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ステッカーができた!

 燕三条FMで毎月第2土曜日に生放送している「松本愛のやっぱり夜が好き」のステッカーができた!完全自腹である。私とディレクター2人で折半。とりあえず50枚作った今後、発送するにあたって必要な切手代も含めての完全自腹。どうしても欲しかった、愛しい愛しい我が番組のステッカー。

 ご存知の通り?私が以前「ナイトアイ」という番組を長く担当していたラジオ局・FMPORTは、ちょうど3年前になくなった。わかりやすく言えば、つぶれた。県域の放送局がつぶれるなんてことあるんだな、と今だに思う。
 良くも悪くもPORT生まれPORT育ち、世間知らずの箱入り?だった私は「自分の冠番組を持つということ」「ステッカーなどの番組グッズがあるということ」の有り難みを、恥ずかしながら全くわかっていなかったのだ。面白かったこと、腹が立ったことを喋って聞いてもらえる、そうだよね、それはあなたが違うよと反応が返ってくる。また、リスナーさんからのメールを読んで、思ったことをじっくり話す。そんな夜があることを当たり前だと思ってしまっていた。

 FMPORTがなくなり、野に放り出された私は世間の厳しさを痛感することになる。何かを制作しようと思えば、そこに人が関われば、当然お金がかかる。気持ちだけで動かせるものなんて、今どき存在しないのかと嘆いたこと数知れず。開局からずっと、まるで人数合わせのように居続けた私は放送のことを何ひとつわかっていなかった。

 人は幸せのど真ん中にいる時は、それに気がつかない。そこはあまりにちょうどいい温度で、外敵からも守られていて。外に出てみて、初めて気がつくんだ。こんなにも風は強く、こんなにも水は冷たかったのかと。

 「松本愛のやっぱり夜が好き」というタイトルにはそんな思いが詰まっている。もちろん、自分の番組じゃなくても、話せる場所を与えて下さる皆様には心から感謝している。私を選んでくれてありがとうございます。

 「やっぱり夜が好き」は、地域の方はもちろん、ありがたいことにアプリなどを使って全国の方が聴取し、毎回驚くほどたくさんのメールが寄せられる。何か形になるものを贈れたら…そう考えて、ステッカーを作らせてもらった。それがこんなにも嬉しいものだとは!私は反感を買いやすいキャラクターなのか、やはり今度もTwitterに DMが来た。

「オマエ惨めだなwステッカー自腹かよ」

うるせえ、一生言ってろ。

そいつらより何より、FM PORTに言いたい。

「よくもつぶれやがったな、おかげで人生設計狂ったじゃんよ!3年後にこんな未来が待っているなんて思わなかったわ。リスナーさんの本気の優しさ、メール1通の温かさ、ステッカー1枚のありがたみが痛いほどわかったよ。それを教えてくれたのは、FM PORT、あんたなんだよ」


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