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相棒22 第13話「恋文」感想

ラストのたまきさんの衝撃がエグい…。

逆にそこ以外だと個人的にはイマイチ。
関係者全員がちょっとずつ気持ち悪くて感情移入が出来なかった…。

【あらすじ】

発端は美和子に届いた熱烈な恋文
被害者と老画家の意外な関係とは

匿名で5通もの“ラブレター”を受け取った美和子は、色めき立って、右京に差出人の割り出しを依頼する。
その様子を横目で見ていたは、不機嫌モード。
そんな中、伊丹と偶然、路地裏で出くわした薫は、喉を切られて死んでいる男性を発見。
その手には、“亀山美和子様”と書かれた封筒が握られていた。
被害者は、美和子が行きつけにしているカフェの店員で、封筒の中身は持ち去られていた。
捜査に乗り出した右京は、被害者が戸倉充という画家の絵画展のチケットを所持していたことに着目。
戸倉は12年前に失踪した妻の捜索を求め、地元警察署の前で座り込みを続けているいわく付きの人物だった。
所轄の刑事によると、戸倉の妻は失踪直前、「男に襲われていた」との目撃証言があり、戸倉のパトロンが容疑者として浮上したものの、問題の男は暴力団同士の抗争に巻き込まれて死亡したという。
いきさつを知った右京と薫は、戸倉のもとを訪れ、直接事情を訊ねるが…!?

過去の失踪事件と現在の殺人に繋がりが
ラブレターの差出人の驚くべき正体とは?
不穏な空気を放つ老画家の思いに特命係が迫る!

【ゲスト】

戸倉充(演:モト冬樹)

モト冬樹さんは昔から拝見しているタレントさんだけど、ドラマで観るのは久々。
ラストの特命係にブチ切れる演技は圧巻で最高でした!

【感想】

《右京さんとたまきさん》

右京さんの表情が神

たまきさんの存在が描写されるとは夢にも思わなかった…。
S10の序盤で急遽お遍路に行き、以降はS11で幸子さんが存在を言及したり、S13でカイト君が連絡を取ったという話が出たりはしたがここ9年間は存在の示唆すらされなかった。
今期の「センチメンタル•ジャーニー」で右京さんから昨年死んだとも言われたから、本当に死亡設定にするのではとか想像してた
でも今回たまきさんへ恋文を書こうとしてる事で生存は完全に確定した!
というか『相棒』ワールドから追放されていない事も確定した!
どんな難問も瞬時に正解を導き出す杉下右京が名前から先の文章に悩むっていうのに萌える。
そうだよね、恋愛に右京さんは弱いし自分の事だと尚更だよね…みたいなニヤニヤが止まらない。
あとたまきさんの名前が出た瞬間に無音になる演出好きよ。

そもそもたまきさんの卒業は東日本大震災の影響で役者さんが大麻やスピに目覚め
「この状況でドラマを撮っているなんてなんて呑気なんだ!」と降板したのがキッカケ。
義理として水谷さんに当時手紙を書いたらしいが、返信は無いとの事。
そして現在まで相関図にも入っていない。
また本人は以降も島で暮らしたり選挙に立候補したり逮捕されたりと無茶苦茶している
個人的にも辞め方も辞め方だし問題起こして報道される度に『相棒』に迷惑をかるし、再度逮捕されていつ再放送お蔵入りが増えるかも分からないので、良い印象は無い。

でも宮部たまきというキャラクターには罪は無い
右京さんの元妻かつ数少ない愛した女性。
家族以上の存在とも明言されていて、神戸君がデートに誘ったり同行したりすると分かりやすく嫉妬したりイラついたりしたりと人間的な側面を多く出してくれた。
たまきさんも強かさを持ちながらも後方で優しく見守る理解者ムーブを見せてくれて、実際にそのスタンスを美和子に語った事で亀山夫妻が結ばれた所もあると思う。
なので中の人に何があってもたまきさんというキャラクターは大好きなので、中の人が気持ちや考えをしっかり変えた場合は是非とも再登場して欲しい。

《人は時に自分すら騙す》

今回は喫茶店員である佐藤晴樹さんの殺人事件。
そこに12年前の戸倉祥子さん失踪事件が絡んでくるという構成。
キモは戻らぬ妻を待ち続ける戸倉充の感情。

結論としては戸倉充は祥子さんが浮気相手と一緒になれず追い詰められて自殺をしたと思いつつもそれを受け入れられず、料理を準備したり毎日警察に通う事で生存を意識して気持ちを保っていた。
妻はどこかで生きていて、いつか自分の元へ帰ってくる世界線があると信じて…。

