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身体の不思議!血液の役割その1

身体に張り巡らされた血管と血液循環について述べていきます。

血管をすべてつなぎ合わせると10万キロ(地球の約2週半)にもなると言われています。この循環網はどのように形成されているのか?まずは、血液の循環から見ていきたいと思います。

循環網の中で一番重要なのは、何んといっても心臓であります。心臓から毛細血管迄出ていく動脈系、毛細血管から心臓に帰る静脈系があります。

血液循環には、2つのルートがあります。
右心室☛ 肺動脈☛ 肺でガス交換☛ 肺静脈☛ 左心房までを肺循環。

左心室☛ 大動脈を経て☛ 動脈☛ 細動脈☛ 全身の毛細血管を細胞の間で
物質交換をした後☛ 細静脈☛ 静脈☛ 大動脈☛ 右心房までを体循環。

大まかには、血液は心臓を中心に循環しています。しかし、ただ巡回しているのではなく、命をつないでいる要素が満載です。

血液と臓器等にしてもそれぞれの役割をこなしています。


動脈と静脈はどう違うのかを見ていきたいと思います

動脈・静脈ともに、3層構造になっています。外膜、中膜、内膜、です。
動脈は、外膜は硬く、中膜は弾力がある厚み、内膜は薄い構造です。
    心臓から直接伸びている大動脈が最も太く、直径が2から3センチく                 らいあります。

静脈は、動脈に比べかかる圧力が低いので、弾力性や伸縮性は余りありませ                 ん。しなやかになっています。
    圧力が低い分、心臓よりも下にある静脈は重量に逆らって流れる                     必要がある為、下肢の筋肉の収縮による助けを得ながら、心臓に戻                 ります。血液が逆流しないように一方向にのみ開く弁がついていま                 す。

動脈と静脈は、身体の中で、多くの部分で互いにまとわりつくように並走しています。これはどうしてか?

抹消側で、冷えた静脈の血液は、心臓から勢いよく流れ出た動脈の血液の熱を効率よくもらう事で血液温度を維持して、各部位の体温を下げない工夫がされています。

動脈は、比較的深いところを通り、静脈は、浅いところを通っています。特に、皮下組織では、皮下静脈網が広範囲に形成されています。
動脈は、血圧が高く、切れると大出血を起こすことにつながる為、自分自身をまもる構造になっています。理にかなっていますね。

静脈・動脈のその先には、細静脈細動脈があり、その先は髪の毛よりも細い毛細血管が網の目のように広がっています。

毛細血管は、たくさんの小さい穴が開いています。(小孔)
血流速度は極端に遅く、秒速1ミリ程度と言われています。これは、毛細血管の血液と細胞の間で酸素や栄養素、二酸化炭素、老廃物などの受け渡しがしやすいためだと考えられています。

細動脈から毛細血管の移行部には、「前毛細血管括約筋」があり、毛細血管への血流を調節しています。暑い時は、括約筋は弛緩し、毛細血管への血流を増やして、体内の熱を放出するように働きます。

寒い時は、括約筋は収縮し、毛細血管への血流を少なくさせることで体熱の
放出を減らそうとします。

冷えを感じる人は、この括約筋が収縮している人が多いと言われています。冷え性の人は、血流改善をすれば冷え性も改善されてくるのではないかと思います。

ゴースト血管を知っていますか?
毛細血管はその細さから、老化によって働きが衰えると最終的には消滅してしまいます。これを、通称(ゴースト血管)と言います。

ゴースト血管で、毛細血管が無くなると、全身の細胞に届けるもの、酸素、栄養素を届ける機能が低下することになり、老廃物もたまり、回収されず、シミ、そばかす、しわ、などの肌トラブルや、冷え性、肩のこり、痛み、認知症など不調や疾患を招いてしまいます。

なぜ、ゴースト血管になるのか?
血液の循環が滞る事により壁細胞の損傷などによって引き起こされます。
加齢や紫外線などにより、過剰に増えた活性酸素によって、壁細胞が傷つけられるとアンジオポエチンー1の分泌が減少し、Tie2を活性化することができなくなり、壁細胞がはがれやすくなり毛細血管が形状を保てず、内皮細胞との間に隙間ができます、そこから血液成分が漏れ出て、血流が途絶えてしまうのです。

毛細血管の老化や消失を防ぐためには、血液の巡りを良くしておくことが重要です。まず、適度な運動を実施しましょう。運動で血流がよくなり、血管内皮細胞同士の接着因子の発現を誘導します。
緊張状態が続くと交感神経が優位になるので、前毛細血管括約筋が収縮し血流が減少します。さらに、Tie2の活性化が重要です。シナモンルイボスティーに含まれるピペリンと言う辛味成分を摂取することで、Tie2が活性化することがわかってきています。

冷え性改善にはシナモンやルイボスティーなどが効果的なものの様です。
お試しあれ。

次回は、血液循環は細胞へを述べてみたいと思います。

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