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「子供が欲しいと思ってる男性」が怖い

独身・彼氏なしの30代女。孤独死まっしぐらな私は、カレー沢薫先生の「ひとりでしにたい」を愛読書に生きている。

たまにふと寂しさを感じ、マッチングアプリを使ってみたりもする。
けれどマメではない私はどんどん連絡を放置してしまってフェードアウトするのが定番だった。今も数件のもらったメッセージに一週間返事をしていない。このメッセージに返事をしても、もう返ってくることはないだろう。

ところで私は、マッチングアプリを使う時に、プロフィールの「子どもが欲しいか」という項目は「欲しくない」と回答している。
前述した「ひとりでしにたい」の4巻で主人公も言っていたが、「私は時間もお金もできるだけ自分のために使いたい」という人間だからだ。人としてクズである。

けれど、そうプロフィールに書いてあるのに「いいね👍」と私に興味を持つ男性の3割ぐらいは「子どもが欲しい」と意思表示しているのだ。中には自由記入欄にいかに子供が好きかを語っている人もいた。

彼らは「子どもは欲しくない」と掲げている相手に対して、どういう気持ちで「いいね」してきたのだろうか。
元々の知り合いでいつしか恋人になったカップルが、子供が欲しいかどうかの価値観が合わないというなら分からなくはない。子どもが欲しい云々より前に、お互いの愛情や信頼感が育まれていったのだろう。そういうカップルは時間をかけて擦り合わせていけば良いのだ。
けれどマッチングアプリという、「条件」に重きを置いたツールにおいて、既に価値観が合っていない相手に時間を費やすことに私は意味が見出せなかった。

性格が悪いので邪推してしまうのだ。
「結婚したら欲しくなると思うよ」
「女性なんだから本当は子供が好きでしょ」
「今は医療も発達してるから高齢出産も珍しくないよ」
彼らが、こんなことを考えているんじゃないかと。

子どもを産んだこともなく、なんなら産めるかどうかさえわからないのに、男性に「子どもが欲しい」と思われるのが怖い。
もし私が産めないと分かったら、彼の中で私の価値はなくなってしまうのではないかとか。そんな理由じゃない。そんなに可愛くない、私は。
ただ単純に、男性は産みの苦しみを感じることはないのに、どうして他人に対して死ぬほど苦しいことを強いて、望めるのかと思ってしまう。鬼畜か?
(子供が欲しい女性に対してはこの限りではないが、等しく苦しいと思うので男性には一生かけて相手の女性を労ってあげてほしい)

男はセックスして気持ち良くなったらいつの間にか子供が出来るんだからそりゃ良いだろう。気軽に「欲しい」と言えるだろうな。
けれど体も心も人生もガラッと変わる女にとって、出産は気軽に選択できるものではない。そして、そうであってほしい。
そして私は単純に子どもがそんなに好きじゃない。
だから男は、子どもが欲しくない女性相手に気軽に「子どもが欲しい」だなんて言わないでほしい。まだ知り合ってもいない人から望んでいる意思表示をされるのは気持ち悪いし、怖い。子どもが欲しいを思っている女性にだけアプローチしてほしい。私のことは放っておいてくれ。

ここまで書いたけれど、もちろん子どもが苦手だからといって排除したいわけではなく、子供が欲しい人、欲しいカップル(同性カップルも含めて)が望むだけ子どもを産み・育てることができる安心安全な世の中になることを切に願っています。制度もね。相手がいなくてももっと簡単に子どもが持てるようになったら良い。
おわり。