相棒 第2話「教授夫人とその愛人」感想

AVみたいなサブタイトルシリーズその①

本放送から20年経過してから観ると、国家公安委員会というだけで神林は鑓鞍さんと知り合いかもって邪推をしてしまう。
今だったら国家公安委員会のメンバーと対立となったらS17「ボディ」みたいにSP回にしてたと思う。
今でこそ社会派エンターテイメントみたいに言われてる『相棒』だけど、初期は純粋なエンターテイメントとして充分に面白い。

【あらすじ】

美和子とランチをと1人高層ビルの最上階にあるレストランに出かけた薫。
彼女が来るのを待ちながらふと外を見ると、近くのビルの屋上で今にも投身自殺しようとする女性を発見する。 
「ウソだろ、オイ！」
あわてて飛び出しビルの屋上で彼女を保護することに成功。
薫はホッと胸をなでおろすが、なんと女性は
「人を殺した」とポツリつぶやいて…。 
自らの車の中で男を刺し殺した、という彼女の証言に従い、とある地下駐車場に置かれたままの彼女の車を調べた右京と薫だが、死体どころか血痕すらない。
ひょっとしたら自力で病院に駆け込んだのかも…。
薫は現場近くの病院を調べようとするが、例によって捜査一課の伊丹らに邪魔をするなと釘を刺されてしまう。

【感想】

《お前が言うな》

前妻がいようが愛人がいようが芸者から身請けしようが殺人を犯そうが、現在の奥さんを心から愛していたという事が神林の真実。
奥さんが神林を信じきれなかったので、元カレに金を渡して増長させて結果自分自身が精神的に不安定になり殺人まで犯してしまった。
奥さんが神林の愛を信じて最初から相談していればこんな結末にはなっていなかった。

［神林］
もっと早く相談していれば違う道もあったんだよ

S1-2「教授夫人とその愛人」

でもお前が言うな。
そもそもお前の"愛"に説得力なんてねぇんだよ！
愛人を作るな！愛人に奥さんと同じ車を買うな！
そりゃ殺したのは奥さんだよ。
罪はしっかり裁かれるべきだし、精神的に参っていたのも分かるし被害者がクソ野郎という事で情状酌量の余地はあるとはいえ殺しちゃいけない。
でもお前が言うな。
そもそもお前が愛人を作らずに奥さんに"愛"を信じさせていればこんな結末にならなかったんだぞ！！

別に不倫が悪いと言ってるわけじゃない。
やるなら覚悟を持ってやれ、妻に刺されても文句を言うな、家庭が壊れて仕事を失っても騒ぐな。
今回も最後の台詞として
「君に"愛"を伝えきれなかった私の責任だ」
くらいの事を言え。
何お前は自分を棚に上げて信じなかった奥さんが悪いみたいにしとるんや！
死体隠しで頑張ったかもしれないが、それすらも保身だと捉えられるとか普段どれだけ奥さんを雑に扱ってたんだ…
最終的にその言い訳として説得力の無い"愛"を語るとか情けなくて涙が出る。
極論前妻がいても愛人がいても愛人に奥さんと同じ車を買っても良いが、奥さんに自分を信じさせろ！！
その努力を怠った神林が悪いです。

《本日のMVP》

今回実は杉下右京は結構ピンチだったと思う。
ヤマカンで奥さんが病んだ理由を当てはしたものの、花柳界にいた人は浮気に寛容というド偏見推理をしてしまっていた。
それについて知らぬ所とはいえナイスパスをしたのは小野田官房長。
この人が過去に不倫をしていなかったら男女の機微に疎い右京さんがトリックに気付く事は無かったし気付いたとしても車種特定までは至らなかったと思う。
あと若い頃に官房長が不倫してた事を右京が知ってたのにも笑う。

小野田「お前、奥さんだけで満足してるのか？」
杉下「…それは、どうゆう意味でしょう？」
小野田「アッチの方。僕もね、妻は愛してるが毎回だと飽きてしまう」
杉下「僕は特にそんな事は…」
小野田「まぁお前はそうゆうタイプだよね」
杉下「あなたは？」
小野田「愛人がいるんですよ」
杉下「…そうですか」
小野田「割り切った関係なんだけど最近しつこくなってきてね。妻と同じ物をねだるんだよ。全く女というのは厄介だね」

妄想

こんな会話でもしてたんだろうか…

というか官房長が不倫をしていたのは意外。
後に3名の孫が出来て、うち1名を可愛がってる場面を見ると先に行った奥さん達に疑わせない上手な不倫ができていたのかもしれない。
何にせよナイスアシストを果たした官房長が今回のNo.1。

【小ネタ&雑感】

•教授役の山本さんは今年3月に鬼籍
•PreS3から３本連続での浮気案件
•腰が重いわりに口が軽い亀山
•初期は花の里のレイアウトが違う
•小手鞠さんブチ切れの芸者偏見
•有名な亀山の伊丹トイレ脅迫
•死体が潰されたら血くらい出るでしょ、工場の職員仕事しろ
•クビを気にする亀山に庶民を感じて良き
•カップを使った分かりやすい解説
•ナンバープレートは誰か気付けよ
•ブランデーを紅茶に入れたり仕事中に飲むな
•鳩に餌やる官房長かわゆい

【次回】