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星の王子さま 17章

 金色のヘビは満点の星空の下の砂漠で王子と出会いました。
自分の星に帰りたいと思ったときにはいつでも言ってくれと話しました。
            ★ ★ ★
  気の利いたことを言いたくなるときには、ちょっとしたウソを言ったりする。わたしは、あなた達に街灯点灯人についてはなしたことは、そんなには正直に言ったわけではない。わたしは、地球を良く知らない人に間違った考えを言っているかもしれません。人々はそんなに地球上に占めている訳ではありません。もしも、地球に住んでいる20億人の人が起立の姿勢で20マイル四方の広さの公の場所に、集会みたいに簡単に詰められる。太平洋の一番小さな島でも、これらの人間を重ねられるかもしれません。
もちろん大人達は、あなたを信用していません。広い場所が必要だと思っているのです。バオバブみたいに大勢だと思っているのです。だから、大人に計算を勧めてみたらどうでしょう。大人は数字が好きなので計算するでしょうね。でも、君たちはそんな嫌な仕事に時間を使ってはいけません。何の役にも立ちませんから。私を信用してくれたらいいのです。

王子は一度地上にいたときに、人が誰もいないのにとても驚きました。星を間違ったかもしれないという恐怖に襲われていたときに、月の色をした輪っかが砂の中に動いたのです。
-こんばんは。王子は念のために挨拶をしました。
-こんばんは。その蛇が言いました。
-ぼくはどの星に落ちてしまったのかな?と王子が尋ねると、
-地球上だよ。アフリカのね。と、蛇が答えました。
-ああそうなんだ!地球には誰もいないの?

-ここね、これは砂漠だよ。砂漠には誰もいないよ。地球は大きいのだよ。そう、蛇は言った。
王子は岩の上に腰をかけ、天を仰いだ。
-この星たちが輝いているのは、いつか自分の星に帰るためなのではないかと思うのです。ぼくの星を見て下さい。その星は、ちょうど真上に輝いています。でもなんて、遠いのでしょう!
-きれいだな。ここへ何をしに来たの?と蛇が言った。
-ぼくは、ある花と面倒なことになって。と王子は答えました。
-ああそうだったのか。蛇が答えた。そして、二人は黙った。
-人間たちはどこにいるの?王子が繰り返して言いました。砂漠にいるとちょっと淋しいね。
-蛇は、人間の中にいても同じくらい淋しいよ。と言った。王子は蛇をずっと見ていました。

-君はなんて奇妙な動物なんだ。指みたいに細いね。と、ついに王子が蛇に言った。
-でも、でもね、おれは王様の指よりも強いよ。と蛇が言った。王子はにっこりと笑ったのでした。
-君はそんなに強そうには見えないけどね...それに足もないし...そんなに遠くにも行けそうにないしね...
-おれならあんたを大きな船よりも遠くに運んでやれるけどな。とヘビが言った。ヘビは王子のくるぶしに巻き付いていて、それは金のブレスレットみたいだった。
-おれが触るものは、そいつが生まれてきた土に戻すのさ。とヘビは話した。でも、あんたは星からやってきたので、すれてないね...
-あんたはかわいそうだね、ほんとに弱そうだし。こんな岩だらけの地球の上じゃね。もしも、あんたが自分の星に帰りたくなった時が来たら、おれが手伝ってやろう。手伝ってやるとも...
-ああ。よく分かったよ。でも、どうして君はいつも謎で話すの?
-おれは全てを解決するからだよ。そうヘビは言った。

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