なぜ私が、組織開発パートナーを目指すのか 4
4 基幹システムの入替え
ダブルワーク生活が日常になって約6年後、会社の基幹システムである売上システムを入れ替えることになりました。
その時の私の所属は仕入れ部門。当時は在庫も持っていたので(約1万アイテム)移行はなかなかにハードな状況となりました。
システム稼働初日にスムーズに動かず…
まず困ったのは、倉庫の在庫を動かせないこと。帳票が出力できず納品ができない。とりあえず、手書きで出庫伝票を作りお客様の手元へ品物を届ける… その月の請求は果たして正しく出来ていたのだろうか?
「お客様に迷惑をかけてはいけない」
という点で社内は一致団結して動きますから、トラブルもたまには良いといえますが、一か月が限度。突発事故は起こっても仕方ない。でも一か月で収拾できるように制度設計しなければいけないでしょう。
ようやく新システムにも慣れた一年後、倉庫も縮小することになりました。在庫の処分はボリウムのある仕事でしたが、これで年に二回の棚卸し業務の軽減がはかれました。なによりも無駄な在庫を抱えていない状態は財務的にも健全です。
以前の棚卸し業務とは。
手書きの札に全社員総出で在庫をカウントする、お祭りのような行事でした。とてもアナログな作業で昭和的な風景ですが、終わって皆でお弁当を食べる頃には一体感が生まれるのも事実でした。
このあと棚卸しは関係者だけでひっそり行われる業務となり、「見えない化」が進行します。
棚卸しとは何ぞや、という共通の体験を失うと、決算の重要性も肌感覚で理解できなくなります。売上日付・検収日付が重要なんだ、という基本さえ営業部員は持てなくなっていったように思えます。
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