そして佐藤さんはそれを戸倉充による祥子さん殺人だと思い込み告発しようとするが、祥子さんの"死"を決定的にしようとする行為を阻止する為に殺人を犯した。

過去に杉下右京は
「人は時に自分自身すら騙す」と言っていたが、戸倉充の行為はまさにそれ。
でもそうやって現実から逃げ続けた結果、祥子さんがクビを覚悟してまで救った佐藤さんは死ぬハメになるし祥子さんは心から夫を愛していたという本意も伝わらず遺書を立体的に見えるほどまで塗り潰されてしまった。
あの絵は本物の祥子さん(遺書)を自身の求める祥子さんで塗り潰していたという比喩表現でもあったんだと思う。

ここからは苦言だけど、登場人物が全般的に気持ち悪い
まずは戸倉充だけど、12年も死んだと心の奥底では思っていた妻の料理を作り続けたり警察署の前に座り込んだりと普通に異常者。
というか祥子さんを愛してたのなら自殺しようとしたのを止めろ
言ってる事とやってる事の差があり過ぎて気持ち悪い。

また被害者の佐藤さんも気持ち悪い。
自分を救ってくれた恩人に報いようとするのは良いが、窃盗罪に住居侵入罪にやり過ぎて同情出来ない。
あと右京さんもだけど戸倉が大事にしてる絵を無断で削るってやってる事ヤバいぞ。
美和子に記事にしてもらおうとは言うが、経緯聞いたら明らかに犯罪になるし美和子もそんなの書かないだろ…。

というか祥子さんも自殺するほど気に病んでたんなら何で清水と笑顔で接してたんだよ!!

《今回のMVP》

長田瑞穂

作中殆どの重要情報が長田さんから伝えられていた。
佐藤さんとの繋がりから絵画展を開くのに上司説得で協力したり、祥子さんの浮気の件関連も知っていたとか超重要人物。
また絵画展を本当に開く事になった結果、祥子さんの絵が怪しいという事も判明した。
あと昔は長田さんの方が佐藤さんより身長高かったりするのにラブコメの波動を感じたし、細かいけど年賀状の"穂"が小学生らしい漢字間違いをしてたのが微笑ましかった。
今後は12年も死んだ妻を探し続けていた狂人殺人犯の絵画展をやっていたという事でめっちゃ忙しくなりそう。

レギュラー陣は珍しく誰も目立った活躍をしていない。
右京さんは凶器かもしれないパレットナイフを触るし、亀山君は事件に関わるのに恋文を書いたのは自分だと言い出さなかった。
捜査一課は芹沢曰く良い線行ってたみたいだけど、特に良い仕事をしてた訳でもない。
もっと頑張ろう警察!

【小ネタ&雑感】

恋文最高だよ!

•5通とも消印が別々の恋文とか怖すぎだろ
•美和子は浮気の前科があるからなぁ…
•伊丹は亀山の事を好き過ぎるだろ笑
•伊丹と亀山が偶然あったこの場所に何があるんだよ!
•美和子がモテると亀山君の機嫌が悪い
•右京さんの「もう1本」ってジェスチャー好き
•浮気を疑い不機嫌、何故か事件現場にいるって亀山君も容疑者の1人だろ
•亀山君が恋文バカにされて怒るのは伏線
•喫茶店でヤクザの銃撃とか起こるか?
•戸倉さん雨でも座ってるのかよ…
•佐藤君一人暮らしで喫茶店店員なのに家広過ぎだろ
•出雲はコミュ力とか関係なく教えてくれそう
•子供への虐待を見て見ぬふりするのが仕事人として正しい訳ない
•戸倉さんは挨拶抜きに妻の浮気を語る右京さんヤバい
•喫茶店にヤクザ呼んだの?それともいたの?←最後までわからなかった
•死後硬直あるかもだけど封筒ごと持ってけよ
•清水に身体を求められるって祥子さん何歳だよ
•あの山って情報だけで12年前の遺体を見つけられたのは凄い
•夫婦って色々ありますね(右京さんもね
•亀山君がPC人差し指打ちなのは微笑ましい
•恋文5通送るって惚気レベル高い
•美和子「読んでみたまえよ」←好き

【次回】

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