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2023,03,03。

 今日はわたくしの誕生日である。めでたい。わたしひとりだけでなく、日本各地で雛祭りを祝っている。めでたい。とび森の動物たちにもダブルで祝われた。めでたい。
 たまたまわたしは節句が誕生日なのだが、なんでもない日に生まれたひとの誕生日を覚えるのは難しい。中学からの知人の誕生日が十二月なのだが、偶数日だとしか覚えられず、何度も違う日にプレゼントを渡した。向こうはわたしの誕生日をきっちり覚えており、間違ったことはなかった。
 しかしそれは、当たり前のことであろう。雛祭り生まれならば、こどもの日生まれならば、七夕の日生まれならば、クリスマス生まれならば、特に元旦ならば直に祝って貰える機会は少ないだろうが、覚えて貰える可能性は高い。
 因みに、元連れ合いの誕生日はバレンタインデーなので、いくらポンコツのわたしでも覚えていられる。しかも入籍記念日はクリスマスイブだ。これは単に当日が大安吉日だったからに過ぎない。
 で、誕生日の本日、何をしているかと謂うと、何もしていない。午飯にコープでちらし寿司とシャンパンの小瓶を購入しただけである。
 それにしても、握り寿司と違ってちらし寿司の食べ方は難しい。わさびと醤油が添附されていたが、これを何処にかければいいのか判らない。酢飯には当然、味がついているので、全体にかけるのはおかしな気がする。コープのちらし寿司の具は、本物かどうか判らないイクラ、茹でた海老の半身がちらほら、きゅうりの輪切りの半切りもちらほら、錦糸卵、桜でんぶはほどほどに。
 以上。税抜きで四百九十八円である。かなり安いと思う。貧相に思えるかも知れないが、これより貧しいちらし寿司を、わたしは知多で喰っている。スーパーマーケットの出来合いではなく、飯屋だ。内容は、鮨飯の上にガリが載っていた。
 以上だ。冗談ではない、実際の話である。桜でんぶくらい載っていてもいいような気もするが、ガリのみであった。いっそのこと清々しい。
 な訳あるかい。こんなもん、米さえ炊ければ小学生でも作れるわ。寿司酢とガリを買ってこられる知恵があればな。わたしだって寿司酢とガリから手作り出来る。やろうと思わないだけで。
 これで金を取って客に出そうと謂う発想が凄い。コープさん、貧相とか云ってごめんなさい。この店はこれで慥か、五百五十円でした。ぼったくりもいいところです。まあ、話の種としていい思い出とはなったのだが。

 本日はこれより自宅にて過ごす予定である。晩飯は豆腐と納豆と雑穀かな。
 なんてヘルシー。

ちょっと虚しい。


親に買ってもらったことがないので、自分で購った常滑焼の雛人形。

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