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凸凹事件簿「コトバひとつで、すれ違う私たち」の巻

事の発端は、チョコエッグのオマケだった。
黄金色のマリオのフィギュアが入っていた。
それがいたく気に入って、嬉しい気持ちを誰かに伝えたい!がムスコにはよくあるパターン。

夜8時。
お風呂に入って、明日に備えたい。
夫は明日から仕事始めだ。
「Tくんに(LINEでマリオの)写真送る!」と私のスマホを勝手に使い出す。
おいおい!今から風呂だってば!
向こうもこの時間は忙しいだろうし、あんまり気安くLINEとか使いこなすなよ…私のスマホやろ!?
「もう遅いからダメ!明日にして!」

これですんなり聞いてくれたらいいのに…
頑なに「すぐ終わるから!」と譲らない。
私が子どもだった時は、これくらいの制止でやめてたと思うんやけど…
ムスコは違うのよねぇ、はぁ。

こっちも強めの口調で、ハッキリNOを示す。
でも示せば示すほど、ムスコは反抗が強くなる。
涙目になり、体当たりしてくる。
ハイハイ、てここでLINEさせたくないのは親の意地?
ダメなこともある。やっぱり我慢を覚えて欲しい。
簡単に言いくるめるコトはできないと思い、夫には先にお風呂へ入ってもらった。
私がイスに腰掛けると、ムスコは膝の上に乗り抱きついてきた。
ここから好きなだけ怒りの丈をぶつける開放タイムとなる。
「泣け!好きなだけ泣け!」と言った途端、大声で泣き思いの丈をぶつけてくる。
何言ってるかよく分からんけど、私はとにかく受け入れる。
少し落ち着いたけど、やはりLINE送りたい気持ちは変わらず。
「明日やろう。それならLINEしていいよ」で何とか折り合いがついたようだ。


だが、ムスコの怒りはまだ消えてなかった。
お風呂に入る寸前、なぜか猛烈に泣き叫び始めた。
何dbか測って欲しいくらいの大音量が狭い風呂場に響く。
きっと団地内のどこかに聞こえてるなぁ…と心の中で思った。
彼の中でMAXに怒っていて、こちらが何か言おうモノなら叩いてくる勢い。
この間は激しく泣きすぎて、嘔吐した。

しきりに「早くするから!」と言ってくる。
いや、もう遅いからやめようて言ってるやん?
ん!?ちょっと待てよ。
【遅い】…ムスコはLINEにかかる【手間が遅いから】私が拒否してると思ってる???
こっちは【夜が遅いから】やめて!と言ってるつもりなのだが…
【遅い】の解釈が違ってたのかぁ、はぁぁ。

落ち着かせて、何とかお風呂から出たけども。
コトバの思い違いは、まだまだこれから学んでいくから仕方ないとして…
ムスコのこの感情の振り幅を、周りは受け入れてくれてんのかなぁ。
親やから、解りたいから、待つようにはしてるけど。
私も心の余裕がない時や、ホルモンバランス崩れてイライラが止まらん時は、待ってあげれない。
つい意地の悪いコトバでムスコを責め上げてしまう。
そうゆう時は、ムスコは半べそで「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」と連呼する。
するともっとヒドイ言葉を言いたくなる。


今日はこれで済んだけど、時間と体力が根こそぎ持ってかれるわぁ。
あんなに大騒ぎしても、寝る前に「おかあさん、ダイスキだよ〜」と言ってキスしてくれる。
このやり取りのおかげで、私も気持ちリセットできる。
明日も、がんばろ。

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