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凸凹事件簿 「手形なんかやりたくないんだよ、ぼくは」の巻

ムスコを迎えに行くのが、今一番しんどい。
最近は梅雨で、お迎えタイムは人でごった返し、あまり担任の先生と話す機会がなかった。

今日は、ムシムシする暑さ。
お迎え時間ギリギリに門をくぐると、補助の先生から「ムスコくん、お母さんが来るまで帰りの支度しないって言ってます!」だと?

目線の先には、遊具の上で母を待つムスコ。その側で担任が困っていた。
近づいて行くと、ムスコがこう言った。
「ぼくヨーチエン、ソツギョウする!」
顔を見ると冗談ではなく、不安のパニック寸前の表情。
『あー、これ、何かあったなぁ…』
私も慌てることもなく、そっか、卒業か、うんうん。と受け入れておいた。
荷物を取りに教室に向かうが、不安は一向に変わらず。
今日、お友達からもらった手紙が少し濡れていた。悲しくなったのか涙目になりかけて、荷物を一切合切持って帰らない!と主張。
先生の「じゃあママに預けるね!」という案にヒステリーになりかけていた。

これは、持って帰ったらアカンやつや。
私は先生に「あとで取りに来ます」とキッパリ伝えた。
先生、玉ねぎの時と同じでムスコの気持ち分かってないなぁ…と少し切なくなった。

その後、公園で少し遊んで、お昼ごはんを食べに家へ帰った。
なるべく平穏なフリをしてるけど、私の心は穏やかではない。
在宅で仕事中の夫に事情をかいつまんで話し、買い物行くフリして話聞いてくると伝えた。

ごはんを食べ終える頃、それとなーく聞いた。
「ヨーチエンなんでソツギョウするの?」
要約すると、こうだった…
来月誕生日のムスコは、記念撮影のあと手形を取る予定だった。
墨汁で手を汚すのがイヤだったらしく、やらなかったようだ。
感覚過敏なタイプではない子だが、黒が汚れるイメージだったのかも?
よくよく聞くと野菜でスタンプしたかったとか…
キンダーブック(授業で使う教材本)の付録に載っていたらしい。


おそらく園は、子どもの成長の記念に色々尽くしてくれてはいると思う。
けど、無理強いまでしてやらないで欲しい。
ヨーチエンをソツギョウしたくなるくらい、イヤなのだ。
毎年毎月の恒例だから、先生も感覚がマヒしてるかも。当たり前を疑ってないかも。
なんで手形するか意義を教えてやってよ。
拒否する気持ち、じっくり聞いてやってよ。
ムスコはもう分かるよ、理解できるよ。
別に手形じゃなくても、野菜スタンプでも私は記憶に残る記念になると思う。

お昼食べたあと、幼稚園へ荷物を取りに向かった。担任にも状況を詳しく聞かねば。
家で聞いたムスコの話を伝えたけど、手形の墨汁がイヤなら、鉛筆で型取りもできますよ!と

うーん、手形はみんな取るものと思ってるなぁ。みんな好きと思ってる?

私は、ムスコがした【自分の主張】を受け止めてほしいのだ。
玉ねぎの時も、荷物の時も、あなた方はムスコの気持ちを無視している。
そんなんでムスコと信頼関係築けるのか?

また行けない日があるかもなー。
前ほど不安がないのは、今の幼稚園に期待してないからか…
休園して自主保育するか…とも考えちゃうよ!


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