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なぜ私が、組織開発パートナーを目指すのか 7

7 簿記との出会い

 休職期間中も人事課所属の後輩が面談を設定してくれました。
有難い措置です。わざわざ自宅周辺まで足を運んでくれました。
 心的疾患で休職するというケースの先駆けでもあったためでしょう。
私が辞職の気持ちに傾いていることは周辺に伝わったようです。

 思いがけず、直属ではない部門から慰留の使者がもたらされ、
私は部署を異動して復帰することになりました。
温かく迎えてくれて、本当に有難かった。
「雨上がり」というのは清々しいなあ、と涙がでました。
 
 けれど、時期尚早だったのか?
確かに焦りもありました。
いえいえ、時間の問題だけではありません。根本的な原因が除かれない限り病いは癒えません。私はその後2度、休職します。

 なんだったのかな…。
自分が必要とされている、そしてそれに応えられているという感触が希薄だった。

 不安定な時期は二年半あまりのこと。
その間は経理課に所属して信用調査に関わっていました。同時に簿記の勉強を始めて3級・2級と取得したことは大きな転機でした。これは上長からの薦めがあったためです。有難い助言でした。
 基幹システムに関わりながら、それまで簿記を学習しなかったことは勿体なかったな、と思います。
 
 大企業に在籍していたら、簿記は必修の基礎的なスキルでしょう。
けれど、中小企業では必ずしもそうではない。3級を取得するのに少なくとも3~6ヶ月はかかると見積もります(一日1時間×月に20日の学習)。簡単には予算がとれないかもしれません。

 利益を追求している組織に在籍しているならば、どのように計算がなされて利益が抽出されているか、を知っていて損はありません。
 たとえ非営利団体だったとしても、予算の中で活動するためにはどれ位の支出が許されるか、は必須の計算のはず。それを決算という一定の期間でとらえることのできる素晴らしい仕組みです。

 どうしても簿記の概念に馴染めない、という人も多数います。
それも分かります。よく分かります。
 まあ、ひと口だけ味見してみて!と思います。食わず嫌いは勿体ないです。自戒を込めてそう思います。

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