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相棒22 第1話「無敵の人〜特命係VS公安…失踪に潜む罠」感想

『相棒 Season22』がスタート!!

つい最近Season21の総括記事を出したので、待ったという気持ちは余りなくスグに始まった印象。
今期は可能であれば今回のように毎週土曜日の18時に感想をUPしていき(初回から遅刻したけど)、過去作やキャラ総括など色々と書いていければと思います。
目指せ週3以上更新!

今期も自分の気持ちを大事にして他人に流されない感想を心して書きますのでので、宜しくお願い致します。

【OP】

カッケェェェェェ!!!!!

S21OPは別々の道を歩んでいた右京と亀山が最後に合流し、終わりを示すような夕日のような灯りに照らされ歩き出すっていう流れだったけど、S22は最初から2人揃って歩いてるのが"続き"って感じがして最高。

湯気なのか覇気なのか分からないが凄まじい気迫を放ちながら進んでいき、亀山が先行しようとしたら右京が止めて2人が考え出す。
ここは肉体担当で熱血漢の亀山を頭脳担当かつ冷静な右京が抑えてコントロールするっていう亀山との相性や右京との対比を意識した構図だと思っている。
もっと邪推するとS5「裏切者」で官房長が言っていた、特命係を動かすのは杉下右京ではなく亀山薫っていう事にも通じる。

そして一度二人が深い思考に入って再び動き出したら真相(光)が照らし出すっていうね。

音楽はS2の曲調を取り入れていて、S1の曲を盛り込んだS21の流れを汲んでいて良き良きの良き。
こうなるとS23の曲は超絶進化したメインテーマ基調になるのではと期待が高まる(気が早い

【あらすじ】

ある夜、杉下右京小手鞠と共に、亀山薫美和子のマンションを訪れる。
料理教室に通い始めた美和子が、腕前を披露したいと招待したのだ。
もう一人、招かれていたのは、料理教室で知り合った上原阿佐子という女性。
阿佐子は、その食事会のさなか、“和製ホームズ”と紹介された右京に、行方不明になっている婚約者・牧村克実の捜索を頼む。
いっぽう、伊丹憲一たち捜査一課は、男性が自宅マンションから転落死した事件を捜査。
男性は、『微笑みの楽園』という宗教団体の信奉者で、何者かに突き落とされた可能性が浮上していた。

翌日、右京と薫は、阿佐子をともなって牧村の捜索を開始。
しかし、フリーの記者だという彼の仕事先では、口裏を合わせたかのように
「そんな人は知らない」
と突っぱねられてしまう。
不審を抱いた右京たち一行は、手掛かりを求めて、彼が出入りしていたと思われるレストランを訪問。
その店は1年前、『微笑みの楽園』の信奉者が起こした爆弾テロの被害を受けていた。
同じ頃、転落死事件を調べていた伊丹たちは、被害者の男性が、10年前に警察や政治家を狙った大規模なテロ事件を起こした男の兄であることを突き止めていた。

女性の婚約者は、なぜ姿を消したのか?
繋がっていく10年前のテロ事件と1年前の爆弾テロ
背後に見え隠れする怪しい宗教団体との関係は!?
右京と薫が命懸けの危険な捜査に乗り出す

脚本:神森万里江
監督:橋本一

【ゲスト】

上原阿佐子(演:栗山千明さん)

27歳の自分からしたら完全に世代。
『六番目の小夜子』に『特急田中3号』、あとは銀魂のOPをされていた事も思い出深い。
しかも今期テレ東主演ドラマもやられているという事で押しも押されぬ実力派人気女優。

婚約者を探す弁護士という役柄だけど、正直なところ胡散臭さが半端じゃない。
そちらに関しては後述します。

【感想】

《相棒×日曜劇場》 

四捨五入したら『VIVANT』

雑にまとめると『微笑みの楽園』なる宗教系テロ組織に潜入していた捜査官が行方不明になり、その捜査官の彼女が特命係に捜索依頼を出すって話。

公安の潜入捜査って段階で相当「VIVANT」に近いんだけど、既に次回予告で
•牧村の本名は鶴見
•鶴見は教団に取り込まれ公安を辞している
•捜査員が教団に取り込まれた事を公安は隠したい
ここまでの情報が開示されている。

かなり重要な情報なのでドラマの中で知りたかったという気持ちはあるが、事前に公開されてるのは考察勢としてはありがたい。

ただ考えれば考えるほど深みに落ちてしまうほど難しいので時系列順にまとめました。

10年前に『神の楽園』が警察と政治家を狙う大規模薬物テロを起こす
②『神の国』は『微笑みの楽園』へ改名し存続
③3年前に鶴見の希望で公安が彼を"吉村"として『微笑みの楽園』へ潜入させる
④『微笑みの楽園』を内調も調べ出し吉村(鶴見)をマーク
⑤鶴見は『微笑みの楽園』に取り込まれる
1年前、『微笑みの楽園』信者の平井翔が評論家の風間を狙った爆破事件を起こす
⑦牧村(鶴見)が上原さんと出会い交際開始
⑧11ヶ月前に平井翔が公安に追い詰められ自殺
2週間前、牧村(鶴見)が失踪
⑩現在、上原が特命係へ牧村(鶴見)捜索を依頼
爆弾を作ろうとしていた信者の平井蓮が殺害される
⑫公安が刑事部から平井蓮殺人事件を引き取る
⑬角田課長が教団へ拳銃が流れてる事を確認
⑭公安が教団への強制捜査に踏み切る
⑮公安が積極的過ぎるので内調が教団と公安の関係を調べ出す
内調のトップである社が撃たれる

