯磨きですからね。こうなってくると当事者のおれですらちょっと意味が分からなくなってくるんですけど、恋は盲目という言葉があるように、ブームもまた盲目、もはや楽しいとか楽しくないとかそういう次元を超越し、かえって早起きして外に出て歯磨きをしないと気持ちが悪い体になってしまいました。
まーそういう経験もあってマイブームというものは、実に人には容易に理解できない世界であることが多いということは身に染みて理解しているつもりです。さらにマイブームとはそういうものだと考えると、他人のマイブームというものは、変なことやっていればやっているほど、理解できるできないは別として、なんだか魅力的に感じられてきます。
たとえば分かんないですけど、「おれバーでウイスキーを飲んだときにその味を具体的な女の子のプロフィールで表現する遊びが好きなんだ…」って言っている人がいたとして、「なにそれキッショ近日中にキモい罪で逮捕されろよ」と思うおれもいれば、「なにそれ詳しく聞かせなさいよ」ってニヤニヤとするおれもまたいます。
するとその人がやおらウイスキーを一口スッと飲んで、「この人はもともと朝日新体操クラブで新体操をやっていたが、だんだん肉付きが良くなってきて競技選手としてはダメになるが女性としては魅力的になる・・・」というような具合で語り出すわけです。一見気持ちが悪いし理解はできないにしても、この遊びを一緒にできたら絶対楽しいじゃないですか。理解はできないけど一旦真似してみたいなとは思いますよね。
ちなみに上記のエピソードは昔「ヨルタモリ」という番組で、タモリと確かリリーフランキーが実際にやっていた遊びです。前知識なしでこの話聞くとキモッってなりますけど、タモリとリリーフランキ―がやってるならまあ…みたいな気持ちにもなるので、権威性的な色眼鏡で見ることでマイブームの見え方も変わってくるんでしょうね。
それでいうとおれは小学校から剣道やってたんですけど、中学時代に試合のスコアブックをつける係をやっていて、それがめちゃくちゃ楽しかったので家でも架空のトーナメント戦を開催して、架空の試合の架空のスコアをつける遊びをしていました。それぞれ秋の大会・春の大会・夏の大会と年間3回のタイトルでブロック予選大会から開催して、これまで開催した大会は70年分、ゆうに500回を超えています。いまでも時々文字を書く練習がてらやってるんですけど、この話しだすと長くなるんでまたあとで書きますね。
いずれにしても、こういう変な遊びをしている人を見た時におれは「ヘンなヤツだな~!!」って一旦思うと思いますが、一方できっとニヤニヤと詳しい話を聞きたがっている。おれはヘンタイが大好き!そんな感じです。
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