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相棒 第4話「下着泥棒と生きていた死体」感想

感想書くのにメチャクチャ困りました。(謝罪

マジで前回からどれだけ1ヶ月空くってなんなの!?
俺は早く次の「目撃者」の感想を書きたいし「死んだ詐欺師と女美術館長の指紋」を見返したいんだよ!!
誰が悪いのか、それは感想を書けなかった俺だよ!!

内容は普通に面白いけど、面白い故にこの10年で小説版含めて何回も見返してしまい、新鮮な発見とか考察が全くできない…
これは圧倒的に俺が悪いでしかないので、ただただ反省。
感想は稚拙になるかもしれませんが、今作を5回見返したのでご勘弁下さい。


【あらすじ】

下着泥棒事件の裏付け捜査をしていた
順調に確認作業を続けるが、なぜか一件だけ被害者がわからない下着が。
不審を覚えた右京が下着ドロの二木に確認すると、その下着をとろうとしたとき近くのコンビニの前に止まっていた車に乗っていたメガネの男に見られたという。
その男の証言があれば、下着の被害者がわかるはず。
右京らはコンビニで聞き込みをすると事件当夜、強盗事件があり、大騒ぎだったことがわかる。

【感想】

《相棒社会派脚本の走り》

「"相棒"は政治とか巨悪じゃなくて、下着返却から始まる事件とかだけをやってれば良いんだよ!」
という視聴者の声が未だにあるくらい、初期相棒ファンからも愛されてる本作。

内容は警官の佐古さんが酔っ払いを病院へスグに運ばずに強盗犯捜査していたら酔っ払いが急性アルコール中毒で死んでしまい、署ぐるみでの隠蔽に巻き込まれてしまうというやるせない話。

佐古さんは隠蔽するつもりも酔っ払いを軽んじていた訳でもなく、ただただ一生懸命に警察官として強盗犯を追っていたら勝手に死なれていたというある意味被害者という見方もできる。
ぶっちゃけ酔っ払いが死んだのは結果論であり、1番強盗現場に近かった佐古さんがそれを追うのは決して間違いではない。
それを警視庁の窓際部署がヒーロー気取りでチクチクと攻めてくるっていうのに心から同情する。

こうしたある種特命係が悪者にすら見えるのは相棒初社会派脚本として本当に好き。
好みとして言うなら署長が佐古さんの為の隠蔽ではなく保身の為の隠蔽であり、単純な小悪党ムーブをかましてるのだけが残念。
コイツに矜持があればより深みのある問答ができていたかもしれないしね。

ただ偶然が偶然を呼びすぎている節が結構ある。
①よりにもよって特命係が下着返却を担当する
→特命以外なら見過ごされてた
②二木が偶然逮捕される
→コイツがいなきゃ事件が発覚しなかった
③問題の下着だけ間違いだと言われる
→最終的に間違いではなかったので、最初に受け取っていたら佐古さんに繋がる事が無かった

①と②については物語の構造的に致し方ないが、③については一度持ち主が否認して唯一裏付けが失敗したのは何故かと怪しむ展開だったので、そこを後から
「アレは母のでした」の一言でひっくり返すのは良くない。
ここは残念ながら減点。

他だと怪しく思い追いかけた女性が偶然死んだ酔っ払いの奥さんだったってのは神通力が過ぎる。

まぁそれら偶然も含めて最終的には杉下右京に睨まれたのが運のツキって事ですね。

《信じてもらえなくなるのが怖い》

亀山「怖くないですか…?」
右京「怖いですよ。こんなことが積み重なって、警察が信じてもらえなくなるのが…怖いです」

#1-4「下着泥棒と生きていた死体」より

違法捜査オンパレード人間が何を言ってるんだという思いもありつつ、右京の意見は至極正論。
小さい悪もしっかり裁く自浄作用がある事を示せば警察の信頼を護れるという考え方。
小さい悪を隠蔽して信用を落とさないようにしようとする警察上層部の考え方。
両方とも警察を護りたいという根本は同じだけど絶対に相容れない。
これは長い歴史でどっちが正しいか分かるというものだけど結果としても杉下の方が正しい。
実際問題2022年現在警察に対する不信感は当時よりは高まっており、不祥事についても1件1件は小さいながらも右京の言うこんな事が積み重なってしまった結果なんだと思う。
S12で中園参事官が「最近は警察に非協力的な市民が多い」と嘆いていたもの何よりの証拠。

とはいえ、これで犠牲になったのは真面目に仕事をしていた佐古さんただ1人。
そこに対して迷いのある亀山に対して言い放ったのが下記の台詞

時に正義というのは、残酷なものなんです。
ですから、覚悟が必要なんです。

#1-4「下着泥棒と生きていた死体」

この後20年間残酷なまでの正義を貫くので、この言葉の重みが深い…
これを柔らかくさせた亀山もまだ『相棒』になり約1年(Pre含む)…杉下右京を説得する事はできない。

《今回のMVP》

小野田官房長

小野田「俺ならスグに切ると思ってるのかな?」
右京「あの時、私を切ったようにですか?
小野田「覚えてたんだ…」
右京「忘れませんよ」

#1-4「下着泥棒と生きていた死体」

最終話に繋がる伏線とはいえ、右京が小野田に恨み節を言ったのはこれが最初で最後な気がする。

しかしその時の罪悪感はあるとはいえ滝沢署を糾弾して風当たりが強くなった特命係を体一貫で守る男気とそれを恩に着せない飄々とした態度。
本来ならトカゲの尻尾として佐古さんや署長達とまとめて切られてもおかしくないけど、この人がいるから生存できてる。
本当に縁の下の力持ちで素敵、好き。

【小ネタ&雑感】

•下着を振り回す亀山君
•後にも登場する佐古さん(ウィンパティオ回
•下着泥棒謎のプライド
•花の里にまた客がいる
•山葵多めの茶漬け初登場
•回転寿司キターー!!!(しかもメロン🍈も映ってるっいうね
•課長「お取り込み中か?」
•特命係を切れ案をなんやかんや抑え込む官房長流石
•俺は知らない人の下着には興奮しないな
•滝沢署が人を殺したってのは言い過ぎ
•署長に掴み掛かろうとする亀山にカイト君を感じた
•佐古さんが告発に動くと思ったので謝罪に行くってオチは意外だった
•この話って小説だと前回の話とセットにされてるんだよな

【次回】


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