こんな感じになる。

これがもし鶴見は公安の正式所属じゃない非公式部隊の一員として働いていたんだとしたら、ほぼほぼ『VIVANT』よ

脚本家の神森さんも『アトムの童』で日曜劇場のメインライターをされていたので例えば追いつかれるギリギリで逃げ切れたり、複数の事件が一本化して集約されたりするのも良い意味で日曜劇場感がある。
『相棒』の推理サスペンスと日曜劇場の絡みあった熱い物語が良い具合で融合してそうなので、後半が楽しみ。

そんな後半で鍵を握ってるのは2名で、1名は後述する上原、もう1名は爆破事件で妻を失っている末次広平さんな気がしている。
この人は明確に教団への恨みがあるし、事件現場に鶴見がいたって事を踏まえると何らかの接点があり活躍しそうな気がしている。
メタ的に考えるとゲストなのにあんまり活躍していないので、見せ場は必ずあると思う。

《謎の女》

上原阿佐子が何者なのかが分からない

職業は弁護士で行方不明の恋人(牧村)探しで特命係に同行しているが、目的が見えてこない。
牧村との思い出も口頭での山登り話と写真以上の情報は出こず早々に生存を諦めているし、命懸けで特命係に付いていくのに協力を依頼する際は美和子経由という慎重さ…
恋人探しに必死なのだとしたら冷静過ぎるし、『微笑みの楽園』に恐怖しているのであれば行動が積極的すぎる。
全てがチグハグで違和感

でも指輪をしていた形跡は残っているし、2ショット写真を鶴見(牧村)が持っていた事から2人は面識もあって深い関係だった事は間違いなさそう。

でも鶴見が何故偽名まで使って上原に接触したのかは全く分かっていない。

なので上原の正体で考えうるパターンは
・『微笑みの楽園』信者
・警視庁公安部の捜査員
・公安調査庁の捜査員

この3つのうちのどれかだと思っている。

でも上原は嘘を付くのが得意って自分で言ってるし、水筒に何か仕込んでそうな気もしてる。

そんな訳で次回の予告を参考にしながらそれぞれの説を深堀りしていくと

[『微笑みの楽園』信者説]

『微笑みの楽園』信者説の根拠としては社美禰子の銃撃タイミング
内調は以前から『微笑みの楽園』所属の鶴見(吉村)を調べていたが、公安部が刑事部を捜査から追い出した事で、カルト宗教と警察機関が癒着している可能性が出てきて青木を使って調査を開始していた。

そして、内調が動き出した事を知っているのはこの時点だと
特命係、峯秋さん、上原しかいない

(直前に衣笠と御法川も会話をしていてるが…)

そしてその後に社が『微笑みの楽園』から襲撃をされた。
なので彼等に情報を流したのは上原しか考えられない。

他にも教団本部に潜入した際、不審な行動を取っていないにも関わらず信者に追い詰められた。
その際に信者は上原とすれ違い時にニヤッと笑っていたのも気になる。
また寝込みを襲撃された際にも連れ去られたり殺されたりされる訳でもなく財布と写真のみの回収に収まっている。

しかし疑問点もあり
・鶴見(牧村)は教団用の偽名である吉川を名乗らず上原に近付いていた
・同じ教団仲間なら襲う必要はなかった
こちらは疑問として残る。

[警視庁公安部の捜査員説]

こちらは鶴見が完全に教団へ取り込まれてしまったと仮定した場合に考えられる。
公安を辞めた後に教団の為に公安の情報を得る為に牧村と名乗って上原に近付いたって可能性は残る。

でも上原に正体がバレてしまったって展開。
そして身内の不祥事を隠蔽する為に内調が鶴見を調べ始めたのを知って報告をあげた事で社の銃撃が起こったって線もある。

ただそうなると
•上原が鶴見(牧村)を探す必要性がない
•特命係へ協力を頼む必要性がない
•内調の動きを知ったのは衣笠で御法川ではない
この辺が分からない。

だから自分で提唱しておいてなんだが、公安説は一番可能性が低いと思う。

ただ『相棒』での公安は過去作だと「潜入捜査」、「ボマー」、劇場版Ⅱなどかなりキナ臭い事件が多く今回もその例に漏れず十二分にキナ臭いので想像より腐ってるって流れも全然ありそう。
まぁ過去にそんな部署で参事官や部長をしていた小野田元官房長がキナ臭さの極致なのでキナ臭い部署になるのは致し方ないんだが。

[公安調査庁の捜査員説]

・特命係を知ったキッカケが過去の被疑者との雑談
・特命係への近付き方がスパイの手法
・杉下右京の興味を誘ってから巻き込む手練手管
・青木の口が軽すぎる

これ絶対に冠城亘が暗躍してるでしょ!!!

