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ホロぐら考察【他人の稼いだ金で寿司を食わせろ!!!!!!!】

サムネイル引用【アニメ】他人の稼いだ金で寿司を食わせろ!!!!!!!

今回考察するのはホロぐらの頓痴気回の中でも怪物の【他人の稼いだ金で寿司を食わせろ!!!!!!!】です。現在公開されているホロぐらの中で最も異質で、最も視聴者の頭を破壊するアニメとなっております。海外ニキも、字幕を読んでもわからないと頭を抱えていました。なので、一つ一つに分解して説明していこうと思います。

では。

開幕から三輪車に乗って現れるポルカ。台詞は後回しにして、三輪車に注目します。まず、三輪車は小さな子供向けの乗り物です。成人したポルカは対象年齢から大きく外れているのはお分かりかと思います。では、何故ポルカは三輪車に乗っているのか?その答えとなるのがピーターパン症候群です。これは、子供っぽい言動をする大人に当てはまる症状で、主に短気、自己中、無責任などがあります。そして、これらの特徴は今回のポルカに当てはまります。はい。全て嘘です。他の回でマリンやルーナも三輪車に乗っており、大人が三輪車に乗っている絵面が面白いから小道具として使っているだけです。

開口一番「アビャァー...」から始まります。これは叫び声として使用されるネットスラングです。元ネタは『あいまいみー』というアニメの「正確にはFXで有り金全部溶かす人の顔が見たいーあびゃー」です。

続く台詞は「他人がセコセコ働いて得たジャリ銭で寿司が食いてぇよォ...」です。セコセコ働くとは汗水流して一生懸命働くといったニュアンスで、ジャリ銭は小銭のこと。つまり、「他人が一生懸命働いてようやく手にした小銭で寿司を奢って欲しい」という意味になります。頑張って働いて小銭しか得られない悪質な労働環境にある弱者に、その小銭で寿司を食べたいとは正に泣きっ面に蜂。死体蹴りです。

しかし、流石に罪悪感があるらしく、「あいやしかし...こんなさもしい気持ちはらほらり...」と続きます。あいやには否定の意味が含まれるので、あいやしかしで前言を否定することになります。さもしいは心が汚く卑しいという意味です。「はらほらり」は検索しても見つかりませんでしたが、文脈的に「はらほろひれはれ」という何かが舞い落ちる時の擬音語を省略したものかと思われます。その意味で一通り続けると「他人の金で寿司を食べたい。でもこんな卑しい気持ち、ヒラヒラと舞い落ちてしまえばいいのに」となります。お洒落なポエムですね。

その直後、「こんな日は分裂するしかねぇよなぁ?」と目から黄色い光を発しながら言います。しかねぇよなぁと同意を求めていますが、既に「よっこらしょういち...」と腹部から二人目のポルカが出てきているので、否定されたとしても分裂した事実は変わりません。よって、この台詞は自らの行為に後悔を感じているポルカが、無条件の肯定を求めている心情が表れています。では、何故目から光が出るのか。それは人が目に特別な力が宿ると信じているからです。瞳に模様が発現して特殊な能力に目覚めたり、目から炎が出たり、発光したり、ビームが出たり。そういった人類の憧れを体現した姿、即ち神です。そして、分裂することの意味ですが、神から悪い心が分裂すると言えばおわかりでしょう。そう。『ドラゴンボール』における『神』と『ピッコロ』です。『ドラゴンボール』へのリスペクトなのです。

分裂したポルカの顔には歌舞伎らしきメイクが施されています。歌舞伎の語源は傾(かぶ)くであり、世間の常識に囚われない派手な格好をしたかぶき者をモデルとした江戸時代に流行った劇です。現代の言葉で言うならヤンキーであり、こちらが悪のポルカであることが一目でわかる様にした工夫だと思われます。実際、悪ポルカはスマホで出前を無茶苦茶に注文しています。それを見た善ポルカが「来月の家賃払えなくなってもいいんですの!!??」と止めに入ります。少なくとも今月の家賃はきちんと払えていることがわかります。何故なら、この支払いはすぐにフブキの口座から引き落とされているからです。今すぐ支払うのなら、今月の家賃を払っていなければまず先に今月の家賃を払えなくなるぞと心配する必要があるからです。あと、悪ポルカの「今この一瞬を縦横無尽に楽しむのが人生なんだよなぁ...」に共感した人は多いのではないでしょうか?若いうちは金が無くて一生懸命働いてお金を貯めるけど、いざお金が貯まったら体はガタがきて体力の衰えを痛感します。若さと健康こそが最大の財産であり、元気な内に今を楽しめ。と、悪ポルカは体を張って教えてくれています。

