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相棒20 第18話「詩集を売る女」感想

冠城回かと思ったら冠城が刺されただけで決して冠城メイン回ではありませんでした。
そして肝心の冠城が刺されるっていう要素も、客引きのフックになる程度の扱いで特筆すべき感じもありません。
輿水脚本でない事と最終回では無い事から、生存や後遺症が残るみたいな展開は100%無いと思っていたので予想通り。

単純な出オチ

【感想】
《売った方と買った方》
KAZHOさんが落ち度のない被害者過ぎる…

実母から虐待を受けて育ち、ようやく逃げられても戸籍がなく苦労し、死ぬほど頑張って貯めたお金でヤクザから戸籍を買い、それ以降も頑張り続けて一流のデザイナーになったと思ったら過去をネタに元ヤクザから金ヅルとして扱われて、本物の一歩からは逆恨みされて殺されかけるっていう…
そして最終的に気に入っていた名前は取り上げられて、全部白日の元に晒されるっていうね。

対して本物の一歩は男に騙されて金が必要になり、自分の名前が嫌いだった事もありヤクザに名義を売り、以降不幸に生きるも偶然出会ったおばちゃんに拾われて生活し、おばちゃんが病死したらその整理すらせずに思い出したように自分の名前を買ったKAZHOを逆恨みし殺しかけ、逮捕されるもおばちゃんが残したお店と財産は引き継ぐ。

戸籍を手に入れる為に自分の力で頑張り、手に入れた後も自分の力で頑張り続けたのに逆恨みから全てを失ったKAZHO。
スタートは同情するけど偶然良いおばちゃんに拾われて、逆恨みでKAZHOの人生を奪っておきながら偶然おばちゃんの遺産を相続した真の一歩。

悪いのはどちらなんでしょうかね。(圧倒的に本物の一歩だと私は思います。

《自分の席が無い》
詩で名義を売った事を嘆き、人と違う事や自分の席が無い事や誰も自分に気付かない事などは純粋に悲しい。
詩を買ったのも右京が初めてという事なので、この辛く苦しい胸の内を誰にも共有できず悶々と溜まっていてしまったんだと思う。
正直俺も自分の名前が気に入っているかと言われたら"分からない"しもっとカッコいい名前が良かったとも思うけど、長年一緒に付き合っている名前なのでアイデンティティにもなっているんだと思う。
それを奪われてしまう事は想像も出来ないくらい苦しいんだと思う。(「ボーダーライン」の柴田もそうだったのかな…

まぁその上でおばちゃんには言えよって感はある。
おばちゃんは名前のあるなし無く、損得抜きで自分自身を評価し愛してくれたんだろ!?
それなのによくこんな「誰も分かってくれない」みたいな詩が書けるな!!
詩を書いてたのはおばちゃん生存時だったから、おばちゃんと生活しながらもずっとおばちゃんに心を開いて無かったのか!?
おばちゃんが可哀想だよ!!

《今回のMVP》

間違いなく青木。
休日に用件も言わされずに呼び出されて女性の紹介をエサに永遠に車の番をさせらたのにも関わらず、刺された冠城を心底心配して狼狽えるっていう姿。
AIへの資料説明もボロクソに言われて可哀想。
もうコイツ特命係への恨みとかカケラも無いな

【小ネタ&雑感】
•古いタイプの刑事で絶対に伊丹が出ると思った
•青木の言葉のように遠回しで分かりにくい資料
•1万円出そうぜ右京さん
•遺書の事を冠城に共有しておけば今回の事件を未然に防げたのでは…
•芹沢TUEEEEE!!出雲の不在が悔やまれる…!
•冠城が詩を買った段階で読めてたオチが確定した
•詩で命を救われる(物理
•AIに対する右京見解は興味深い(ジェームズを思い出す
•カイト君の時もだけど、通常回最後に基本OP曲を流す慣習やめちゃったのね…(残念

【次回】
大体の思いは下記リンクに記載しました。
ニュースでクランクアップ時に反町さんと水谷さんが涙したって部分と、抱擁の写真で号泣。
楽しみだけど終わってほしく無いよ…

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