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星の王子さま 12章 酒飲みの星

 次の星は酒飲みの住んでいる星でした。

今回の訪問はとても短かったのですけれど、王子を憂鬱の底まで沈めたのでした。

   王子は、酒飲みに、尋ねます。

 -ここで何をしているの?

   酒飲みは空の酒瓶のコレクションの前で静かに座っている所でした。

 ーわしは飲んでいる所だよ。

   酒飲みは悲痛な様子で答えました。

 ーどうして、お酒を飲んでいるの? 王子は尋ねました。

 ー忘れるためだよ。酒飲みは答えました。

 ー何を忘れるためなの? 

   王子は酒飲みに同情して尋ねました。

 ー恥ずかしかったことを忘れたからだよ。

   酒飲みはうつむきながら告白したのでした。

 ー何が恥ずかしいのですか?

   助けたいと思った王子は尋ねました。

 ー酒を飲むことが、恥ずかしいのだよ!

   そう言って酒飲みは最終的には、沈黙の中に閉じこもってしまいました。

   王子は、真っ赤になって、途方に暮れてしまいました。

   大人ってもうゼッタイ変だわ、旅の間中王子は独り言を言っていました。

           ☆  ☆  ☆

 お酒止められないって、アルコール中毒かな? 他にも依存ってあるよね。刑務所とかを仮出所した人の更生を支援する民間のボランティアがあります。保護司といいます。わたしは、覚醒剤の方を担当したことがあります。覚醒剤は一度手を着けたら、一生がだめになる。依存から抜け出すことは難しいと言われています。でも、本人や周囲の支援によっては、立ち直ることも可能と思います。私の担当した方の場合には、親子関係がうまく行ってなかったので、関係の修復に時間をかけました。そして、収監されていた息子に「愛している」と心から言っていただくようにお願いしました。この方は出所後も二度と同じ過ちを繰り返さず、仕事をされています。

 人は変われる。

 そう、この酒飲みおじさんにも言ってあげたいです。((http://prince20189.blog.fc2.com/page-9.html 参照 2022年2月5日))

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