次にスマホから「お届けするのに1時間ほどお時間を頂いておりましてぇ~...」とラミィが返答します。この時、画面左側にガードレールよりも高さのある緑色のスライムみたいなものがいます。これは後に伏線回収されますが、この時点では一切が謎のままストーリーが進行します。

「はぁん?こっちはとっくのトンチキむかチャカぷん!だぞ?この野郎」と悪ポルカが怒鳴ります。この台詞、怒っているニュアンスは伝わるけど何を言っているかわからない、そう思っていませんか?はい。意味はありません。「とっくの」「とんちき」は「と」から始まる言葉なので続けて発音すると語呂がいい、「むか」「チャカ」も同様で、「ぷん」は言葉の最後であり、ここに怒りを表すプンプンを略して「ぷん」と付けておくだけで何を言っているかわからないけど語呂が良くて怒っているニュアンスが伝わる言葉になります。

次のシーンでは寿司屋に向かう悪ポルカとそれを追い掛ける善ポルカとフブキです。フブキは「携帯返して」と言っています。携帯とは携帯電話のことであり、携帯電話をずっと使っていたおじさんおばさん世代はスマホのことをついつい携帯って呼んじゃうよね、という小ネタです。

次に、何かを見つけて止まるポルカ。「だから言ったじゃろがい!!!」とラミィの顔がドアップになります。画面はラミィの顔しか映っていませんので、視聴者はこの台詞の意味がわかりません。と、ラミィは後ろに引っ張られていき、海ぶどうの様な海藻らしきものが三本の巨大な触手となり、先端にマグロのお寿司を付けて暴れまわっている光景を目の当たりにします。そして、ラミィは中央の触手のシャリの中から肩から上だけが突き出しています。また、ラミィが「暴れテンタクル寿司一丁~~」と言っていますので、テンタクルつまり触手であることがわかります。

悪ポルカが「回転寿司って...コトォ???」と突っ込みを入れます。◯◯ってコトォ!?とは何か。これは私が語るよりもこちらを見て頂いた方が早いかと思います。https://seesaawiki.jp/hololivetv/d/%C2%E7%BF%C0%A5%DF%A5%AA%A1%DA%B8%EC%CF%BF%A1%DB
ホロライブ非公式wikiの大神ミオ語録です。この一番上に記されています。もっと詳しく知りたい方はお刺身構文で検索して下さい。

続くシーンでは炊いたお米を全部お寿司に使っておにぎりの分が残っていないことに腹を立てたおかゆが炊飯器を地面に叩きつけます。小ネタですが、炊飯器が地面に叩きつけられる度に-100HPと表示されます。捲し立てるおかゆは炊飯器に指を突っ込みますが、熱くなっていたので反射で指を引きます。「そんなに熱くならなくたっていいじゃない!!!」、この台詞の熱いは感情的な熱さと物理的な熱量としての熱さをかけたダブルミーニングとなっています。こういった言葉遊びをするアニメは今では珍しくありませんが、それでも画面に漢字がドンと表示されたり、台詞で解説が入ったり観ている全員にわかる工夫をしていて、言ってみれば小学生でもわかるレベルまで下げています。ところがホロぐらは尺の都合もあり、わかる人だけわかればいいというハイドラマ的な作りになっています。と、言っている私も何故おかゆが炊飯器と痴話喧嘩しているのか一切わかりません。

次のシーンでは善と悪のポルカが喧嘩し、悪ポルカが「すすいのす~いwwぴちぴちww!ぴちぴちww」と挑発します。これは陸に上がった魚の真似です。何故彼女はこんなことをしているのか?その答えは私の学生時代にありました。文化祭の日に名前も知らない先輩が同じく魚の真似をしていました。皆さんにも経験があると思います。私にとっての名前も知らない先輩が今の悪ポルカであり、視聴者の思い出の中にいる魚の真似をする先輩なのです。エモいですね。

続いて切れた善ポルカが目から光線を出し、それをバックにフブキの「仲裁キーツネッ!!」が炸裂します。ここで大切なのは仲裁に徹するフブキの優しさではなく、フブキのキツネの手のバックに黄色い光線が走っている画面の面白さだけです。画面のインパクトの作り方が上手いなぁ、と思いながら次にいきましょう。

次は善悪ポルカによる「作れるのかい」「それとも作れないのかい」「どっちなんだい!!!」がありますが、これは言わずと知れた『なかやまきんに君』のギャグです。

パニックになったラミィが「つーーーーーーーーーーーくる!!!ヤーーーーーー!!!!!」と、右手に鮪の切り身、左手にシャリを持ち耳に突っ込みます。何故そんなことをするのか疑問に思った方も多いでしょう。その答えは、彼女は耳から入れたネタとシャリを体内で合体させて寿司を作れるからです。何を言っているかわからないかと思いますが、ホロぐらはそういう世界です。

