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百合が好きなまま30代になった私が、10代の頃の自分に伝えたいこと。

百合が好きなまま30代になったちりちりが、
10代の頃に悩んでいた自分に伝えたいこと、を書いていきたいと思います。

「百合好き」が誰にも言えない秘密だった頃

まず結論として言いたいのは、
好きなものは好きなままでいいんだよ
ってことです。

「当たり前じゃないの?」と思う人もいるかもしれませんね。
でも、人によっては至極当然のこの結論に至るまでに、私は結構、悩んできました。

私は昔からアニメが好きですが、新しいオタク仲間が出来た時の会話で、私が今でも困るのが「どんなジャンルが好きなの?」って質問に答えづらいこと。

偏った事例かもしれませんが、私がこれまで接してきた女子のオタク友達は、大体が「テニスの王子様」や「NARUTO」、「ユーリ!!! on ICE」などのなかの男性カップリングが好きな「腐女子」ばかりでした。 
(あ、実は私も腐は好きです!(笑)ノーマルなカップリングも好きですし。獣人系も好きですし。百合が一番好きってだけです)

高校に入っても「アニメや漫画が好き」、を公言している子は純粋にそれが好きか、プラス腐女子が多かったかな。

「セーラームーンの水野亜美×木野まことの百合カップリングが好き」
とか
「森永みるくのガールフレンズが好き」
とは絶対言えませんでした。

女子で「百合が好き」って言ってしまうと、そのまま自分のセクシュアリティと直結して認識されそうで怖かった、というのが正直なところですね。

それ自体がカミングアウトに近いから、自分でも自分の事をよく分かっていない思春期の頃に、周りから気持ち悪がられる要素を隠したかったんです。

だから、「純粋に漫画やアニメが好き」な普通のオタクをしてました。
(普通のオタクってなんだろう…)

高校では、女子の方が男子よりも人数が多い学校だったので女子の地位が高く、堂々とBL好きを公言している子もいました。
クラスで際どいBL話をしているその子を見て、かなり羨ましかったのを覚えています。
BL話を聞かされる男子は可哀想でしたが……。

そもそも私は、中学校までは見た目や言動の暗さで孤立しがちで、虐められていたこともあったので、「こんな状態で百合好きなんてバレたら本当に学校に行けない」とびくびくしていました。

まあ、明るい学校生活は送っていなかったですね(笑)

それでも、その時の自分に言いたいのは、
「好きなものは好きなままでいいんだよ。大人になれば、状況は変わるから」ってことです。

好きなものは好きなままでいい

私はいま、社会人です。
何度か転職も経験しています。

そのなかで感じたのは、
・所属するコミュニティを選べば、それを受け入れてくれる仲間と出会える
・好きな事に没頭することで自己肯定感爆上がりするし人生楽しくなる
・「人間が好き」になるから、優しくなれる(笑)
ということです。

まずは所属するコミュニティについて説明しますね。
ネットの海に潜れば、今ではpixivやカクヨム、小説家になろうのサイトなど様々なところに百合作品が掲載されています。

それだけ百合好きな人が自分以外にもいるってことだし、TwitterだとかのSNSで交流することもできる。
友達があまりいなかった私は、ネットの世界を心の拠り所として、本当に救われてきました。

あとは、リアル世界でのコミュニティ。
過去、私はIT企業にも勤務したことがあり、そこでは百合好きをほぼ公言していました。
何故かと言うと、周りがみんなコアなオタクだったからです。

「百合が好き?ふーん、俺は(私は)○○(自主規制)が好きだよ」
と、ここには記載できない、かなりエグいオタクが揃っていたので、私の百合好きなんてほぼノーマル扱いでした。

その会社に勤務していた頃の私はほぼ「素」の状態でしたね。

だから、いまもしも周りに言えない趣味を持っている人も、似た傾向の趣味の人が集まるリアルのコミュニティに所属できると、だいぶ気持ちが楽になると思います。

まあ、いまはコミケもオンリーイベントもありますし。
結果、私は社会人になって自由に使えるお金も増えたので、その会社に勤めていた頃から更に百合に没頭しました。

その頃から、pixivでアニメの二次創作も書き始め、同じ百合好きさんから、いいね、を押されるたびに自己肯定感が爆上がりしたのを覚えています。

実は、元々書く仕事を本業にしていた頃もあったのですが、その時よりもかなり嬉しかったです(笑)

あとは、これは次のところでも書きますが、百合好きを自分で受け入れられると、リアル世界でも悩んでいた「可愛い女子や魅力的な女子を見るとどきどきする」、というのも、段々と受け入れられるようになりました。

もはや、「人間が好き」という感覚ですね……。

その結果、「私は女性も男性も好きなんだなー」と、なんとなく受け入れる事が出来てきました。

そうするともう、「人間が好き」って感覚です(笑)

男性相手でも女性相手でも、ある程度の愛情(下心)を持って接するようになるから、優しくなれるし、それなりに仲良くできるようになりました(笑)

