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クライアント経験を通しての所感

こんにちは、岡林あいこです。
フリーランスのプロコーチとして、病院・身障者施設とオンラインでコーチングを提供しています。そして、コーチングを使って患者・利用者の自力(じりょく=能動的に活動する力)を引き出すワークショップを主催したりしています。

今回は、クライアントとしてコーチングを受けたことで、セッションを振り返り感じたことを残しておこうと思います。

最初にお断り

今回取り上げるセッションは、『C-1グランプリ』というイベントでのものです。通常のセッションと大きく違うのは、以下の3つ。

・zoomのウェビナーを使用しており、視聴者に公開された状態
・公開されているため、守秘義務が通用しない
・視聴者は、自由にチャットを使うことができる

15分というセッション時間のコーチとクライアントのやり取りに、リアルタイムでコメントが入る状態だということです。

余談ですが、私は以前にもこのイベントでクライアントを経験したことがあります。
聴衆の前で、自己開示することに対してのハードルは低いかもしれません。
そして、この記事はあくまでも私の主観です。
私自身の正当性を主張したい訳ではありません。
セッション中の発言は、ほぼうろ覚えです。


コーチを選ぶところからコーチングは始まっている?

「コーチングを受けよう!」と思ったら、当然ながらコーチを探します。
どんな人?
SNSでどんなこと発信してるの?
性別や年代が気になる?
様々な角度から調べてみて、第一印象で合う合わないが決め手だったりするのかなと思います。

つまり、クライアントにとっては、顔を合わせる前からコーチングは始まっていると言えるかもしれないなと感じました。

今回は、セッション直前に「コーチはこの方です」と紹介され、お互い何の情報も持たない『はじめまして』の状態。
セッションが始まっても話したいことが思い浮かばなかったので、テーマ(クライアントがセッションで考えたいこと)は、鉄板の《やるかやらないか問題》にしました。


セッション開始直後から感じていたこと

アイスブレイク(本題に入る前の雑談)の中で、私はコーチに「おもしろくしてください」と言いました。
コーチが被せ気味に、わかりましただか任せてくださいだか、とにかくそんなニュアンスの言葉を返してくれました。

このセッションでのゴールとして、「やるやらないは別にして、スッキリしたい」という希望を伝えました。

ところで「おもしろい」って、何ですか?笑
自分で言っといてなんですが。
わからないもん。他人の「おもしろい」がなんなのか。。。
私だったら、セッションの途中で「ここまででおもしろいと思ったところありますか?」って聞くかもなぁ。(と今思うことです)

あと、「スッキリ」は、バカボンのパパよろしく、「これでいいのだ!」と納得して笑える状態を指します。

この2点、確認してもらえたら嬉しかったなぁ。

で、ここからがさらに気になったこと。

私の師匠であり、この『C-1グランプリ』の審査委員長である林健太郎さんから教わったことですが。
やるかやらないか問題において、
やった → 結果A
やらなかった → 結果B
であるということ。
A・Bに正誤も善悪も優劣もないということです。
ただの結果。

でも、なんとなくだけど「やる」に意味を持たせようとすることありませんか?
「やりたいけどやれない」とかならまだしも。
クライアントが、「やるやらないはどうでもいい」と言っていても、です。

今回のコーチも、開始早々から「やる」という方向にハンドルを切っていきます。
私としては、そんなこと話したい訳ではなかったので口数が減りました。
そして、私が感じていたあることと同じ感想コメントが投稿されました。
「コーチ、介入多め!」
それから、コーチの関わりに少し変化が見えました。

実はセッションの間じゅう、違和感がありました。
これを振り返り言語化するとこうです。

コーチは一体どこを見て誰と話してるんだ?