日下部は公安調査庁は内調と近しい業務にも関わらず、遅れをとっている事を危惧して膠着した組織にインパクトを与える為に冠城を起用している。
そして冠城は事件解決の為なら手段を選ばないのはずっと描写され続けてきたし、右京を利用してでも真実に辿り着こうとするのに違和感は無い。

つまりは正攻法では内調には勝てないので、イレギュラーな一手段として特命係を巻き込んで出し抜こうというのには納得させられる。

また未だに青木が繋がっているのであれば、冠城くらい要領が良ければうまい具合に今回の案件に出張らせて特命係に情報を漏らさせるように話をしているかもしれない。

まぁここまで公安調査庁ってワードが出てきていないので妄想のしすぎかもしれないし、何より社が撃たれるようなヘマを冠城がする訳がないっていうのもある。

こんな風に考えてるが、間違ってたら笑い飛ばして下さい。(前回の官房長兄貴の考察も大外しよ
純粋に鶴見は秘密任務を背負っているが上原を愛してしまい偽名でも近づいたっていう至極単純なオチだってあるかもしれないからね。

《今回のMVP》

厳密にはMVPというよりも被害者だね。
前期に料理をネタとして擦られまくった悔しさをバネにして料理教室に通い始めた。
それなのに右京さんと小手毬さんからは恐怖を覚えられ、旦那からは罰ゲームと言われ、唯一楽しみにしてくれていた筈の上原さんは利用されていたっていう不遇っぷり。
しかも食事会前には不穏BGMを流されるっていうおまけ付き。

まぁ見た目は成長しても味は"初めてかつ個性的で水が欲しくなる"という散々なものだったんだが…
味だけなら過去の美和子SPの方がファンを獲得してたので、これは面白さも減ったマイナス成長な気もしている(味は視聴者には伝わらないしね

それなのに最後に上原を心配して匿ってあげるっていう聖母っぷり。
如何に奇抜な料理を作ろうとも、美和子が愛され続けるのはこういった部分が理由だと思うので、料理では報われて欲しいし記者としても活躍して欲しい。

【小ネタ&雑感】

・俊藤さん…店主役出演なんだ
・ここで人を待ってるのは鶴見か?
・SP回は爆破系になりがち
•手土産持ってきてくれる右京さん
•小粋な女将と和製ホームズと旦那さん
•"シン美和子スペシャル"はアクアパッツァとスペアリブに似てる
•右京「人間の可能性は底知れない」←逆に失礼
•紅茶注ぎを一発芸にすな
•牧村(鶴見)はイケメンだしそりゃモテる
•栗山千明も超美人だけどね
•右京「OK」←笑った
•伊丹というか川原さんの歯が心配
•謎讃美歌でのバトル
•肉弾戦に定評のある角田課長
•オウムと旧統一協会が合体してる感
•ロケ地の約束のネバーランド感
•左遷された(37年前)
•亀山君は気を遣えないけど右京さんも大概よ
•自給自足かつ学校と病院もあるってスゲー
•実際に都会から外れた島の子供達は純粋で良い子達が多かった(経験談)
•内村部長が止める立場なの好き
•部長の聞き分けが良過ぎる
•社会と隔絶してるのは典型的なカルト
•危なっかしいのは特命係もだよ
•衣笠って結構甘い物好きだよね
•人と人との関係は旨みが必要不可欠…
•『微笑みの楽園』本部のロケ地ってS18opだよね
•手当たり次第な特命係
•取り調べ録画してるのに武闘派な事すんなや
•目と頭が良い右京さん
•受け身取るのが上手い右京さん
•71歳と61歳の動きじゃねえよ
•この調子だと右京のハンカチーフってサブタイの話もいけるな
•亀山「やっぱすげぇや右京さん」←同意
•追われた時点で警察に連絡しろ
•家の主人信者なのに本当に警察呼んでくれたのね
•峯秋さんと社さんは仲良し
•上原さんは何で1年前に平井蓮が信者じゃないって知ってる
•安定の青木良き良き
•男からも女からも嫌われるタイプな社(俺は好きだよ)
•右京「内調が動いてるぞ〜」←穏やかな脅迫やめろw
•61歳と71歳の殺陣じゃねぇぞ…
•運転手青木年男
•口が軽い事に定評のある角田課長
•衣笠は撃たれても良いけど里奈ちゃんが悲しむのはNG
•出雲と芹沢は銃で死にかけた経験あるのに立ち向かうのは超カッコいい

【次回】

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