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【古神道】中今の哲理•高次元→三次元へ変換した世界観〜古書から日本の歴史を学ぶ〜

※この文章はYouTubeで魅了で視聴出来ます

こんにちは、今回は中今と今の違いについてお話しさせて頂きます、よろしくお願い致します。

ナカイマという言葉は続日本紀の天皇の命を伝える文書である「宣命」(せんみょう)という箇所にこのように登場します。

「高天原に事始めて、遠天皇祖の御世、中今に至るまでに、天皇が御子の坐(ま)さむ弥継ぎ継ぎに云々」とあります。この他にも続日本紀には中今という言葉が所々に使われていています。

ナカイマというのは「今現在」という時間的な意味だけでなく、ナカという言葉が表す現界・中央、即ち空間的中心の意味も併用する複合的意義を持っています。

ナカが空間的意義をもち、イマが時間的意義を持ちます。

ナカの空間的意義には、物的空間・霊的空間・位相的空間の3つに分けられます。

物的空間は天・人・地3界に置いて、私たちが住んでいる地上面を

物的空間の中心と解するものです。

天の下部と地の上部の中間である人類界を、単に人と称して物的空間の中心=ナカと見なしたものです。

これに対し霊的空間は、神界・顕界(げんかい)幽界の3界のうち顕界をナカと観ています。古神道では神界を高天原、顕界を中ツ国、幽界を根ノ国という言葉で表し、顕界をナカの存在界と認めてナカツクニと呼びます。

位相的空間から観たナカは、中極の存在について表現したものです。陽と陰の間には必ず極がなければ成り立たず、陽と陰は極から分派しており、古神道では陽位・陽相をタカミムスビ、中位・中相をミナカヌシ、陰位・陰相をカミムスビという言葉で表現しており、中位・中相である中極を確立しています。

アメノミナカヌシという中極はタマノヲ(神霊線)という中極線によって貫き、結ばれています。

ここまでがナカの空間的意義の説明です。

次にナカイマのイマ、時間的意義の説明に入ります。

時間には通常、過去・現在・未来があり、現在がイマですが、これを直線にして考えたとき、過去は永い年月をプラスされたものとして正の無限大とし、現在は0、未来は遠い未来を今後プラスされるものとして負の無限大とします。

そして時間の観念は時の流れと解されるため、0という現在は無限の過去から無限の未来へと瞬時も停滞することなく推移しています。これを時間的中心と考えます。過去とは旧現在であり未来とは新現在であり、過去を無視して現在はなく、未来を否定して現在はありえません。現在は過去の堆積の上に立ちそれを内に包むもので、現在は未来を望みつつこれを規定するものです。従って過去・未来共に現在に包摂されるものと考えることが出来ます。

少し立体的にイマが見えてきましたね。

更にこれを霊的事実に照らして見ると、過去の透視や未来の予言などは過去を現在に返し、未来を現在に呼ぶものであると言えます。

左右・前後・陰陽・裏表の差別なく、自己と対象とが一体となる空間的ナカの顕現です。

ナカイマとは自己を空間の原点とし、イマ現在を中心とする哲理であり、これは過去現在未来の三世一貫という「イキドオシ」の法則とも繋がります。

ナカイマは高次元の生命原理や世界観を3次元で表現した言葉です。

さらに詳しく知りたい方は概要欄に記載の参考書籍も読んでみて下さい。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

参考書籍

吾郷清彦著書「世界神学序論」

「言霊の道・先覚者略伝集」

中野裕道著書「神ながらの道を行く」

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