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~これからの働き方・生き方に迷うアラフィフ女性へ〜vol.3(桃色の愛)

2019年3月

つるし雛

私が自分らしく生きる為の大冒険をはじめるまでに起こった、大きなった出来事をいくつか振返っていきたいと思います。

2019年3月(約3年前)、私の心の友であるYちゃんから誘われて伊豆稲取にあるつるし雛を見に行きました。

当時の私は、母が亡くなってから15年たっていましたが、母の愛を感じられず記憶の中には母との良い思い出があまり浮かんできませんでした。
そんな私を連れて行ってくれたのは、ひな祭りの頃、「稲取温泉 雛のつるし飾り」でした。

このつるし雛は、江戸時代からの風習で、雛人形を飾ることのできない一般家庭のお母さんやおばあちゃん、叔母さんから近所の人たちまで、みんなで自分達のお古の着物の端切れなどを持ち寄り、女の子の健康と幸せの意味合いを込めた様々なモチーフの小さな人形を少しずつこしらえて、紐でつないだ独自の和裁細工したものです。

女の子の幸せを祈り、ひとつひとつの飾りにやさしい心を込め、母から娘へ、娘から孫へ、受け継がれているつるし雛でした。
雛のつるし飾り | 稲取温泉旅館協同組合 (inatorionsen.or.jp)

母からの桃色の愛


私は、このつるし雛を見ながら、自然と涙が込み上げてきました。
どの時代でも、母が子を思う気持ちは同じなのではと感じたからです。
私が小学生の頃、確か夏休みの日記を原稿用紙に書いてそれを製本して表紙をつけて提出しなければならなかったのですが、母が夜なべして製本し、そして表紙に刺しゅうをしてきれいに仕上げてくれたことを思い出しました。
それも一度だけではなく、毎年書いていたので何冊もになりました。

私は、妹と比べて、自分は愛されていないと思っていましたが、母はそれぞれに桃色の愛をくれていたのではと思えたのです。

閉じていた蓋を開けて

つるし雛を見て自然と涙があふれてきたとき、とてもあたたかい気持ちとなり、そしてずっと蓋をしていた母へのわだかまりの感情をポツリぽつりと友人に話すことができました。
とても勇気がいりましたが、言葉にしたことで吐き出すことができ、楽になりました。

この蓋を開けるのに、15年もの月日が流れましたが、私がこの蓋をあけてもいい状態のときに、また必要なタイミングでつるし雛を見に行くことができたのではと思います。
これにより、誰もがその人にとって最適なタイミングで必要なことが起きるのではと実感した出来事でした。

また、この出来事により、自分らしく生きる為に一番大切な”自分を知る”(=蓋をあける)はじまりとなりました。

追伸:
何より、このつるし雛に導いてくれた友人に感謝しています。
Yちゃん、ありがとう!



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