次のシーン、おかゆが「ん?切り身が乗っていない白米は...それってつまりおにぎりじゃない!!!?????」と言ってラミィの方を向きます。が、何故か空だった筈の炊飯器にはたんまりとご飯が入っています。恐らく白米を炊こうと新たに入れたものだと思われます。その証拠に、手元の米を食べようとはせずにラミィの方に執着を見せます。ここで小ネタが入ります。「追い鰹...ってね~~~~オホホwwネェさん待て待て~~」は説明するまでもなく『サザエさん』ネタです。

続いて「おむすびころりん、すっぽんぽんあなたが落としたのはこの...金のおにぎり??それともこの...銀のおにぎり??」と言います。『おむすびころりん』は日本のおとぎ話で、おじいさんが落としたおにぎりが転がって穴に落ちてしまい、おじいさんも穴に落ちると中にいた白い鼠がお礼に大きい箱か小さい箱を一つくれると言うので小さいのを貰って帰ると中から財宝が、といった内容です。ホロぐらではそれにイソップ寓話の『金の斧』を合体させ、穴に入ったおかゆに金のおにぎりか銀のおにぎりか選ばせています。それに対しおかゆは「おにぎりに金も銀もねぇだろうがーーー!!!!!!」と殴り、ラミィの「これは握りこぶし」で締め括られます。これを単なるギャグと割りきっている方が多いと思いますが、実はもっと深いことをしています。金のおにぎりか銀のおにぎりかのこのAB二択に対し、第三の案を出すこのやり方。ピンときましたか。そう、『ハンターハンター』でよくやる、テーゼ・アンチテーゼ・ジンテーゼです。例えばトリックタワーでの五人で進めるが時間がかかる道と三人しか進めないがすぐにゴールする道に対して五人で進んで穴を掘って近道しますよね。グリードアイランドのレイザー戦でもゴンの最後のボールと対峙したレイザーが、避ける選択肢は無いが上に上げればヒソカの餌食だ、ならゴンにそのままお返しするぜ!とこういったテーゼとアンチテーゼの二択に対してそれを上回る第三の選択肢ジンテーゼを出す、これが上手く決まると面白い作品になるんですよ。ここで少し脱線しますが、人生には第三の案を出せない究極の二択を迫られる時がくる場合があります。トロッコ問題の様に何かを犠牲にしなければならない時がいつかきます。自分の人生を左右する大事な商談がある日に親の危篤を知らされたら?どちらか一つしか間に合わない状況で、自分の今後を取るか、親との最後の時間を取るか、そんな二択がある日突然やってきます。トロッコ問題みたいに両方助けてハッピーなんて人生そんなに甘くはありません。

そこから巨大な頭部だけになったラミィからお寿司が吐き出され、フブキが「自由意志の名のもとに鉄槌を下すリベンジ・キーツネっ!!!!」と善悪ポルカの口に出てきた寿司を突っ込みます。鉄槌を下すとは制裁を与えることであり、リベンジ・キツネとは仲裁キツネのリベンジバージョンです。つまり、仲裁に入るだけでは解決出来なかったので二人を罰してでも和解させようとしています。

そこからがに股で悟りを開くポルカを経て「俺らは2人で..
.いや、皆でお寿司だったってことさ」と伏線を張りつつ、「ポルカ、ポルカ、ポルカ、ヌペロッゾゾコジュンムニョポルコス、ポルカまた一緒になろう...?」と合体します。序盤の善と悪に別れた直後に登場していた緑のスライムみたいな奴がようやく伏線回収されました。分裂したポルカの一部だったんですね。そして合体シーンは左右対称になっていて絵的にもカッコイイ。が、誕生するのはポルカ寿司。ここでさっきの伏線を回収していますが、寿司のネタじゃなくてシャリから頭出るだけなんですね。つまり、触手に振り回されていたラミィもラミィ寿司だったことがここで判明します。

少し飛んでフュージョンファクトリーことラミィの口からフブキ、ポルカ、おかゆが出てきますが、何故かポルカの下半身は牛になっており、ケンタウルスの様な姿に。そしておかゆはお面となってその牛の頭に。次のねねの台詞から牛コンボが始まるのでその為の牛の登場かと思いがちですが、実はこれには別の意味があります。日本には江戸時代頃から人と牛が合体した件(くだん)という妖怪の言い伝えがあります。件は豊凶や疫病の流行を予言したと言います。つまり、予言をする妖怪です。では、件の姿をしたポルカは何を予言するのか。豊作なのか凶作なのか。ホロライブに何かが起こるのか。それは私にもわかりません。ただ、このホロぐらは何かの予言であることは間違いありません。では、次の頓痴気回でお会いしましょう。今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。ではでは。

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