「置いてきぼり感」が違和感として表れていたのだと思います。


クライアントとしての忖度

とは言え。
私ももっとリアルなセッションをしなくてはいけなかった部分があります。

「コーチは、私がどうしたいか聞いてくれないんですね」
「その話したくないです」
「コーチが遠くに感じます」
など、通常のセッションではクライアントが思うことを率直に伝えることは当然あります。コーチが聞くこともあります。

「コーチに置いてきぼりにされている感じがします」

コーチの問いをぶった切って、こんなふうに伝えたとしたら。
エンタメ性は高くなったのでしょうか。。。

私は、自分が聴衆からどう見られるかよりも、「こんなこと言ったら、コーチ困っちゃうだろうなぁ」と考えてしまったんですよね。
もし、これがお互いに信頼関係が確立していたら、ぶちかましました笑


「パートナーシップ」だよ、コーチングは

演歌のタイトルをなぞってみましたが。。。
(突然の昭和感w)
コーチングは、クライアントとコーチが同じゴールを目指します。
コーチは、クライアントがまだ見えていない部分に光を当てていきます。
クライアントとコーチは対等であると考えますので、ゴールに向かうためのリクエストをお互いにすることがあります。

ある意味で、コーチは仕事だからクライアントにリクエストしやすいのかもなと思ったりします。
一方クライアントは、コーチとの信頼関係が築けていなかったりするとリクエストしにくいし、リクエストしなくてもいいかなと考えたりすることもあるでしょうね。

またコーチは、自分の価値観や考えをセッションに持ち込まないものです。
クライアントとしては、コーチには『まっしろ』の状態で話を聞いて欲しいものです。

今回のセッションでは、コーチもクライアントもお互いの探り合いで終わってしまった肌感がありました。
それに、コーチの意図が見え見えで、言葉を選ばずに言うとセッションの序盤から飽きていました。

自分の姿も認めた上で、心の中でツッコんでいました。

パートナーシップどこ行った!?


セッション中の私の頭の中

セッションの冒頭で、「締切が決まっていればできるんです」と言いました。これは実際そうなので、問題ないのです。

が。

コーチの中で、合意なしに「やる」にハンドルを切っていて「締切あればやるんでしょ?」というゴールに突っ走ってる。
と感じていたのです。
そしてそれをコーチに伝えずに進めていった。これはちょっと問題。

そもそも、本当にこれやりたいの?

実はこんなセルフトークが始まっていて、コーチの問いはほとんど聞いていません。
集中力・モチベーション、といったワードを発してはいたものの、本質はもっと別のところにあると気づいていました。
集中力がなかったのは、この時の私の方です笑

コーチが焦っているのも気になっていました。
15分で結果を出さないといけない。
そんなプレッシャーがあったのでしょうか。
じゃあ、結果って何なの?
クライアントが、「これやります」と言うこと?

第三者の反応、と言って、「やっぱり、それじゃない」と伝えたのですが、コーチは「それ(結果)をみた人に感じて欲しいことは?」と聞いてくれました。

だから、それ(第三者の反応)ちゃうって言うたやんか!

(心の声です。念のためw)

コーチ、全然私にスポット当ててくれないわぁ。。。
そんなことを思っていました。

セッションの最後のコーチの言葉。
「この先3日間でできそうなことありますか?」

ちなみに、私は一度も「やる」とは言っていません。
締切があればやるのは、やると決めてるからです。
「できた!」がゴールだと決めていないので、そこに向かうスモールステップなんか考えていません。

「1つ完成させます」と答えたのは、セッションが ”ぱっと見” キレイにまとまって見えるかなと思ったのと、ぶっちゃけヤケ●ソです。

いろんな意味でおもしろかったけど、スッキリしてはいません。
これは、何回も言うように、クライアントの私のせいでもあるんです。
でも、クライアントがこんなふうに飽きたり諦めたりして、コーチングが嫌いになっていかれることもあるんだろうなと思います。
コーチとしては、心が痛いところ。

このセッションをひっくり返すと、コーチの振る舞いが見えてきます。
クライアントの望むゴールに向かって「良質なコーチング」を提供していく。そのために、学び実践し失敗もしていくことが大切だと感じました。

ところで、あれってコーチングだっt・・・
おっと、誰かが来たようなのでこの辺で。

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私がコーチングを学んでいる「コーチング忍者PRO」について書かれた林さんのnoteをご紹介して、この記事を結びます。




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