もちろん苦手な人もいますが、職場で「ちりちりさんって、苦手な人いるの?どんな人とも仲良くなれるよね」と、言われることが多くなりました。

あ、ちゃんと好みはありますよ!
さすがに誰でもいいわけじゃないので。

そんな感じで、自分のセクシュアリティの幅がちょっとだけ広がって、日々がちょっと楽しくなりました(笑)

ちりちりのちょっと百合体験

ここからは、歳を重ねて、リアルでも百合好きを少しオープンにするようになった私が体験したことを書いていきますね。

私は、おそらく男性も女性も好きになるバイセクシャルだと思います。

昔から、男子も女子も好きでした。
ただ、女子を好きになるときにはいつも、
「これは思春期特有のあれか。一時的に同性が気になっちゃうやつか」
と、自分を分析していました。

でも思春期過ぎても女子を見るとどきどきするんだな、これが。
感覚としては、無償の愛を捧げて気持ちが満たされるのは女性で、性欲が満たされるのは男性だと思っています。

たぶん、女子も好き。でも肉体関係は無理そうだ、と認識したのは、とある会社の飲み会でした。

同僚何人かと入ったカラオケでの二次会。
明かりを落とした薄暗い部屋のなかで、急に女性の後輩に抱き着かれました。
部屋は暗いし、みんなカラオケで大盛り上がりで、隅っこにいる私達とは逆の方を見ていました。

直接の後輩ではなかったのであまり仕事では関わっていなかったのですが、その時期に入社した女子がその時はその後輩だけだったので、休憩時間に声をかけたり、みんなと馴染むようにと気を使っているうちに懐いてくれた子でした。

そんな後輩に、抱き着かれている。
最初は、めちゃめちゃ酔っぱらってるな、大丈夫かな、と思いました。
そしたら、耳元で「ちりちりさん、ほんと良い人。好きです」と言いながら、キスされました。首筋に。

めっちゃ酔っぱらってるやん!と思ってどうしようかと考えたものの、そもそも私もべろんべろんに酔っぱらっていました。
「あーありがとうございますー」
と会話しながら、されるがままになっちゃったんです。

だいぶ飲んでいました…。
されるがままになったものの、服の中に手が入って来たあたりで「まずい」と気づいて「お水を飲みましょうか!」とストップ。
その場は一旦事なきを得ました。
お酒の力こわい。

まあその後にもその後輩と色々あったのですが、書いちゃうと年齢制限に引っかかるので、自主規制しておきます。

取り敢えず、そんな諸々の未遂体験がちょいちょいあり、
「女の子は一方的に好きになって勝手に愛でるだけが一番いい」
と思うようになりました。
(百合好きを公言して女の子達にデレデレしていたので、周囲からは彼女がいると思われていた時期もありますが…)

それだけで幸せです。

あと、私はそもそも二次元の女子の方が好き。

「好き」を捨てなかったからこそ得たもの

ここまでだらだら書いて、じゃあ結局何が言いたいのって感じですよね。
すみません。すみません。

結局、「百合好き」を隠してびくびくしていた頃の自分に伝えたいことは、最初にも書いた
好きなものは好きなままでいいんだよ
ってことです。

で、どういうことかというと、
・所属するコミュニティを選べば、それを受け入れてくれる仲間と出会える
・好きな事に没頭することで自己肯定感爆上がりするし人生楽しくなる
・「人間が好き」になるから、優しくなれる(笑)
こんな状態になるから、大丈夫だよって話です。

通販的な感じでいうと、「あくまで個人の感想です」ってテロップが入りますけどね。

でも、私は小中高、本当に辛かったんです。
人間関係もうまくいかないし、オタクってこと自体も本当は隠したかったし、その時はなんで虐められるのかわからなかったし。

元々、物凄く不器用なんです。要領も悪い。
でも、何かを「好き」って気持ちは大事にしてきた。
好きなことばっかりしてきた。だからいまの自分がある。

私はいまの自分が好きです。
だから、10代の頃、ほんとにほんとに悩んでて、孤独感でおかしくなりそうで、「はやく大人になりたい。学校卒業したい。教室にいたくない」ってびくびくしていたあの頃の自分に、エールを送りたい。

大丈夫。好きなものは好きでいい。
受け入れてくれる人達とも出会えるし、大事な仲間にも出会える。
だから好きなものに没頭していいよ。私は応援しているよ、と。

私が昔の自分に伝えたかったことはこれくらいです。
長々とした文章をここまで読んでくれた方、本当にありがとうございます。



この投稿は以前にも他サイトで投稿したものです。
それを少し修正しました。
正直、あまり昔のことは言いたくないし、過去の自分を振り返ること、どうしてこうなったのか、と話すことなどは苦手なのですが、noteやその他のブログサイトを見てると色んな方の自己開示に励まされることがあり、自分も書いてみようと思った次第です。

これを読んだ人の心に、少しでも残るといいな。
ありがとうございました。


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